「承知しました。よろしくお願いします。」より効果的…相手に好印象を与える「ビジネスメールの文面」
ムダに見える「時候の挨拶」の効果
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人間関係を良好に保つにはどうすればいいか。成蹊大学客員教授の高橋暁子さんは「メッセージやメールが事務的な定型文では、マイナスの印象を与えてしまうかもしれない。相手の身体を気遣ったり、時候の挨拶などを入れたりするだけでも、印象が大きく変わる」という――。 ※本稿は、高橋暁子『若者はLINEに「。」をつけない 大人のためのSNS講義』(講談社+α新書)の一部を再編集したものです。
もらって嬉しいSNSのコメントは?
Facebook、X、Instagramなど、一対一ではなく一対多のSNSでの振る舞いから、気持ちが見えることがあります。
投稿に対してまめに「いいね」やコメントがついている場合、もっと親しくなりたいとか、好意や尊敬の気持ちがあるとか、評価されたいと思っている可能性が高くなります。
コメントもありきたりなものではなく、しっかりと練られた長いコメントがついていた場合は、特別な思いが読み取れます。
A すばらしいですね! B このような考えは、初めて知りました。視点を変えるという観点は自分にはなかったので、とても勉強になりました。先日おっしゃっていた言葉の意味が初めてきちんと理解できた気がします。ありがとうございました。 |
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たとえば右記のようなAとBの二つのコメントがついていたとして、Aもシンプルに褒めるコメントをしているので、けっして悪くはありません。
しかし、Bのほうはきちんと理解したうえで、先日の自分の言葉もしっかり聞いていたことが伝わるため、勉強熱心とか仕事熱心などのプラスの印象を覚えるでしょう。もっといろいろ教えてあげたいという気持ちにもなるのではないでしょうか。
コメントの強要はもちろんNG
なお、SNSは本来見られる時に見て、反応できる時に反応すればいいというものです。必ず見て返事がほしい時は、個別のメッセージやメール等で連絡するべきです。
部下が自分の投稿をあまり見ないと非難したり、「いいね」やコメントを強要するような振る舞いは、ソーシャルハラスメントに当たるので、くれぐれも気をつけてください。ソーシャルハラスメントとは、職場の上下関係などを背景に行われるパワーハラスメント、嫌がらせ行為を指します。
異性の部下の場合は、内容によってはセクハラととられることもあります。コメント内容には特に気をつけ、プライバシーに踏み込みすぎないことです。また、業務以外の個別のメッセージのやり取りなどは慎んだほうがいいかもしれません。