2024年より新NISA開始!子育て世代のNISA活用実態を調査

2024年より新NISA開始!子育て世代のNISA活用実態を調査

子育て世代の多くが気にしている子どもの教育資金。子どものために今できる準備をできるだけしておきたいと、投資運用について考えている方もいるのではないでしょうか。なかでも、2024年1月1日から開始している新NISAが子育て世代の注目を集めているようです。そこで今回、育児中の保護者を対象に、NISAを活用した投資運用に関するアンケート調査を実施。子育てにかかるお金や投資について考えるきっかけにしてみませんか。

投資運用の経験はある?

まずはじめに、株式投資や投資信託、積立保険など、投資運用の経験があるかどうか、聞いてみました。

Q.投資運用の経験はありますか?

投資運用の経験有無グラフ

55%の方が経験ありと回答し、経験がない方とおおよそ同程度という結果となりました。

投資運用については、難しそう、投資に関する知識がない…など、ネガティブな感想をもっている方もいるかもしれません。一方で、今回のアンケートでは半数以上の方が投資運用の経験があると答え、子どもの将来を見据えて、早いうちから貯めていきたいと考えている保護者も多いことがわかります。

NISAを活用した投資運用の経験

多くの方は、”NISA”という名称を耳にしたことがあるのではないでしょうか。さらに、2024年1月1日より新NISAが開始され、子育て世代の注目を集めているようです。

NISAとは、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる、つまり、税金がかからなくなる制度です。

出典:金融庁ウェブサイト/https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/index.html

2024年からはNISAの大幅な拡大と制度の恒久化が図られ、

  • 非課税保有期間の無期限化
  • 口座開設期間の恒久化
  • つみたて投資枠と、成長投資枠の併用が可能
  • 年間投資枠の拡大(つみたて投資枠:年間120万円、成長投資枠:年間240万円、合計最大年間360万円まで投資が可能。)
  • 非課税保有限度額は、全体で1,800万円。(成長投資枠は、1,200万円。また、枠の再利用が可能。)

上記のような、新しいNISAが導入されました。

出典:金融庁ウェブサイト/https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/index.html

投資運用のなかでも、こういったNISAを活用した経験について、今投資を行っている、または過去に経験はあるが今は行っていないと回答した方に聞いてみました。

Q.NISAを活用した投資運用の経験はありますか?

NISAの経験有無グラフ

投資経験がある方の79%がNISAの経験があると答えました。

NISAは株やFXなどとは異なり、

  • 運用で得た利益に、税金がかからない
  • 良質な商品がそろっている
  • 少額で長く投資できる
  • 一度設定すれば機械的に積み立ててくれるサービスもある

…など、投資に時間を割くことが難しい、忙しい子育て世代にとって良い点が多くあることが、このような回答結果に影響しているのかもしれません。

投資に関する情報収集源

では、忙しい子育て世代が、このような投資に関する情報をどこから得ているのでしょうか。聞いてみました。

Q.どのように投資に関する情報を収集していますか、または、していましたか?

投資の情報収集源グラフ

上位から、WEBサイト、Instagram、家族という結果になりました。あとは、知人・友人、YouTubeと答えた方が同数程度みられます。

子どものために積極的にWEBサイトで自分たちにあった投資方法を模索しているようです。簡単に検索できるツールを使っていることは、育児に忙しい子育て世代ならではかもしれません。

投資を始めたきっかけ

NISA経験がある、またはあった方

投資のきっかけグラフ

「インターネットで見たり調べたりした」がもっとも多く、「結婚や出産のタイミングで将来を考えたため」が続く結果となりました。

回答結果より、NISA経験がある方は投資にアクティブな姿勢が感じられます。将来の資金繰りに対して計画的に行動していきたいという思いがみてとれます。

NISA経験がない方

投資のきっかけグラフ

一方で、NISA経験がない方の回答をみると、「家族や友人などから話を聞いて」と答えた方が多く、やや受け身的な傾向にあるようです。

このように、NISA活用の経験がある方とない方では、投資運用に対する姿勢が異なることがわかりました。投資運用のなかでも、NISAをうまく活用して、効率よい資産運用に自発的に動いているのかもしれません。

