「手取り10万円」を増やすより断然ラク…FP「今年中に必ず見直して」、家計に潜む"固定費貧乏"の罠
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物価が上がり続ける一方で、手取りはなかなか増えない。そんな家計を静かに追い詰めているのが“見えない固定費”だ。6人の子供を育てるFP・橋本絵美さんは「真っ先に見直してほしい三大固定費がある。年10万円を節約できる可能性がある」と指摘する――。
サブスクの罠にハマっていませんか?
スマホ、動画配信、音楽アプリ、クラウド保存、電子書籍などなど、気づけば毎月、自動的にお金が引き落とされていくサブスクが家計をじわじわと圧迫しています。ひとつひとつは小さな金額でも、積み重なれば大きな支出に。サブスクはれっきとした固定費です。
使っていないのに払い続けている、どこから引き落とされているのか分からない、そんな“サブスク疲れ”の時代にどうすればムダを見極め、家計を守ることができるのか。6人の子どもを育てる大家族ママFPが、令和版固定費削減術をお伝えします。
「気づくと今年も契約更新してしまっていた」「無料体験のつもりが課金されていた」「解約しようにも何に契約しているかわからない」家計改善のご相談でもこうした“サブスク迷子”の方が本当に増えています。
サブスクサービスは1回あたりの金額が小さいため油断しがちなのですが、月500円、700円といった支出が積み重なれば、年間10万円を超えることも珍しくありません。しかも、支払い方法がクレジットカードやQRコード決済、スマホのキャリア決済(スマホ代とまとめて支払うこと)など色々なものに紐づいているため、支出の全体像を把握しづらいことが多いのです。
この“少額×自動引き落とし”の仕組みが静かに家計を圧迫する現代の“見えない固定費”になっています。
さらに厄介なのが解約のしづらさです。どこから手続きすればいいのか分からない、ボタンを何度も押さなければならない、英語ページに飛ぶ、ログインできない……こうしてまた今度にしよう……と先延ばしにし、無意識のまま払い続けてしまう人が後を絶ちません。
必要ないものにお金がどんどんたれ流されていくことは家計をじわじわと疲弊させる最大の原因です。ひと昔前の節約は電気をこまめに消す、食費を切り詰めるなど、我慢をすることが節約になっていました。しかし今は、固定費を見直すことが節約になる時代。放置こそ最大の浪費です。
企業が「買い切り」をやめてサブスクにする理由
企業が買い切り型ではなく、次々にサブスク型サービスを導入するのには理由があります。1回購入してもらえれば終わりだった商品も、サブスク化することで継続的に収益が入るようになります。企業にとっては、毎月の利用料は安定的な売上となります。
とりあえず無料体験、月数百円ならいいかと契約してしまった経験、皆さんもあると思いますが、低価格なサブスク型にすることで消費者側もやってみたい、やってみようという最初の契約の心理的ハードルが下がります。始めるときのハードルは低いのですが、解約は心理的にも面倒なため、そのまま長期契約につなげられるというしくみです。





























