「ソーヘイ・カミヤはミニトランプだ」米メディアが「怖いほど似ている」と説く参政党の「言葉選び」の特徴
漠然とした不安を過激な言葉で「言語化」している
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日本で広がりつつある「ジャパニーズ・ファースト」
「まさか日本でもトランプ現象が?」――2025年7月の参院選で躍進した参政党に、米メディアが注目している。「ジャパニーズ・ファースト」を掲げ、移民や多様性に懐疑的な姿勢を取るこの新興政党は、アメリカを席巻したポピュリズムの“日本版”なのか? 米メディアの報道を読み解くと見えてくるのは、日本がいま直面している「分断」と「不満」だ。アメリカを反面教師とするなら、私たちは何を学ぶべきか。
2025年7月に行われた参議院選挙は、これまでになく多くのアメリカメディアの注目を集めた。その背景にはいくつかの理由がある。
まず、日本がアメリカとの関税交渉の真っ只中にあったこと。そして、与党・自民党の歴史的な大敗が予想されていたことだ。
これは、戦後70年以上にわたり続いてきた日本の政治的安定が、大きく揺らぐ可能性を意味していた。その結果、アメリカを含む世界経済にも影響が及ぶのではないかと懸念されていたのだ。
トランプのMAGAムーブメントと驚くほど似ている
そしてもう一つ、米メディアが大きく取り上げたのが「参政党」という新しい勢力の台頭だった。短期間で急成長したこの政党の存在感は、アメリカでトランプが率いた「MAGA(Make America Great Again、アメリカを再びグレイトな国に)ムーブメント」や、ヨーロッパで広がる右派ポピュリズムの動きと驚くほど似ている。
この世界的な潮流がついに日本にも押し寄せてきた。それに対するアメリカの驚きや警戒感は、報道の中からもはっきりと読み取れる。
では、いまの日本をアメリカはどう見ているのか? そして、私たち日本人がそこから学ぶべきこととは? アメリカの報道を手がかりに掘り下げたい。