お食い初めの食器と盛り付け方。男の子向けの色や普段使いできる種類、並べ方とは

お食い初めの食器と盛り付け方。男の子向けの色や普段使いできる種類、並べ方とは

お食い初めの料理を盛り付ける食器は本格的な漆器がよいのか、離乳食用として普段使いと兼用できる木製や陶器、プラスチックにしたらよいのか迷うこともあるかもしれません。今回は食器の種類や、一般的にいわれている男の子と女の子での色の違い、並べ方や盛り方についてご紹介します。

お食い初めの食器の習わし

赤ちゃんが生後100日の頃に行うお食い初めは、食べ物に困らないように、と願うための伝統行事とされています。お食い初めにはお祝い膳を用意するようですが、料理を盛り付ける食器に関する習わしにはどのようなものがあるのでしょうか。


用意する道具

一般的にお食い初め膳に使われる道具には「親椀」「汁椀」「平椀」「つぼ椀」「高杯」といった料理を盛り付けるための食器とそれらを並べるための高脚の御膳があるようです。伝統的なお食い初めの道具を用意したい場合は、漆塗りの高脚の御膳を選ぶとよいかもしれません。

また、赤ちゃんの口元に料理を運ぶための箸を「祝い箸」と呼ぶそうです。祝い箸には白木の箸や柳箸を使うことが基本とされていますが、お食い初めを終えて普段使いの食器と兼用できるかを基準に箸を選ぶこともあるようです。


男女での色の違い

お食い初めに用意する食器には、伝統的として決められた色があることをご存知でしょうか。一般的に、男の子であれば内側も外側も朱色、女の子であれば内側が朱色で外側が黒色の食器を用意するといわれています。

最近では色にとらわれず、男女兼用で使うことができるデザインを選ぶママも増えているようですが、伝統的な形式でお祝いしたい場合は男の子と女の子で色を使いわけてみてもよいかもしれません。

伝統的なお食い初めの食器

お食い初めの食器
iStock.com/kf4851

お食い初めのお祝いで伝統を重視したい場合は、食器にもこだわってみてはいかがでしょうか。伝統的なお祝いの席にもふさわしい食器の種類をご紹介します。


漆器

漆器とは木や紙などに、漆を塗り重ねて作られる日本の伝統的な工芸品を指すようです。ママのなかには、艶のある見た目と丈夫で長持ちするといった点に魅力を感じ、漆器を選んだという声もありました。

また、高級感がある漆器は、お食い初めだけでなく、さまざまなお祝い料理の盛り付けに使えるかもしれません。


九谷焼

九谷焼は鮮やかな彩色が特徴の色絵陶磁器で、石川県を代表する伝統工芸品といわれています。美しい色彩が魅力で、お祝い料理を盛り付ける食器として九谷焼を選ぶママもいるようです。

青や黄、紺、紫、赤の5色は「九谷の五彩」とされていますが、最近では描かれる絵柄や釉薬の色にもさまざまな種類があるようです。普段使いに兼用できる食器として、九谷焼を取り入れてみるのもよいですね。

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普段使いしやすいお食い初めの食器

お食い初めの食器を離乳食用と兼用して使えるよう、普段使いしやすい食器を購入するママもいるようです。普段使いにおすすめな食器の種類をご紹介します。


陶器

陶器の食器
iStock.com/yukihipo

手に持ったときに少し重みのある陶器は、普段使いできる食器として持っているママも多いかもしれません。ぽってりとやや厚みがあるのも陶器の特徴で、色やデザインの種類も豊富なことから選ぶ楽しさも広がりそうですね。

陶器は基本的に電子レンジには使えないようですが、種類によっては電子レンジに対応しているようなので、購入する際は表示などをしっかり確認できるとよいかもしれません。


木製や竹などの天然素材

木製や竹などでできた食器は、ぬくもりを感じられることも魅力のひとつのようです。天然素材の木製や竹は、長く使うほどに味わい深くなるといった特徴もあるかもしれません。

ナチュラルな色合いは男の子や女の子など性別を問わず使いやすいので、家族で兼用したい場合にもよいのではないでしょうか。


プラスチック

軽くて割れにくいプラスチック素材は、離乳食が始まったときなど赤ちゃんが普段使いする食器としても重宝するのではないでしょうか。ベビー用品などを扱うお店でセットで販売しているプラスチック製の食器もあるので、盛り付けの見た目も統一感を出すことができそうですね。

お食い初め膳の並べ方

お食い初めの食器を用意しても、実際の並べ方の配置やお祝い膳の盛り方がわからないというママもいるかもしれません。食器の並べ方や料理の盛り方には、どのような決まりがあるのでしょうか。


食器の置き方

お食い初めの食器には、高脚の御膳への置き方についても決まりがあるようです。親椀と汁椀、平椀、つぼ椀、高杯の代表的な並べ方の一例をご紹介します。

赤ちゃんから見て親椀を左手前、汁椀は右手前に置きましょう。この並べ方は和食作法などで一般的とされる配置のようです。平椀を左奥に置いて、つぼ椀を右奥に置いたら高杯を中央に置き、高坏を中央に置くのが基本的な並べ方とされています。

尾頭付きの鯛など大きな料理を盛り付ける食器は、別で平皿を用意しておくと便利かもしれません。


料理の盛り付け方

一般的な盛り方として親椀に赤飯などのご飯物、汁椀にお吸い物を盛り付けるとよいようです。おかずの盛り方は煮物など温かい料理を平椀、香の物や酢の物といった料理にはつぼ椀を使うとされています。

盛り方のルールとして、つぼ椀は冷たい料理を盛り付ける食器なので、お刺身などの料理にもつぼ椀を使うとよいでしょう。歯固め石や梅干しは高杯に盛り付けますが、高坏がない場合はお椀の蓋で代用したというママの声もありました。

食器選びは見た目と実用性も大切

お食い初めの赤ちゃん
© ri。- Fotolia

お食い初めの料理を盛り付ける食器には、男の子は内外ともに朱色、女の子は外側が黒など男女によって違いがあり、日本の伝統工芸品とされる漆器や九谷焼を用意するママもいるようです。

形式にこだわらず実用性を重視する場合、陶器や木製、竹、プラスチックなど離乳食が始まる時期に兼用できそうな食器や、家普段使いしている食器で代用してもよいかもしれません。実際の食器の置き方と並べ方、器への盛り方を知って、赤ちゃんのためのお祝い膳を用意できるとよいですね。

2018.08.25

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