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2018年04月06日

【小児科医監修】三大夏風邪の症状や特徴と予防法。初夏~夏に流行る子どもの病気とは

【小児科医監修】三大夏風邪の症状や特徴と予防法。初夏~夏に流行る子どもの病気とは

梅雨から初夏、夏にかけては湿度が高く、日によって寒暖差が大きいため体調を崩しやすい時期です。特に赤ちゃんや子どもは、体力や免疫力が低いため感染症などにかかりやすい季節です。今回は夏に子どもの間で流行する病気の症状や潜伏期間、感染経路、流行りの病気を予防する方法、ホームケアを合わせて紹介します。

眞々田 容子(クローバーこどもクリニック)

初夏から夏は子どもの体調トラブルが多い季節

初夏は蒸し暑い日があったり、雨で気温が下がる日があったりと、日によって寒暖差が大きい季節です。

また、夏は花火大会や夏祭りなど子どもが楽しいイベントがたくさんあります。気温が高い日が続き、体力を消耗するうえ、イベントなどの疲れが知らず知らずのうちに、たまっていきます。プール遊びや外遊びなどの夏ならではの遊びもかなりの体力を消費します。


エアコンの効いた室内も、冷えや風邪をひく原因になり、熱い屋外との寒暖差も体調を崩す原因のひとつになるでしょう。

毎年これらの影響で体調を崩しやすくなっているときに、流行がみられる「三大夏風邪」をご紹介します。

高熱と口内の水疱が特徴「ヘルパンギーナ」

喉を痛がる子ども
TY Lim/Shutterstock.com

ヘルパンギーナは高熱と口蓋垂(こうがいすい、通称:のどちんこ)の付け根あたりに小さな水疱ができる病気です。この水疱は強いのどの痛みを伴います。ヘルパンギーナの主な症状と潜伏期間などは下記のとおりです。

症状

・38℃~40℃の高熱
・口内に水疱・発疹
・のどの赤みと強い痛み

ヘルパンギーナに感染しても咳や鼻水は出ません。
まだ言葉を離せない赤ちゃんがヘルパンギーナにかかった場合、急な食欲減退や授乳の量が減る、といった症状からヘルパンギーナに気づくママもいます。

食欲減退や水分が摂れない、などのことから脱水症にかかったり、急な発熱による熱性けいれんを起こすこともあります。

潜伏期間

2~4日程度

手、足、口内にポツポツが発生!「手足口病」

症状

初期症状として口の中に口内炎のような白い発疹ができ、その後水疱になります。同時期に手の平や足の裏、足の甲にも2~3㎜の水疱性発疹ができるのが特徴です。

手足口病では、発熱しても37℃代の微熱で収まることが多く、発疹が出てから手足口病だと思い当たることが多くみられます。

大人にも感染するので、子どもが手足口病にかかったときは注意が必要です。

・38℃以下の発熱
・手のひらや足の甲、裏の発疹
・口の中に痛みを伴う水疱

手足口病の発疹は肘や膝、お尻などにできる場合もあります。

潜伏期間

3~5日程度

高熱で目が充血する「プール熱」

プール熱の子ども
ucchie79/Shutterstock.com

プール熱は、39℃以上の発熱が4~5日続いた後、倦怠感、頭痛、のどの炎症や痛み、目の充血、目やにがたくさん出るなどの症状が順番にあらわれる病気です。

これらの症状が3~5日ほど続きます。1日の間に、熱が上がり下がりする症状もプール熱の特徴のひとつです。

ほかにも、「プール熱かも」と特定しやすい症状があるか、感染後の潜伏期間についてみていきましょう。

症状

・39℃前後の発熱
・咽頭炎(のどの痛み)
・結膜炎(目の充血)
・目やにが増える
・頭痛
・食欲減退

吐き気や腹痛、下痢といった症状を伴う子どももいるようです。

また、目の炎症は片目ずつ現れ、特に下まぶたの粘膜部分に強い炎症がおこります。プール熱のウイルスであるアデノウイルスの感染力は強く、この目の炎症(流行性角結膜炎)からもうつるので注意が必要です。

