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4児の父が語る。男性の育児スイッチをオフにしてしまう、女性の言動とは
Profile
製造メーカーの生産開発部、情報システム会社の開発部で長く勤務。執筆活動としては、育児サイトやITサイトへのコラム執筆や教育関連の電子書籍4冊出版など。プライベートでは4児の父。
子育てがたいへん。だからパパにもっと育児に参加してほしい、と思っているママも多いのではないでしょうか。でもちょっとした行き違いでパパのヤル気をなくしてしまうこともあります。そこで、ママがパパに接するときに気をつけておきたいことをお伝えします。
女性の脳と男性の脳は違っている
何年か前に「話を聞かない男、地図が読めない女」という本がベストセラーになりました。その本では、女性と男性の脳の働きの違いが以下のように説明されています。
『男の脳は左右の連絡が悪く、しかも用途ごとに細かく区分けされているので、一度にひとつのことしかできないのだ。(中略)女の脳は、同時にいくつもの作業がこなせるようにできている。だからたがいに関連のない仕事を一度にやれるし、脳はいつも活動していて休むことがない。』
男性は左右の脳の連絡が悪いため話をするときにも左脳しか使っていません。ですから途中で話題がころころ変わる女性たちの会話に男性がついていけないと感じてしまうこともあるのです。
それだけ違うので、男女の会話はうまく通じないことがあります。ママがパパに育児に協力してもらいたいと思っても、言いかたによっては通じなかったりせっかくやる気になったパパのヤル気をなくしてしまったりするので注意が必要です。
やってはいけない3つのこと
子どもが産まれると、パパも「子どもに関わりたい、イクメンになってみたい」と少しは思うものです。しかし、ママの気持ちがうまく伝わらなかったためにパパがヤル気をなくしてしまうことがあったりします。ここではママがパパに対してやってはいけないことを3つ挙げてみました。
ダメ出しをする
パパが普段あまりやっていない子どもの世話や家事をやってくれたときはダメ出しをしてはいけません。パパのやる気をなくしてしまいます。
子どもの扱いが乱暴だ、哺乳瓶の消毒ができていない、洗濯物のたたみかたが悪い、などパパにダメ出ししたいことはたくさんあると思います。けれども、ダメ出しされてしまうとパパは、「せっかく手伝ってあげたのに」とヤル気をなくしてしまいます。
男は単純ですから、そうなってしまうとパパをイクメンに育てることはできません。パパにやらせると不備なことがたくさんあるかと思いますが、ここはがまんしてダメ出しは最小限にしておきましょう。
察してもらおうとする
「あなた、お腹がすいていない?」と外出中にママが聞いたときに、パパが「いや、まだすいていないよ」と答えたとします。男性は言葉どおり、お腹がすいているかすいていないかを質問されたと解釈します。ところが実際のママの真意は、「私はお腹がすいたから、ランチにしない?」でした。けれどもパパには通じませんでした。男性は女性と違って言葉の裏に隠された気持ちを察することはできないのです。
ちなみに私には皮肉もなかなか通じません。「もしかしてこれは皮肉?」と思ったときでも、皮肉を言うつもりではなかった可能性があるうちは、自分に都合が良いほうに解釈することにしているからです(笑)。
ですから「この子が一晩中泣いて眠れなかったのよねえ」という言いかたでは、やってほしいことをパパに察してはもらえません。あとで不満を言っても「ならそう言ってくれればよかったのに」という答えが返ってくることでしょう。パパに察してくれることを期待してはいけないのです。初めから「眠れなかったからこの子の世話を代わってほしい」とはっきりと伝えましょう。
愚痴の連発
男性が会話をする目的は、情報を相手に伝えることです。それに対して女性が会話をする目的は、相手と親しくなることだと言われています。ですから女性は話の結論にはあまり意味はなく、会話を楽しむことができれば満足します。ところが結論がない話を聞くのは男性にとっては辛いことなのです。
私が結婚したばかりのころ、妻がやることがたくさんあって忙しい、と愚痴をこぼしていました。そこで私はやることを整理して書き出してみたらとか、ホワイトボードにやることを書いて終わったら消していけばすっきりするよ、などとアドバイスしました。ところが妻はその解決策を実行しようとせず、相変わらず同じ愚痴を言うのです。
「だからその件はもう解決策を話しただろ!」と私は腹を立ててしまいました。結論が出た話を何度もするのは意味がありませんから。ですが実は、妻は解決策など求めていなかったのです。愚痴を話すことが会話の目的だったのです。女性はそういうものらしいですね。
男性にとっては、結論の無い話を聞かされるのは心地のよいものではありません。特に愚痴を連発されると会話をしたくなくなってしまいます。子育てのストレスが溜まっているかもしれませんが、パパに愚痴をぶつけてしまうと気持ちよく手伝ってもらえなくなってしまいます。愚痴は控えめにしておきましょう。
パパにも少しだけ気を使ってあげて
パパに子育てを手伝ってもらうには、まずはヤル気になったパパの気持ちをつぶしてしまってはいけません。やってはいけない3つのことに気をつけて、パパにも少しだけ気を使ってあげてください。
そんなちょっとした気遣いで、パパが気持ちよく育児に参加してくれるかも。
参考文献
ライター: 四児の父・あべっかん
本職はIT系のエンジニアです。息子二人と娘二人を育てながら教育関係のブログを書いています。