【産婦人科医監修】妊娠線は消える?病院や家庭で消す方法

【産婦人科医監修】妊娠線は消える?病院や家庭で消す方法

妊娠線の種類と特徴について

妊娠線ができてしまったり、できかけている妊婦さんは治るのか心配に思う人も少なくないでしょう。妊娠線の種類別の特徴と、妊娠線は消すことができるのかについて解説します。また、妊娠線ができてしまったり、出来かけているときの対処法、クリームなどのケアについてご紹介します。

杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

妊娠線とは

妊娠線は、妊娠することで起こるさまざまな変化から主にお腹やバスト、お尻、太ももなどの皮膚組織がひび割れてみみず腫れのような線になることをいいます。

妊娠線にも種類がある?

妊娠線
MISS TREECHADA YOKSAN/Shutterstock.com

妊娠線にも種類があり、種類によって色や特徴が変わってきます。妊娠線の種類について詳しく見ていきましょう。

新妊娠線

新妊娠線は、妊娠中にできる線のことです。毛細血管が透けて見え、赤茶色や赤紫色、赤青色っぽい色が特徴です。

旧妊娠線

旧妊娠線は、出産後に妊娠線が跡になったものをいいます。

産後半年くらいのときには、透けて見えていた毛細血管の色が薄くなってピンク色っぽくなり、1年くらい経つと、肌が回復してくるので白っぽくなることが特徴です。

正中線

正中線とは、お腹やおへそあたりにできる茶色っぽい縦線のことで、妊娠線と間違われやすいですが、生まれつき男性も女性もあり、妊娠線とは別物です。

妊娠20週前後にできる人が多く、妊娠するとホルモンバランスが変化し、普段は薄くて見えなかった正中線が目立って見えるようになります。

妊娠線を消すことはできる?

妊娠線ができたら消すことができるのか、妊娠線は治るのか気になる妊婦さんは多いでしょう。妊娠線は1度できると、完全に消すことはできないといわれていますが、しっかりケアをすれば目立たない程度にすることはできます。

しかし、ケアの頻度や妊娠線の範囲、深さ、部位、その人の体質などによって妊娠線がどのくらいまで目立たなくなるかについては個人差があります。

家庭での妊娠線の改善方法

妊娠線ができたときのホームケア法についてご紹介します。

クリームやオイル(精油)でマッサージをする

妊娠線のケア
iStock.com/GOLFX

妊娠線専用のクリームやオイル(精油)使って朝とお風呂上りなどこまめにマッサージをすると、皮膚の乾燥を防ぎ、皮膚の伸びをよくして肌を柔らかくして、妊娠線の原因の亀裂を防ぐことができます。

クリームやオイル(精油)はたっぷり使うことがポイントです。

マッサージ中に、お腹の張りを感じたり、体調が悪くなったときにはマッサージの途中でもすぐにやめましょう。

馬油で保湿する

馬油には、保湿や血液循環促進作用があります。

乾燥しやすい妊娠中に、妊娠線が特にできやすいお腹やお尻、太ももに馬油を塗って毎日ケアすると妊娠線ができなかったという妊婦さんもいるようです。

病院での妊娠線の改善方法

妊娠線についてさまざまな対策を行っている病院もあります。医療ではどのように妊娠線をケアできるのでしょうか。

ダーマペン

ニキビ跡の治療などに使われることが多かったダーマペンの治療法が妊娠線にも使うことができるようになりました。

ダーマペンでの治療法とは、髪の毛より細い針を妊娠線ができている患部に刺して成長因子を導入します。肌にコラーゲンが増えて、肌の回復を早めてきれいな肌を作り、妊娠線の跡を目立たなくさせてくれます。