潜伏期間

5日~7日程度

ただし症状が出る2日程度前から周囲にうつります。

感染経路

ヘルパンギーナ、手足口病、プール熱には3つの感染経路があります。
どのような場面でうつるのか解説します。

飛沫感染

咳やくしゃみに含まれるウイルスによる「飛沫感染」でうつります。

人ごみなどへの外出時にはマスクを着用するとよいでしょう。外出から帰ってきたときや食事の前、トイレの後は石けんを使ってしっかり手洗いをすることが大切です。

接触感染

ウイルスに感染した人が触ったおもちゃやドアノブ、手すりなどに触り、その手で目をこすったり手を舐めたりする「接触感染」も注意すべき感染経路のひとつです。
おもちゃを洗ったり、ドアノブや手すりなど手がよく触れる場所はこまめに洗浄・除菌をするのもよいでしょう。

糞口感染

病気の症状が治まっても2~4週間は便からウイルスが排出されます。
そのため、赤ちゃんのおむつ替えをする際や、子どものうんちを拭いたりする際に感染する可能性があるので、注意してください。

病気にかからないための予防法

赤ちゃんや子どものいる家庭で実践できる夏に流行る感染症の予防法を紹介します。

手を洗う子ども
Aleksandar Grozdanovski/Shutterstock.com

手洗いとうがいの徹底

今回紹介した3つのウイルス性の病気は咳やくしゃみ、鼻水などの飛沫感染でうつります。
ウイルスを体内に入れないために、外出後やトイレのあとは手洗い、うがいをしっかりすることが大切です。

トイレの利用での糞口感染もあるので、大人も子どももトイレに立ち寄ったときは、ていねいな手洗いを心がけましょう。

オムツ交換時に注意

赤ちゃんが感染症の場合には、オムツの交換時は手袋を着用する、使用済みのオムツはビニール袋に入れて、口をしっかり閉じるなど便をじかに手で触れないよう注意が必要です。

また、オムツ交換が終わった後は石鹸を使って、しっかりと手洗い、消毒をしましょう。

おもちゃの洗浄と消毒

感染した人が触ったおもちゃに触り、その手で目をこすったり手を舐めたりすることで感染が広がるので、子どもがおもちゃを貸し借りするときには注意が必要です。

使った後のおもちゃは洗う、酸性のアルコールシートで拭く、日光消毒などしてウイルスを防ぐようにしましょう。

日用品のシェアをしない

子どもがウイルス性の病気にかかっていたり、感染症が流行しているときには、タオルや食器といった日常的に使用するものを共有しないようにしましょう。

少量の唾液などからもウイルスは感染します。使った後の日用品はしっかり洗ってください。

かかったときのホームケア法

水分補給をする子ども
iStock.com/baona

もしも病気にかかってしまったときのホームケアは、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。

水分をこまめにとる

この時期に流行する病気は、強いのどの痛みを生じます。そのせいで食事や水分が摂れなくなることがあるため、脱水症状には要注意です。

オレンジジュースなど刺激の強い飲み物は避けて、牛乳や麦茶、乳幼児用のイオン飲料など刺激の少ない飲み物を選ぶようにし、こまめな水分補給を心がけましょう。

固形物は無理に食べない

のどの痛みから食事を嫌がるときは、無理に固形物を食べなくてもOKです。

ゼリーやアイス、豆腐など、柔らかくて噛まずに飲み込め、また子どもが食べたいと感じる食べ物を与えましょう。

辛いものや酸っぱいものなど刺激が強い食べ物は避け、薄味の食べ物を選ぶようにしてください。

また熱い食べ物も、のどに刺激を与えます。冷たいスープや、熱いものは冷ましてからあげるなどの工夫をしましょう。

流行りの子どもの病気を知っておくことが大事

ママと赤ちゃん
iStock.com/Yagi-Studio

ヘルパンギーナ、手足口病、プール熱は、夏に流行る子どもの病気で「三大夏風邪」ともいわれています。

発熱やのどの痛み、発疹など症状が似ていたり、感染経路に共通点がありますが、それぞれの病気特有の症状もあるので、それを見逃さないようにするのがポイントです。

手洗いやうがいなど予防の基本をきちんと行い、万一かかってしまったときには正しいホームケアで対処しましょう。

監修:眞々田 容子(クローバーこどもクリニック)

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信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。

症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。

お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。

クローバーこどもクリニック
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