妊婦さんらしくお腹が膨らみ、胎動を感じたり、エコーで女の子か男の子か性別が判明することもある妊娠5ヶ月ごろ。妊娠17週目のママの身体のトラブルや注意点、おなかの赤ちゃんの様子を医学博士で産婦人科医、田園調布オリーブレディースクリニック院長の杉山太朗先生監修のもと、解説します。
産後の授乳に向けて乳腺が発達するので、胸が膨らみ、子宮が大きくなって、お腹も重くなるので、背中を反るような姿勢になる人もいます。
妊娠5ヶ月の17週目になると、赤ちゃんの手足が子宮の壁に届くため胎動を感じる人もでてきます。
しかし、この時期の胎動は個人差があり、お腹のなかの腸が動いている程度の些細な感覚です。
赤ちゃんの位置や向きによってエコー検査で性別が分かる人もでてきますが、男の子と比べて女の子は外性器がないので、判別が難しいようです。
妊娠経過も落ち着いたので、まだ妊娠報告をしていない人は、産休育休中の引継ぎのためにもこの妊娠5カ月の間に職場に報告しておきましょう。引継ぎの内容などもこの時期には明確にしておいた方がよいでしょう。
妊娠5ヶ月でお腹が大きくなってくると、背中を反るような姿勢になったり、お腹を支えようとして腰痛を感じる人がいます。
妊娠後期になると、お腹がよりもっと大きくなってくるため腰痛が激しくなることがあるので、この時期から腰痛対策をしておくことが大事です。
骨盤ベルトやマタニティガードルを準備しておくと、骨盤が支えられて腰痛が軽減できます。
新陳代謝が活発化して汗をかきやすくなるので、タオルでこまめに汗をふくように心がけます。
外出時や汗をたくさんかいたときにはシャワーで汗を流したり、肌を常に清潔に保ち、肌トラブルになる前にケアを徹底しておきましょう。
妊娠17週くらいになると、胎動を感じる人もいます。特に初産のときの胎動は、ポコポコとしたガスの動きと勘違いするくらい小さな動きであることが多いです。胎動かもしれないと感じた日はメモしておきましょう。まだ胎動を感じていない人も焦らないでゆっくり待ちましょう。
妊娠中はさまざまな感染症に気をつけなければなりません。症状の強いカンジタ腟炎や、生ものを食べたことで感染するリステリア菌は、妊娠の経過や胎児に影響することがわかっています。
特に妊娠初期から30週までの妊婦さんを対象に、性病であるクラミジア感染症の検査が義務付けられています。普段から下着を清潔に保ち、妊娠中は生ものを食べないように配慮して、感染症にかからないように気をつけましょう。
食事で取った栄養が、そのまま赤ちゃんにいくためバランスのとれた食事を心がけることが大切です。
腸の圧迫から痔や便秘になる人もいるので、食物繊維を多く含んだ食べ物を意識して取るとよいでしょう。
妊娠17週になると、赤ちゃん自身で体温調節ができるようになってきますが、まだまだママの体温に頼っているところがあるため、妊婦さんは身体を冷やさないように注意が必要です。
飲み物は常温や温かいものを選んだり、ブランケットやマタニティ用のあたたかいパンツを使って過ごすなど身体を温める工夫をしましょう。
妊娠中期の真っただ中の妊娠5ヶ月は、周りの人から見てもお腹の膨らみが分かるようになってきます。
なかには胎動が始まり、超音波(エコー)検査で女の子か男の子かの性別が判断できる人もいます。しかし、この時期の胎動はお腹がピクピクけいれんしていたり、グルグルと腸内をガスが動いている程度の感覚なので、胎動だと気づかない場合もあります。
お腹のなかの赤ちゃんが急速に大きくなっているときなので、腰痛や腹痛、痔などマイナートラブルに悩む人もいるかもしれません。栄養バランスのとれた食事や腹帯やあたたかいパンツなど身体を冷やさないグッズを使って体を労わりましょう。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
信州大学卒医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。
患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。
2018年12月27日