レーザー手術

妊娠線ができている患部にレーザーを当てて真皮や皮下組織の再生をする方法です。

レーザー手術は、皮下脂肪を分解してコラーゲンの再生をして、皮膚を引き締める作用があります。

妊娠線が気になる場所によってレーザー手術ができるかできないかは変わってきますが、メスを入れずに処置することができます。

注意したいのは、レーザー熱を真皮に当てるため人によっては痛みを感じたり、まれに火傷をしたような赤みがでたりすることがあります。

炭酸ガス

炭酸ガスは、もともとは海外で実績のある治療です。

妊娠線が気になる箇所に炭酸ガスを注入する方法で、施術時間は10分程度で終わります。

クリームやオイル(精油)での予防が効かなかった人にもおすすめの治療法ですが、治療法を取り入れている病院が限られていたり、妊娠中や授乳中はできません。

皮膚疾患やアレルギー体質の人は、炭酸ガスの治療法をできない場合があるので治療を考えている人は医師に確認しましょう。

妊娠線を薄くするクリームに選び方

妊娠線をなるべく薄くするために以下のポイントを意識してクリームを選ぶと妊娠線の改善につながるでしょう。

ダメージ修復成分

妊娠線ができるのは、肌の内側が傷つくことが原因です。肌のダメージを修復する成分が入っていることが大切です。

ビタミンCには、断裂したコラーゲン繊維を修復する作用があります。ほかにも葉酸は、新しい細胞を作りだして肌のターンオーバーを促進するので、妊娠線を目立たなくさせることが期待できます。

保湿力

妊娠線ができている肌の状態は、保湿をして皮膚に厚みを持たせることで妊娠線が目立たなくなります。

アロマオイルはクリームよりも油分が強いので保湿効果が高いです。ヒアルロン酸や尿酸、セラミドなどの保湿成分の多いクリームやオイル(精油)を選びましょう。

低刺激

妊娠線予防のクリームやオイル(精油)にもさまざまな種類がありますが、妊娠中は特に肌が敏感になっているため、使用するクリームやオイル(精油)も低刺激のものを選ぶとよいです。

合成着色料や合成香料、鉱物油、動物性原料のものは刺激が強いので避けましょう。

妊娠線は早めの対策と日々のケアが大事

ストレッチマーククリーム
Pavel Ilyukhin /Shutterstock.com

妊娠線ができてしまったり、できかけていると治すことができるのかと気になる人は多いでしょう。

妊娠線には新妊娠線と旧妊娠線があり、妊娠線の種類に限らず、1度できると完全に消すことは難しいです。妊娠線専用のクリームやオイル(精油)を使って毎日保湿やマッサージをすると、皮膚の乾燥を防ぎ、妊娠線ができるのを防いだり、薄くすることはできるかもしれません。

病院では、レーザー手術やダーマペンなどの妊娠線の治療が行われています。日頃から妊娠線対策をしっかりやりつつ、自分に合うケア方法で妊娠線を薄くしましょう。

監修:杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

No Image

杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

杉山太朗の監修記事一覧(バックナンバー)

信州大学卒医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。

患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。

田園調布オリーブレディースクリニック

2019年03月01日

専門家のコメント
16
    かよう先生 保育士
    妊娠線にも種類があって様々な対策法があるけれど、早めのケアが大切だと思いました。
    のの先生 保育士
    妊娠線は一度出来てしまうと自然に消えるのは難しいです。出来ることは、妊娠がわかったら早めに
    せおみ先生 保育士
    妊娠線には乾燥が大敵で妊娠して直ぐに、オイルとクリームをこまめに塗っていましたが、できてし
    ぺち先生 保育士
    なかなか消えないみたいですね。早めにケアをするのが大切だと思います。たくさんクリームやオイ
    ゆきんこ先生 保育士
    自分はお腹が少し大きくなってきたあたりからクリームを塗り始めましたが塗り忘れることもしばし
    いちご先生 保育士
    妊娠線は薄くなっても私は消えないです。光を当てて横から見たりするとうすーい線が残っているの
    くじら先生 保育士
    妊娠線ができてから消す方法があるんですね!知らなかった!私はお腹の下に少し妊娠線ができてし
    みー先生 保育士
    妊娠でお腹が大きくなると肌がつっぱり常に痒かったので一生懸命クリームを塗っていました!その
コメントをもっと見る

