こうしてNHKは私を「若い美男をカネで買う尼僧」にした…「べらぼう」に出演した作家が見た"すさまじい作り込み"

こうしてNHKは私を「若い美男をカネで買う尼僧」にした…「べらぼう」に出演した作家が見た"すさまじい作り込み"

今年のNHK大河ドラマ『べらぼう』はどう評価すればいいのか。ドラマに寂蓮という尼僧役で出演した作家の岩井志麻子さんは「私の出番は1分に満たず、台詞なし。そんな端役に対しても制作陣の熱量はすごかった。作品の評価が高いのも頷ける」という――。

まさか私に『べらぼう』の出演オファーが来るなんて

今年のNHK大河ドラマは江戸時代の吉原を舞台に、後に江戸のメディア王などと呼ばれる蔦重こと蔦谷重三郎を主役に据えた『べらぼう』だ。

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※写真はイメージです

ご存じのように昔の吉原は幕府公認の遊郭であり、今もソープランドが並んでいるため、やっぱり今現在もあの辺りは吉原と呼ばれ続けている。

『べらぼう』放映前は、もちろんソープに関係ない住人もたくさんいるが、だいたいはソープ嬢とその客、店のスタッフが目立つ地帯だった。

江戸の吉原は、貧しさゆえ親に売られて来た女達が過酷な身売りをさせられ、若死にする女も多かったという負の歴史、陰惨な過去があるのも事実だが、江戸の様々な文化が花開いた場であるのもまた確かなのだ。

精鋭揃いの制作陣に、主演の横浜流星さんをはじめ、今の日本の芸能界を代表する綺羅星のごとき役者が勢揃いしている『べらぼう』は、大河ドラマとして異色のようで王道だ。

歴史に造詣深い知識人や、心底から江戸物が好きな濃いマニア達が新聞雑誌やネットなどにも続々と鋭くも深い感想や歴史的考察、わかりやすい解説を載せてくれ、読んでいるだけでにわかに江戸文化に詳しくなれる気にもなった。

本気のファン、ガチ勢の批評家らに圧倒され、あなたも『べらぼう』について何か書いてみますかといわれても、手練れの皆様に圧倒され私の出る幕なし、と腰が引けていた。

それがなんとしたことか、『べらぼう』のプロデューサー様からドラマへの出演依頼をいただき、演者としてドラマに登場してしまったのだ。

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https://kidsna.com/magazine/article/entertainment-report-250321-77261413

2025.05.27

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