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【小児科医監修】新生児の沐浴をするベストなタイミングは?沐浴前後の授乳や、寝ているときに起こすかどうかなど
沐浴の時間帯や必要性、注意点について解説
Profile
クローバーこどもクリニック院長/日本小児科学会専門医/日本アレルギー学会専門医
クローバーこどもクリニック院長/日本小児科学会専門医/日本アレルギー学会専門医
台東区蔵前の小児科クローバーこどもクリニック院長。信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。
新生児期の赤ちゃんの沐浴のタイミングや、沐浴前後の授乳・ミルクはどのようにするとよいのでしょうか。赤ちゃんが、寝ている場合は起こすべきか起こさないほうがよいのかと悩むこともあるかもしれません。今回は、沐浴のタイミングや注意点のほかに、沐浴前後の授乳・ミルクや寝ている場合の対応について解説します。
沐浴のタイミングはいつ?
沐浴は、赤ちゃんにとって身体を清潔に保つ以外にも、ママが赤ちゃんの全身の様子をみたり、スキンシップにもなる大切なお世話のひとつです。沐浴のタイミングや必要性について解説します。
時間帯
沐浴の時間は特に決まっていませんが、授乳直後のタイミングは避け、赤ちゃんの機嫌のよい時間帯を選ぶことが大切です。生活リズムを考えて、だいたい同じ時間帯に沐浴をするのもよいでしょう。
沐浴を続けるなかで、ママと赤ちゃんのタイミングのよい時間を見つけていくとよいかもしれません。
毎日必要?
新陳代謝が活発な新生児期の赤ちゃんは、汗やおしっこ、うんちの回数も多いです。基本的には1日1回の沐浴が望ましいですが、赤ちゃんの機嫌が悪かったり、ママの体調がよくないときは無理に沐浴をする必要はありません。沐浴の代わりに、温めたガーゼで優しく身体を拭いてあげるとよいでしょう。
沐浴する際の注意点
沐浴をする際は、どのような点に気をつけるとよいのでしょうか。注意点について解説します。
温度
お湯の温度は、赤ちゃんの体温に近い38℃前後を目安にしましょう。冬場など気温が低い時期は、プラス2℃を目安にお湯を温めるだけでなく、部屋の温度を暖めることも大切です。給湯温度と実際のお湯の温度は同じではないので注意が必要です。
温度の調節が難しい場合は、温度計を使って必ず温度を測りましょう。
洗い方
赤ちゃんの足からゆっくりお湯に入れ、手でお湯を赤ちゃんの身体に優しくかけます。沐浴の際は、赤ちゃんが怖がらないように、沐浴用の布やガーゼをお腹にかけてあげましょう。洗う用のガーゼは、お腹にかける沐浴布とは別に用意します。顔、頭、身体と上から順に洗い、赤ちゃんをうつぶせにして、背中、お尻を洗いましょう。
時間
1回の沐浴時間は、5~10分程度を目安とし、赤ちゃんの様子をみながら調節するとよいでしょう。
沐浴後は、湯冷めで赤ちゃんの身体が冷えないように、すぐに拭くことができるよう、タオルは前もって準備しておきます。また、スムーズに着替えができるように、肌着やおむつも用意しておきましょう。
赤ちゃんの様子の確認
沐浴中は、赤ちゃんの身体を洗いながら、肌や全身の様子も確認します。湿疹などで肌が赤くなっているなど心配なことがある場合は、病院で受診をしましょう。
沐浴中は、赤ちゃんと目を合わせたり、声をかけたりすることも大切です。ママがリラックスすることで、赤ちゃんも安心してくれるでしょう。
沐浴前後の授乳のタイミング
沐浴前後の授乳のタイミングが気になるママもいるかもしれません。沐浴前、沐浴後の授乳について解説します。
沐浴前の授乳
沐浴前は、直前の授乳はできるだけ避けることが大切です。赤ちゃんが苦しくなったり、吐き戻したりしないように、しっかりげっぷをさせてから沐浴をしてください。
授乳後に沐浴をする場合は、30分以上時間をあけてから入れるとよいでしょう。
沐浴後の授乳
沐浴後は、すぐに水分補給と思いがちですが、身体が温まっているうちは、消化機能がうまく働かずに吐き戻してしまうことがあります。沐浴後、30分以上時間をおいてから授乳をするとよいでしょう。
湯冷ましや白湯は、無理に飲ませる必要はありません。
赤ちゃんが寝ているときは
沐浴の時間に赤ちゃんが寝ている場合は、必ず起こす必要はありませが、生活リズムやそのときの状況によって、起こすこともあるでしょう。赤ちゃんが寝ているときの対応について解説します。
赤ちゃんを起こす場合
沐浴の際に赤ちゃんを起こす場合は、赤ちゃんがびっくりしないように、身体をなでたり、くすぐったりしながら少しずつ刺激を与えます。しっかり起きていないと、沐浴中に驚いて泣く場合もあります。赤ちゃんの様子をみながら無理せず沐浴することが大切です。
赤ちゃんを起こさない場合
沐浴の直前に寝てしまった場合は、起こさずに様子をみてもよいでしょう。赤ちゃんが泣いてしまうと沐浴もしっかりできません。沐浴の時間にこだわらず、ママの身体をしっかり休めることも大切です。
沐浴は赤ちゃんの様子をみながら
赤ちゃんの沐浴をするタイミングは、授乳の直後は避け、機嫌のよい時間帯に入れることが大切です。新陳代謝が活発な赤ちゃんのために、1日1回を目安に赤ちゃんをきれいにしてあげましょう。赤ちゃんやママの体調が悪いときは、無理をせず、沐浴の代わりに身体を拭いてきれいにする方法もあります。
沐浴前に授乳をするときは、30分以上の時間をあけ、赤ちゃんが苦しくなったり吐き戻したりしないようにげっぷをさせることが重要です。沐浴後も、身体が冷えないようにすぐに着替えをし、少し時間を空けてから授乳するとよいでしょう。
赤ちゃんが寝ているときは、無理に起こす必要はありません。日頃から赤ちゃんの睡眠のリズムを把握しておくと、沐浴のタイミングがつかみやすいかもしれませんね。赤ちゃんの様子をみながら、臨機応変に対応しましょう。
監修:眞々田 容子(クローバーこどもクリニック)
Profile
眞々田容子
台東区蔵前の小児科クローバーこどもクリニック院長。信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。