基礎知識の関連記事

  • 妊娠兆候のひとつである「インプランテーションディップ」。妊娠を希望する方や、妊活を経験された方は、一度は聞いたことがあるかもしれません。いつ頃に見られる現象なのか、見られなくても妊娠している可能性はあるのか。また基礎体温との関係や、妊娠検査薬はいつから使えるのか、など気になるポイントを解説します。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • ふたごやみつごが生まれる割合は、約50年前と比較すると倍増していることを知っていますか?これには、不妊治療が関係しているようです。多胎妊娠のしくみや、母体と胎児それぞれのリスクや、備えておくことなどを田園調布オリーブレディースクリニック院長の杉山太朗先生に聞きました。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 人によって治療期間や心理面、体調面の負担が大きく異なる不妊治療。周囲の人に相談できない、パートナーと足並みをそろえて取り組めないなどといった悩みをひとりで抱える人も多くいます。日本ではあまり普及していない「カウンセリング」を、不妊治療の場でも上手く活用するためには?生殖心理カウンセラーの平山史朗さんに話をうかがいました。

    平山史朗

  • 治療ステップによっては高額な医療費がかかる不妊治療。現在日本では人工授精以降の治療ステップは自己負担だが、2022年春をめどに保険適用の範囲を拡大する動きがある。実現すれば、経済的な理由で不妊治療をあきらめていた方たちにとって一つの転機になるが、海外では不妊治療の多くをすでに保険適用としている国も少なくない。いくつかの国を挙げ、不妊治療の経済的支援の事例をみていく。

  • ライフスタイルやキャリアの多様化に伴い、未婚、晩婚、晩産化が進んでいる。不妊治療を視野に入れたときに、費用や仕事との両立はどうなるのか。「不妊治療を始めようと決めたものの、お金のことや、どんな治療やサイクルで進めるのかイメージが沸かない」という方へ向けて、データと体験談で解説していく。

  • ライフスタイルやキャリアの多様化に伴い、未婚、晩婚、晩産化が進んでいる。不妊治療を視野に入れたときに、費用や仕事との両立はどうなるのか。「不妊治療を始めようと決めたものの、お金のことや、どんな治療やサイクルで進めるのかイメージが沸かない」という方へ向けて、データと体験談で解説していく。

  • ウイルスによって引き起こされる風疹は、免疫が十分にない人に対して強い感染力を持っています。妊娠時期に風疹にかかった場合、どのような影響があるか気になる人もいるのではないでしょうか。今回は、妊娠中に風疹にかかった場合の影響、風疹の予防接種後に妊娠がわかったときの対応、妊娠中の風疹の感染対策などについて解説します。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 女性の体にさまざまな変化が起こる妊娠初期。この時期、どのような食べ物に注意したらよいのか気になる人もいるかもしれません。今回の記事では、妊娠初期の食べ物や、食べ物から摂りたい栄養素、妊娠初期のつわり対策などについて紹介します。

  • 妊娠中はホルモンバランスの乱れやつわりなど体にさまざまな変化が現れますが、なかでも気になるのが体重の増加。急激に体重が増えた場合、ダイエットをするべきか迷うこともあるのではないでしょうか。今回は、妊娠中に体重が増える原因や影響、体重管理のコントロールについて解説します。

    杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

  • 子どもを出産したいと思ったときに後悔しないように、今から知っておきたい妊娠・妊活の正しい知識。前編では、妊娠・妊活にまつわる誤解についてお伝えしました。後編では、結婚適齢期がなくなっても、妊娠適齢期は変わらずにある現状をテーマに、新しい不妊治療の技術などについてお伝えします。

    浅田義正(浅田レディースクリニック院長)

  • 「いつかは出産したい」「いつかは2人目がほしい」と考えている女性は多いのではないでしょうか。今回は、そんな「いつか」のために知っておきたい、妊娠・妊活の正しい知識をお伝えします。前編のテーマは、妊娠・妊活にまつわる誤解について。どのような誤解があるのか、なぜ誤解が生まれるのかを、産婦人科専門医の浅田先生にお話いただきました。

    浅田義正(浅田レディースクリニック院長)

  • 卵子の質や数は妊娠に大きく関わる大きな問題。妊活において、自分の卵子はどのような状態なのか気になることもあるでしょう。今回は、卵子の老化やサイン、年齢との関係、妊娠率への影響などについて紹介します。

    浅田義正(浅田レディースクリニック院長)

カテゴリ一覧