ウイルスによって引き起こされる風疹は、免疫が十分にない人に対して強い感染力を持っています。妊娠時期に風疹にかかった場合、どのような影響があるか気になる人もいるのではないでしょうか。今回は、妊娠中に風疹にかかった場合の影響、風疹の予防接種後に妊娠がわかったときの対応、妊娠中の風疹の感染対策などについて解説します。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
女性の体にさまざまな変化が起こる妊娠初期。この時期、どのような食べ物に注意したらよいのか気になる人もいるかもしれません。今回の記事では、妊娠初期の食べ物や、食べ物から摂りたい栄養素、妊娠初期のつわり対策などについて紹介します。
妊娠中はホルモンバランスの乱れやつわりなど体にさまざまな変化が現れますが、なかでも気になるのが体重の増加。急激に体重が増えた場合、ダイエットをするべきか迷うこともあるのではないでしょうか。今回は、妊娠中に体重が増える原因や影響、体重管理のコントロールについて解説します。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
子どもを出産したいと思ったときに後悔しないように、今から知っておきたい妊娠・妊活の正しい知識。前編では、妊娠・妊活にまつわる誤解についてお伝えしました。後編では、結婚適齢期がなくなっても、妊娠適齢期は変わらずにある現状をテーマに、新しい不妊治療の技術などについてお伝えします。
浅田義正(浅田レディースクリニック院長)
「いつかは出産したい」「いつかは2人目がほしい」と考えている女性は多いのではないでしょうか。今回は、そんな「いつか」のために知っておきたい、妊娠・妊活の正しい知識をお伝えします。前編のテーマは、妊娠・妊活にまつわる誤解について。どのような誤解があるのか、なぜ誤解が生まれるのかを、産婦人科専門医の浅田先生にお話いただきました。
浅田義正(浅田レディースクリニック院長)
卵子の質や数は妊娠に大きく関わる大きな問題。妊活において、自分の卵子はどのような状態なのか気になることもあるでしょう。今回は、卵子の老化やサイン、年齢との関係、妊娠率への影響などについて紹介します。
浅田義正(浅田レディースクリニック院長)
妊活をスタートさせたとき、まずは妊娠の確率を上げるために排卵日を予測しパートナーとの営みに取り組むタイミング法を試す人は多いかもしれません。基礎体温を測る以外に排卵日を知る方法はあるのでしょうか。排卵日の予測の仕方や過ごし方について詳しく解説します。
浅田義正(浅田レディースクリニック院長)
妊活のために病院で検査を受けるタイミングはいつがよいのでしょうか。いざ病院に行こうと思っても、妊活の病院選びについて悩むことがあるかもしれません。この記事では、いつから病院に行ったらよいのかや、妊活の病院選びのポイント、女性と男性それぞれ病院でどのような検査を行なうのかなどをご紹介します。
浅田義正(浅田レディースクリニック院長)
妊娠がわかったとき、母子手帳はいつもらえるのかやどこでもらうのかを知りたいという方もいるのではないでしょうか。今回の記事では、母子手帳の交付時期や交付場所、交付に必要な持ち物と母子手帳の活用法について紹介します。
妊活中にカフェインを摂取しても大丈夫なのか気になる方もいるのではないでしょうか。コーヒーや紅茶などの飲み物を飲んでリフレッシュしたいということもあるでしょう。カフェインの作用や妊活中にカフェインを摂取するときの注意点、妊活中の男性のカフェイン摂取について解説します。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
将来出産することを考えて、妊活を考える方もいるでしょう。妊活の準備をすることをプレ妊活と言いますが、具体的に何をすればよいのでしょうか。プレ妊活で行うことや妊娠前に受ける検査、準備で男性が心がけることや2人目について解説します。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
お腹の赤ちゃんの性別によって、つわりの重さやお腹の出方など体調に違いはあるのか気になるママもいるかもしれません。今回は、妊娠中に女の子だといつわかるのか、女の子のママたちが妊娠中に感じていたこと、体調の変化や特徴などの体験談をご紹介します。