【産婦人科医監修】不妊検査に行くタイミングは?事前の準備など

【産婦人科医監修】不妊検査に行くタイミングは?事前の準備など

不妊検査に行ってみようと思っても、いつ、どのようなタイミングで病院に行くのがよいか迷ってしまうかもしれません。また、初めての不妊検査に行くことは不安な思いもあるでしょう。今回は不妊検査の初診に行くタイミングや、受診に必要なもの、準備しておくとよいことなどを紹介します。

杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

不妊検査の初診はいつ行くのがよい?

不妊検査は月経周期に合わせて、その都度さまざまな検査を行います。たとえば子宮卵管造影検査は排卵期に行い、ホルモン検査は月経周期に合わせて複数回行います。それぞれの検査をできるタイミングで進めていくため、初診に行くタイミングは特に決まっていないことがほとんどです。生理期間中でも問題ありません。

タイミングはあまり気にしなくてもいいので、初診では医師からの説明をしっかりと聞くこと、自分の希望を伝えること、そのうえで今後の方針やスケジュールを立てていくことを大切にしましょう。

事前に準備しておきたいこと

初診を迎える前に、準備しておきたいことを紹介します。

基礎体温表をつけておく

不妊治療のクリニックはなかなか予約がとれないことも多く、人気が高いと3カ月ほど先の予約となることもあるようです。その後の治療をスムーズに進めるためにも、初診までの期間になるべく基礎体温表をつけておきましょう。
※写真はイメージ(iStock.com/Blair_witch)
※写真はイメージ(iStock.com/Blair_witch)

問診票の記入

クリニックによっては、問診票をホームページからダウンロードし、初診の際に持って行くことを推奨しています。当日になって焦って記入することがないように、事前にわかる部分は記入しておくとよいでしょう。

夫婦でライフプランを話し合う

不妊治療は夫婦で気持ちや足並みを揃えることが不可欠です。また、実際に治療が始まると辛いことや困難なことも出てくるでしょう。初診を迎える前にいま一度、夫婦でどのようなライフプランを立てていて、そのためにどう協力していくのか、しっかりと話し合っておきましょう。

持ち物・服装

不妊検査の初診の際、持ち物・服装はどのようなものがよいのでしょうか。

まず持ち物は、

・健康保険証
・生理用品
・問診票(事前にダウンロードなど可能な場合)
・基礎体温票(1~2カ月分)
・現金
・住民票もしくは戸籍謄本など(指示がある場合)

を持って行きましょう。不妊治療のクリニックは予約をしていても待ち時間が多いことがあるため、本や雑誌など時間をつぶせるものを持参することもおすすめです。

検査内容によっては少量の出血がある場合があるので、生理用品も忘れずに持参しましょう。

また、住民票や戸籍謄本の提出が必要かどうかはクリニックによって違います。予約時に確認するようにしましょう。

※写真はイメージ(iStock.com/Eoneren)
※写真はイメージ(iStock.com/Eoneren)
他の病院での検査や治療歴がある場合は、

・紹介状
・検査データ
・治療データ

などを持って行くとよいでしょう。既に検査データがあれば、時間や費用のコストが少なく済む場合があります。

また服装は、着脱しやすいものを選ぶようにしましょう。裾の広がりやすいスカートが着替えの手間がかからず、よいかもしれません。

不妊検査の初診の流れ

不妊治療の初診はどのような流れで行われるのか紹介します。

医師の問診

問診票や基礎体温表などを見ながら現状の確認と、治療の希望などを話します。また、このあと行う検査について説明があります。
※写真はイメージ(iStock.com/Chinnapong)
※写真はイメージ(iStock.com/Chinnapong)

超音波検査・内診など

月経周期や希望によって異なるので検査内容は一概には言えませんが、内診室で超音波検査を行い、卵巣や子宮の状態を確認するなどします。また、子宮頸がん検査、クラミジアなどの感染症の検査を行います。尿検査による排卵確認を行う場合もあります。

医師の問診②

検査の結果をもとに、再度問診をします。また、本人の希望を伝えながら、今後の治療の方針や次の診察までの流れを相談します。

ホルモン検査

ホルモン状況を調べるために血液検査を行います。採血が終わり次第、待合室に戻ることが多いです。

このあと、次回の予約を取りお会計をしたら初診は終了です。

費用の目安

初診にかかる費用は、クリニックで設定されている料金や検査の項目によって違うため一概には言えませんが、目安としては2~3万円くらいをみておきましょう。ただし、これ以上かかる場合もあるため、初診の予約の際に聞いておくことをおすすめします。

体験談

※写真はイメージ(iStock.com/kyoshino)
※写真はイメージ(iStock.com/kyoshino)
不妊治療の初診にまつわる体験談を聞いてみました。
30代女性
夫婦で話し合って不妊検査を受けようと決めました。評判のよいクリニックを予約しましたが、なんと予約をとれたのは3カ月半も先でした。キャンセルが出ると早められることもあるようなので、ホームページをこまめにチェックしようと思います。
30代女性
初めて不妊検査の病院に行ってきました。混んでいるとはよく聞きますが、待ち時間は想像以上でした……。次回からは暇つぶしのアイテムを忘れずに持って行こうと思います。
30代女性
初めての不妊治療は、とても緊張しました。私が行ったクリニックは戸籍抄本が必要だったので、早めに区役所に取りに行きました

