申請を忘れると26万円の損…共働きの40代夫婦にFPが指摘した「年末調整で税金を取り返す4つの控除」
今年は大学生のいる家庭ほど要注意
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年末調整の季節がやってきた。今年はどんなことに注意すればいいのか。ファイナンシャルプランナーの内田英子さんは「今年は大学生の子どもがいる家庭は要注意だ。例えば、大学生と高校生の子どもがいる40代共働き夫婦の場合、申請を忘れると合計で26万円も損をすることがある」という――。
年末調整は面倒くさいが、タイパはよい
年末調整の季節がやってきました。毎年のことながら「とにかく面倒くさい……」と思われている方は多いのではないでしょうか。
けれど、年末調整はご自身の手取り収入を増やす大切なチャンスです。もしたった30分~1時間の作業で手取りを増やせるとしたら、かなりタイムパフォーマンスの高い作業ではないでしょうか。そのためには準備が肝心です。会社の締め切り間際になって慌てふためかないために、いまのうちから年末調整の準備を進めましょう。
年末調整とは、勤務先を通じて1年間に支払うべき所得税額の過不足を精算する手続きです。年末調整によって、払いすぎていた分は受け取り、不足する分は支払います。
納めるべき税金額は個々の事情によって調整されるルールとなっている一方、会社員の方は、毎月の給与から概算の所得税額が天引き(源泉徴収)されているため、正しく計算した税金額とはずれがあることがほとんどです。年末調整は、そのずれを調整し、本来納めるべき税金額にあわせる大切なプロセスなのです。つまり、正しく申告しなければ、取り返せるはずのお金が取り返せないということです。

払う必要のない税金を“取り戻す”
ざっくり説明すると、概ね10月ころから書類の配布・記入・提出が始まります。その後、11月~12月頃に締め切られ、12月に支給されるお給料とあわせて差額の精算が行われる流れです。ご自身で記入する書類は3~4枚あり、「面倒くさい……」と感じるのはまさにこの書類への記入作業。ぎっしり文字のつまった書面を見て、何のためにやらなければいけないのか、わからなければおっくうになるのは当たり前です。
年末調整の書類を書くべき理由。シンプルに言えば、「控除」を申告するためです。もっとざっくり言うと、払う必要がないのに支払っている税金を取り戻すためです。納税額をつみあげたブロックとすると、控除は、つみあげたものからとり外すことができるブロックです。つまり取り外した分、納税額が小さくなります。
とり外せるものは、個別の事情により異なるため、利用できるものを自分で確認して、申告する必要があります。





