こちらの記事も読まれています

月々の投資金額

これから投資運用をはじめたいという方のなかには、月々の投資金額について知りたいという方もいるのではないでしょうか。

今、投資を行っている方と過去に経験があると答えた方に、月々投資に回している(回していた)金額を教えていただきました。

Q.月々の投資金額を教えてください。

月々の投資金額グラフ

NISA経験がある方は3万円以上と答えた方が48%だったのに対し、経験がない方は3万円以上の割合が32%にとどまっています。

月々の投資金額においても、NISA経験がある方とない方では回答に違いがみられることがわかりました。さらに、投資運用の種類についての調査では、NISA経験がある方は投資信託がもっとも多く、経験のない方は積立保険がもっとも多いという結果もみられました。

自分の家庭にとって、どのような形で投資運用をはじめるのがよいのか、きちんと見極めることが大切かもしれません。

NISAを活用した投資運用に興味はある?

子育て世代の方を中心に注目を集めている”NISA”ですが、実際に投資運用の経験がない方は興味をもっているのでしょうか。

NISAへの興味グラフ

実に9割以上の方が興味があると答えました。

物価上昇や賃金が十分に上がらないといった近年の情勢も影響してか、子育てという目先のお金の不安の方が大きくなっているのかもしれません。

投資に踏み出せない理由

Q.どうして投資に踏み出せていないのか、差し支えない範囲でお答えください。

投資に踏み出せない理由グラフ

「調べる・勉強する時間が取れていない」と回答した方がもっとも多く、次いで、「どうしてもリスクのことを考えてしまう」、「どの投資商材が良いか分からない」と続く結果となりました。

多くの方が投資運用に興味をもっていながら、正しい知識を得る機会が少ないことや、忙しい子育て世代が仕事や家庭のことにほとんどの時間を割いていて、投資まで手が回らないという実情があるのかもしれません。

自分たちの人生設計に適した選択を

NISAは少額からの長期・積立・分散投資ができる、非課税投資制度です。そのようなメリットから多くの方の注目を集めている一方で、今回の調査でも明らかになったように、育児や家事、仕事を両立させている子育て世代にとって、詳しい知識がないことやリスクへの不安などにより、いまいち投資に踏み切れていないことも事実のようです。

NISAを含めた投資運用の良いところと注意点をしっかりと理解して、自分の家庭にあった方法で上手に活用できるとよいですね。

<調査概要>
調査対象者:KIDSNAアンバサダー
調査期間:2023年11月13日〜11月20日
調査方法:インターネット調査
回答件数:265件

この記事を読んだあなたにおすすめ

教育費、物価高…お金に対する「漠然とした不安」を解消!【ママのFP相談レポート】

【必読5選】お金教育の真髄は「働く」を理解すること。親子いっしょにお金を学ぶ必要性

2024.02.15

コラムカテゴリの記事

ショート動画

教育を親の自己満足にしてはいけない。教育虐待になりうるハイパーペアレンティングの恐ろしさとは

教育熱心はどこまで?

この連載を見る

不安定な社会情勢やSNSなどを通じて得る過剰な教育情報によって、子どもの教育に奔走し、過干渉な子育てをする親が増加しています。行き過ぎた「教育熱心」が及ぼす危険性とは?そして子どもを疲弊させないために、親がどうあるべきか、各専門家に取材しました。
夫婦2人で全部は無理?「子育て・家事・仕事」現代子育てに素敵な選択肢を

共働き家庭が増加している昨今、夫婦ともに実家が遠いと、どうしてもシッターが必要になることもあるのではないでしょうか。今回の記事では、共働き家庭のママが有資格者のみが登録できるKIDSNAシッターのサービスをはじめて利用した様子をレポートします。