不安なことはクリニックに確認しよう

不妊検査の流れや進め方は人によってそれぞれで、クリニックの方針によっても全く違います。不安なことがあったら勝手に判断せずに、クリニックに電話して教えてもらうようにしましょう。

監修:杉山太朗

No Image

杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

信州大学卒医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。

患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。

田園調布オリーブレディースクリニック

2022年09月30日

基礎知識の関連記事

  • 妊娠中はつわりや味覚の変化が多く、気を付けないといけないことも増えます。そのためどのような飲み物を飲んだらよいのか分からなくなることも。妊娠中におすすめしたいのは、身体を温めるホットの飲み物です。先輩ママたちはホットのどのような飲み物を飲んで、妊娠時期を過ごしていたのでしょうか。体験談をご紹介します

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 不妊治療で、費用の自己負担がどのくらいになるのか心配する方は多いのではないでしょうか。2022年4月から不妊治療に対する保険適用範囲が拡大されるほか、自治体の助成金もあるため、工夫次第で負担を軽減できることをご存じですか。今回は、不妊治療にかかる費用について目安や具体的な事例、保険適用の範囲、どのくらい予算を用意しておけばよいか、費用を抑えるためにできることをご紹介します。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 不妊治療には不安や悩みが付きものですが、その一つが費用負担の問題です。2022年4月からは不妊治療に対する保険適用範囲が拡大され、自治体に申請すればもらえる助成金もあり、工夫次第では以前よりも経済的負担を軽減できるようになりました。それに加え、この記事でお伝えしたいのは、不妊治療の費用を確定申告することで、税金が戻ってくること。「確定申告ってむずかしそう」「調べるのが面倒」という方に向け、メリットや手続きの方法などを解説いたします。

    福本眞也

  • 不妊にはさまざまな原因がありますが、年齢もその中の一つ。女性の人生では、年齢と妊娠の関係を考える機会が多いものですが、もちろん男性も無関係ではありません。妊娠する・させる力(妊孕力)は男女を問わず加齢によって減少します。この記事では、年齢が不妊に与える影響、対処法、妊娠のための生活習慣などを解説します。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 不妊治療の結末は誰にも予想ができず、努力をしたからといって必ずしも望んでいた結果が得られるわけではない。「だからこそ、ゴールをどこに置くのかが重要」と産婦人科医の高尾美穂先生は話す。パートナーと同じゴールに向かって協力することが必要不可欠だが、不妊治療のゴールとはどのように設定するのがよいのだろうか

    高尾美穂

  • 世界で初めて体外受精による赤ちゃんが誕生したのが1978年。日本においても不妊治療を受ける方が増え、体外受精による出生児数も増えている。一方で「不妊治療を始める前に知っていただきたいことがある」と話すのは産婦人科医の高尾美穂先生。多忙な現代を生きるわたしたちは妊娠そのものをどう考えたらよいのだろうか

    高尾美穂

  • 妊娠37週から41週のママに起こる前駆陣痛。本陣痛の前に来る不規則な陣痛を指しますが、出産を控えて落ち着かない中で「この異変はもしかして本陣痛?」と勘違いしてしまうことも珍しくありません。この記事では、前駆陣痛の特徴や症状、その他の痛みとの違い、対処法や注意点、体験談をご紹介します。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 「子どもがほしい」そう考える夫婦が妊娠・出産を目指して取り組む「妊活」。晩婚化が進む日本では、比例して妊娠・出産を希望する年齢も高くなり、「不妊治療」を受ける方も年々増加傾向にあります。そんな妊活や不妊治療を検討する際に役立つ、基礎知識から不妊治療の課題、海外の事例などを紹介した記事をまとめました。

  • 読者からお悩みを募集し、子育て、教育、健康など各分野の専門家にご回答いただく人生相談コーナー。今回は丸の内の森レディースクリニック院長の宋美玄先生が、「3年後に自然妊娠したい」というお悩みに答えます。

    宋美玄(ソンミヒョン)

  • 妊娠兆候のひとつである「インプランテーションディップ」。妊娠を希望する方や、妊活を経験された方は、一度は聞いたことがあるかもしれません。いつ頃に見られる現象なのか、見られなくても妊娠している可能性はあるのか。また基礎体温との関係や、妊娠検査薬はいつから使えるのか、など気になるポイントを解説します。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • ふたごやみつごが生まれる割合は、約50年前と比較すると倍増していることを知っていますか?これには、不妊治療が関係しているようです。多胎妊娠のしくみや、母体と胎児それぞれのリスクや、備えておくことなどを田園調布オリーブレディースクリニック院長の杉山太朗先生に聞きました。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 人によって治療期間や心理面、体調面の負担が大きく異なる不妊治療。周囲の人に相談できない、パートナーと足並みをそろえて取り組めないなどといった悩みをひとりで抱える人も多くいます。日本ではあまり普及していない「カウンセリング」を、不妊治療の場でも上手く活用するためには?生殖心理カウンセラーの平山史朗さんに話をうかがいました。

    平山史朗

カテゴリ一覧