高市総理は「自民の勝ちパターン」に持ち込めるか…支持率82%「イケイケ女性宰相」の長期政権化を阻む「厚い壁」
高市支持者が自民党に投票するとは限らない
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高市早苗総理の誕生以後、内閣支持率が高水準で推移している。高市政権は長期政権たりうるのか。政治ライターの遠藤結万さんは「人気のあるうちに解散を打って4年の任期を確保するのがこれまでの自民党の『勝ちパターン』だが、今回はそうはいかない」という――。
高市政権発足、歴代2位の内閣支持率
高市政権が発足し、高い支持率をマークしている。例えば、2025年11月1日に行われたJNNの世論調査では内閣支持率は82%と、小泉内閣に次ぐ歴代2位の高水準となっている。各社の調査でも概ね高い水準が伺える。
特徴的なのは、自民党そのものの支持率は高い水準にないということだ。岸田政権以降、自民党の支持率は下降し始め、同じJNNの政党支持率では28.9%にとどまっている。参院選後調査の20.4%からは上昇しているものの、3割を割り込んでいることを考えればなお低い水準である(ANNなど、急伸している調査もあるが、それでも安倍政権、菅政権時と比べれば低い水準である)。
他方、18〜29歳の自民党支持率は参院選後の6%から高市総理就任後の調査で22%へと大きく上昇しており、23%だった参政党、17%だった国民民主党などの支持率を吸収していると見られる。
自民は支持しないが高市総理は支持する人たち
逆説的に、自民党支持率が高水準ではないということは、高市政権が幅広い政党の支持層から支持されていることでもある。同じJNNの調査にて、国民民主党支持層から86%、参政党支持層から90%と、高い支持率を得ている。立憲民主党支持層からも65%、公明党支持層からも70%の支持を得ているのも特徴だろう。
大まかに言えば、自民党支持層のうち、岸田→石破政権下で新興政党へ流出していた層は、一定回帰した層もありつつ、「自民党は支持しないが高市総理は支持する」という支持行動をしているケースも少なくないと言うことだ。
なぜこのような高支持率が生まれたのか。そして、高支持率は持続するのか。鍵は「物語」と「ビジュアル」である。





























