子どもがいると毎日の食卓に上る食材のことが気になりませんか。安心できるものを選びたいし、食育については親子で学んでいきたいですよね。そこで今回は日本農業検定を取得し、「子ども食堂」に携わっているタレントのあゆかさんに、有機野菜や農業、フランスで学んだことについてお話をうかがいました。
畑で大根を抜いている様子
この資格を取得したきっかけには、母方の祖父母が農家を営んでいたので、幼い頃から農業を身近に感じていたのがあると思います。東京に来て、体調を崩した時期があってそのときに、食生活の大切さや、農業のすばらしさや可能性を見つめなおすいい機会になりました。
日本農業技術検定は、「農業を学ぶ人や農業に従事したい人のための検定」です。
この資格取得のために、植物や作物栽培の基礎や、食生活・食品の知識などを勉強しました。検定日一週間前にはテキストを学習し終わるように振り分け、最後の一週間は畑に出たり、ホームセンターへ行き、復習も兼ねつつ目からも学ぶ、という学習方法をとりました。
これからもっと農業や野菜、米、日本の食のすばらしさを伝えていき、農と人を繋ぎ、発信していく活動を続けたいと考えています。
私が携わっている「子ども食堂」でこんなことがありました。
料理の説明をしていると、わたしが農業をしていると知っているパパママからよく聞かれることのひとつに“ 無農薬野菜と有機野菜はどこが違うのですか?” という質問があります。お子さんにはできるだけ安心安全なものを食べさせたいというお気持ちからだと思います。そこで違いについて簡単にご説明します。
<無農薬野菜>
農薬を使っていない野菜のことです。ですが、化学肥料を使っている可能性はあります。
<有機野菜>
最近では、オーガニック野菜ともよばれていますね。農薬や化学肥料に頼らず自然の力を活かした栽培方法で育てられた野菜です。
日本の野菜は農林水産省の法律『有機JAS法』の基準を満たしたものが有機野菜として認められています。細かな規定がたくさんあるのですが、わかりやすくいうと、“法で認められている農薬を除く、農薬や化学肥料を2〜3年以上使っていない畑で収穫された野菜” ということです。
野菜を選ぶ基準について、個人的におすすめしているのは、『JASマーク付きの無農薬有機野菜』です。栽培期間に土がクリーンで農薬を使っておらず、化学肥料も使用していないので、無農薬と有機、両方のいいとこどりの野菜だと、私は考えています。意外と多いのでぜひ探してみてください。
また、野菜は自然に近い形で育てられるほど、野菜本来の香りや味がしっかりと出るので「おいしさ」を感じやすかったりします。農薬などに頼らず、虫などを寄せつけないように努力をしながら「生きよう!」としている野菜は、栄養価も高めだといわれているそうです。
フランスの市場を歩く
去年、農業のことをもっと知りたいと思い、フランスに行ってきました。
フランスは、国民の40%以上が月に1度はBIO(有機)食品を買うほど、「有機」への関心が高い国です。世界的に見てもBIOの先進国として目まぐるしい発展を遂げている国でもあります。マルシェ(市場)をまわってみても、有機野菜の店舗が数多く見られ、その種類もさまざまでした。
そこで私が感じた日本とフランスのちがいは「とにかく消費者の目が肥えている」ということです。フランスでは、それぞれ個人がこだわりを持ち、考えてから野菜を購入する人が多いと思います。
フランスのマルシェで売られているお野菜やフルーツは、すべてが美しい形をしているわけではありませんでした。傷だらけだったり、デコボコだったり、少し完熟しすぎているものまで、本当に多種多様でした。でも消費者が、それぞれのライフスタイルに合わせて、『形が悪くても少し安いものを』『ジャムを作りたいから完熟したものを』と、しっかりと食品を選んでいるように感じました。
作り手側はもちろん、買い手側にもその食品を選ぶ理由が明確にあること。あたりまえなことのように感じますが、この食品を選ぶ『理由』がこれからのわたしたちの暮らしにすごく必要なことのような気がしました。
究極の無農薬、無化学肥料でおいしい野菜を買いたいと思うなら、“農家のファン”になってみてください。うちの野菜はどこにも負けない!と、こだわりを持ち、日々の努力を惜しまず、みなさんへ野菜を届けようとがんばっている農家さんがたくさんいます。最近はインターネットのおかげで、そんなすばらしい農家さんに出会いやすくなっていると思います。
“与えられるだけではなく、自ら知ろうとすること。これが毎日の食の意識をよりよいものに変えていく第一歩ではないか”ということを、農家の孫である私は、各地で農業を学びながら感じました。これからも、子どもたちが本当においしいお野菜に出会う活動を続けていきたいと思います!
タレントとして活動をする傍ら、実家岩手で農業をやっていたことから、農業に興味を持ち、日本農業技術検定を保持。都内で自ら畑を借りて農業に慈しみながら、最近、日本各地で開催されている「こども食堂」にて、主に恵比寿・東村山・川口等の地域で子どもと一緒に体験しながら野菜をおいしく食べるイベント等に携わる。また、地元愛が溢れることから、『希望郷いわて文化大使』も務めている。
あゆかさんの話をきいていると、野菜も生き物なんだな、と思えてきました。また、私たちは毎日の暮らしの中で、どのように野菜を選んでいけばいいのか、その「理由」をちゃんと考えていくべきだと感じました。子どもの食育を考える前に、私たち大人が自ら学ぶことが大切なのかもしれませんね。
2017年02月28日
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