通勤ウオーキングはダメ…セロトニン専門の医師がメンタル不調の人に勧める"歩くのに適した場所"

通勤ウオーキングはダメ…セロトニン専門の医師がメンタル不調の人に勧める"歩くのに適した場所"

猛暑や豪雨時にイチオシの室内運動は

メンタル不調から元気になるためにできることは何か。東邦大学医学部名誉教授の有田秀穂さんは「セロトニン神経を活性化させ、心身を元気にする『セロ活』をお勧めしている。手軽な運動、エクササイズで実践できるが、やり方を間違えるとかえって逆効果になる」という――。 ※本稿は、有田秀穂『スマホ中毒からの心のモヤモヤをなくす小さな習慣』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

なぜ、通勤時のウオーキングでは「セロ活」できないか

ウオーキングは健康法として長い歴史があります。近年では、万歩計を持って通勤しているビジネスマンもいるのではないでしょうか。1日に一定の時間歩くのは、「有酸素運動・エアロビクス効果」の医学理論です。これでエネルギー代謝を日常的に活発化させれば、運動不足が原因で発症する糖尿病・心筋梗塞・肥満などの生活習慣病を予防できます。

この理論に基づくメタボリックシンドローム対策としては、ウオーキングでは、例えば「1万歩」という1日の歩数がポイントになります。どこを歩いても構いません。エネルギー消費が十分なら、疾病予防に役立ちます。

ところが、漫然とウオーキングをしていても、「セロ活」にはなりません。

運動不足解消のためではなく、脳内セロトニンの合成・分泌を増やすためのウオーキングの場合は、特別な配慮が必要です。

それは、「集中」してウオーキングをすること。

「セロ活」には「ストレス性外乱」が禁物だからです。

うつ病や強迫性障害を患ったビジネスマンが私のセロトニン道場に相談に来られたとき、私はウオーキングをよくすすめます。すると、「毎日通勤で30〜40分歩いています。それを活用できませんか」と聞かれます。でも残念ながら、有酸素運動としてはOKだとしても、「セロ活」には役に立ちません。

その理由は、通勤途中では「ストレス性外乱」にさらされるからです。繁華街や駅の構内は、目や耳から絶えずストレス性刺激が脳に侵入してきます。これがセロトニン神経の活性化にはマイナスなのです。ストレス中枢の興奮がセロトニン神経の活性化を妨げるからです。

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2025.07.09

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