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将来「伸びる子」になる第一歩。3歳からできる、親子アサガオ観察
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教育研究家/家庭教師集団「名門指導会」代表
教育研究家/家庭教師集団「名門指導会」代表
教育研究家。家庭教師集団「名門指導会」代表。中学受験ポータルサイト『かしこい塾の使い方』主任相談員。日本初の「塾ソムリエ」として、塾の活用法や塾選びなどの受験ノウハウを世に送る。テレビ、新聞、教育雑誌などで活躍中。おもな著書に『いちばん得する中学受験』(すばる舎)、『中学受験基本のキ!』(日経BP社)、『頭のいい子の育て方』(アスコム)、「中学受験は親が9割」シリーズ(青春出版社)など、20冊を超える著書がある。
40年中学受験に関わる西村則康先生は、幼児期にたくさん「なんでだろう」を経験した子が将来伸びる、といいます。では、親がしてあげられることはどのようなことなのでしょうか。日常生活の中ですぐにできる、自然観察のポイントを教えていただきました。
自然から多くのことを学べる季節
夏は、生き物たちがもっとも活動的になり、子どもたちが自然から学べることも多い季節です。保育園や幼稚園でも植物を育てている園や、生きものを飼育している園が多いようですね。
今回は、植物の観察について書いてみたいと思います。
幼児期の経験が入試問題につながる?
私はこれまで40年ほど中学受験の世界に関わり、今でも家庭教師をしていますが、中学入試の理科では「え?そんなのが入試に出るの?」と思われるようなことが出題されることが、実は多いんです。
たとえばある学校の入試問題に、こんなものがありました。
「アサガオの芽生えの様子をかきなさい」
読んでいる方は、すぐに思い浮かぶでしょうか?ご家庭でアサガオを育てている方もおられるかもしれませんね。
先日「中学受験情報局 かしこい塾の使い方」という中学受験ポータルサイトが主催するイベント授業で、参加した10組の受験生親子にこの問題が出されたそうですが、やはりうまくかけないお子さん、親御さんが多かったようです。
実物の写真が発表されると「あ〜、そうだった!」と盛り上がったそうですが、個性的な形の双葉ですね(もう思い浮かんでいますか?)。
アサガオの栽培は驚きの連続
小学校では、1年生の生活科でアサガオを育てることが多いようです。大切に蒔いた自分の種から双葉が出てきたときの子どもの喜びは、とても大きなものです。
アサガオを育てる過程では、子どもにとってさまざまな驚きがあります。
あんなに小さな種から芽が出て、双葉の次には大きな本葉が出てきます。支えがないとまっすぐに伸びていけないくらい細い茎なのに、支柱さえあれば子どもたちの身長よりもはるかに高いところまで伸びていきます。
そして夏になると、毎朝どんどん美しい花を咲かせ、毎日水やりをするだけで、どんどん新しい驚きを与えてくれるアサガオ。
もしご家庭で育てているなら、この夏はぜひお子さんと一緒にじっくり観察してみてください。実はけっこう奥が深いんです。
幼児のアサガオ観察のポイント
あらためてアサガオをよく観察してみると、いろいろな発見があります。
不思議がいっぱい
たとえば、アサガオは支柱などに巻きついて伸びていきますが、行き当たりばったりに巻きついているのではありません。すべて同じ向きに巻いているはずです。
また、つぼみもよく観察してみましょう。花びらをぎゅっと絞ったようなつぼみですが、その向きもみんな同じ。その不思議さは、子どもの印象に残るのではないでしょうか。
また、葉や茎の表面を見てみましょう。細かい毛がびっしり生えています。この毛も、ただなんとなく生えているのではなく、ちゃんと役割があるのです。
アブラムシ(植物の汁を吸う小さな虫)が表面を歩けないように、アブラムシの足よりちょっと長い毛で体を守っているんですね。
「どうして?」をたくさん経験することで
子どもが小さいうちは「勉強」ではなく、一緒に見て「なんでだろうね」だけでOKです。そんな「なんで?」「どうして?」をたくさん経験したお子さんが、先々理科という科目が得意になるのです。
もしお子さんが理由を知りたがったら、一緒に調べてあげるといいいですね。親も勉強になるし、「興味がある⇒調べる⇒知識が増える」というサイクルを習慣にしているお子さんは伸びるものです。
将来「伸びる子」になるには
いろんなものを見て、触れて「なんでだろう」「どうしてだろう」という体験をたくさんしてきた子が、結局は伸びるというのが、これまで数千人の中学受験生を見てきた私の感想です。
そういった体験は「◯◯自然教室」や「◯◯体験教室」に行かなくても、日常に溢れています。
ぜひこの夏、お子さんと一緒にいろんなものを見て、触れて「なんでだろう」をたくさん体験させてあげてください。
執筆:西村則康
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西村則康
教育研究家。家庭教師集団「名門指導会」代表。中学受験ポータルサイト『かしこい塾の使い方』主任相談員。日本初の「塾ソムリエ」として、塾の活用法や塾選びなどの受験ノウハウを世に送る。テレビ、新聞、教育雑誌などで活躍中。おもな著書に『いちばん得する中学受験』(すばる舎)、『中学受験基本のキ!』(日経BP社)、『頭のいい子の育て方』(アスコム)、「中学受験は親が9割」シリーズ(青春出版社)など、20冊を超える著書がある。