国語力は想像力の礎に! 高濱正伸先生、子どもが作った物語を分析!
Profile
何事も面白がって行動すると子どもは伸びる、それは国語力においても同じと言う、花まる学習会代表の高濱政伸先生。想像力の礎となる国語力。この2つの力の相関についてお話いただきました。
想像力を育む方法ってある?
子どもの想像力を育む為に、親にできることはあるのでしょうか?
高濱先生:
まず、経験総量が豊かであるということが大事だと考えています。
例えば、野原でただ雲を眺めるという自由な時間をもてた子がいるとします。子どもにとって雲って飽きないものなんですよね。「形がウサギみたいになってきた!」などと言いながら、子どもは想像を膨らませ続けることがあります。
こういった想像は、ゆっくりと雲を見たことがある子にしかできないですよね。
このような経験の総量と、それを見守る家庭の温かい雰囲気が、子どもの想像力を育む為にとても重要だと考えています。
正解ではなくオチを考える
想像力を育むために、花まる学習会で取り入れている学習はありますか?
高濱先生:
2コマ漫画なんて良いですよ。
表に1コマ目、裏にオチが描いてあるとします。表の1コマ目を子ども達に見せて、オチを考えてもらいます。
ポイントは、正解を考えさせるのではなくて、オチを考えさせるところです。
面白いオチを作った人が優勝、みたいなことをすると結構盛り上がります。みんな参加したがりますよ。
漫画じゃなくてもできます。例えば近くに水の入ったボトルがあったとすると「水を持ったおじさんがいます。その後どうなったでしょう?」とオチを考えさせるのです。
「こうなった、ああなった」と、家族でどんどん言い合うような時間がもてると、子どもの想像力も豊かになっていくんじゃないかと思いますね。
子どもが自由に作った物語を分析
KIDSNA STYLE では、子どもが自由に作った物語を募集しアニメ化。それを高濱先生に添削していただきました。今回は、姉妹の2人のお話です。
姉 かなでちゃん(8歳)のお話
妹 なのはちゃん(6歳)のお話
子どもの創作の為に親ができることは?
高濱先生:
「作らなきゃいけない」というような強制感と共に始めるとアウトで、楽しく遊びの中で自然発生的にできることがポイントだと思うんですよね。
物語の脈略なんて無くても良いです。最初はめちゃくちゃなものでも全然良いんですよ。
自然発生的に子どもが作ったものに対して、親は「なるほど」と喜んであげればそれで良いと思います。小さい頃はそんな簡単に創作などできないですから。
「宇宙に飛んで行って爆発して終わり」みたいなものでも良いんです。
作ることが楽しいという経験は、子どもにとってかけがえのないものになると思います。
自分が作ったもので誰かが喜ぶことは、子どもにとってすごく嬉しいことなので、親はそう感じさせてあげられる存在になるのが大事ではないでしょうか。