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初穂料の書き方について厄払いや戌の日、結婚式での違い。金額を書く際に使う数字とは
初穂料を神社に渡す際、厄払いや戌の日の安産祈願、神前結婚式などシーンによるのし袋の書き方にマナーの違いはあるのでしょうか。今回の記事では、初穂料を包むのし袋の表書き、中袋の表側や裏側、五千円などの金額を書く際に使われる漢数字の書き方について、ママたちの体験談を交えてご紹介します。
初穂料を用意するとき
神社での祈祷やお祓いをお願いしたときに、謝礼として納めるお金を「初穂料(はつほりょう)」と呼ぶそうです。神前結婚式や妊娠中の戌の日に行われる安産祈願のために、用意しようと考えるママもいるのではないでしょうか。
初穂料を包むにあたって、のし袋や封筒について書き方のマナーが気になる方もいるかもしれません。 そこで、初穂料を包むのし袋の表書きや中袋の書き方について調べてみました。
基本的な書き方
表書き部分
のし袋の表書きには、初穂料や御初穂料、御礼といった包む名目を書くとよいようです。初穂料(または御初穂料)は、厄払いや戌の日の安産祈願、お宮参りや七五三など神社で行うほぼ全ての祈祷に使われる表書きの書き方なのだそうです。
お祝い事の文字を書くときは、毛筆で濃く鮮やかに書くようにしましょう。毛筆が難しい場合は、筆ペンやフェルトペンなどを使って書いてもよいようです。薄墨は弔事などのシーンに用いられるようなので、使いわけるように意識しておくとよさそうです。
名前部分
表書きの下の部分には、祈祷を受ける人のフルネームもしくは苗字を、表書きの字よりもやや小さな文字で書きましょう。水引の位置も意識しながら、全体のバランスを見て書くようにするとよさそうです。連名となる場合、右側に年長者の名前が来るようにし、同格であれば右から五十音順で名前が並ぶ書き方になるそうです。
連名で書いてよいのは3人までとされているようで、家族で厄払いを受けるときなど祈祷の対象が4名以上になる場合は代表者1名の氏名を中央に書き、その左側に「他一同」と書くとよいそうです。
中袋の書き方
中袋の表側と裏側の書き方については、結婚式や厄払いなどシーンが違っても共通となるようです。
金額や住所の書く場所
中袋の表側の真ん中より上の中央部分に、納める金額を書きましょう。封筒の裏側には自身の住所と氏名を書きますが、地元の神社であっても住所は省略せず、郵便番号からきちんと書くようにすると丁寧かもしれません。
封筒によっては、裏側に住所や氏名を書く欄が印刷されているタイプもあるようなので、記入欄にあわせた 書き方ができるとよいですね。
金額を書くときに使う数字
金額を書くときの数字は縦書きで書き、各漢数字に応じた旧字(大字)を使うとよいようです。漢数字の旧字は以下のようになっています。
一 → 壱
二 → 弐
三 → 参
五 → 伍
十 → 拾
千 → 阡
万 → 萬
具体的な例を挙げてみると、五千円金を包むときには「金 伍阡円」、三万円を包むときには「金 参萬円」といった書き方をするとよいようです。通常の漢数字よりも難しい書き方はなりますが、結婚式のご祝儀など冠婚葬祭のさまざまなシーンで使えるかもしれないので覚えておくと安心かもしれません。
【体験談】シーン別での書き方の違い
表書きの書き方について、 シーンによる違いはあるのでしょうか。
結婚式
「神前結婚式を行った際に、事前に夫の両親にのし袋の書き方について相談しました。初穂料もしくは玉串料と書けばよいとのことだったので、夫婦で話しあい『玉串料』と書いて神社に納めました」(20代女性)
神社で神前結婚式を行う場合の表書きとしては「初穂料(または御初穂料)」や「御礼」の他、玉串と呼ばれる榊の枝に飾りをつけたお供えを使うことから「玉串料(または御玉串料)」という書き方をする場合もあるそうです。下段には、これから夫婦となる新郎新婦それぞれの苗字を書くとよいようです。
戌の日(安産祈願)
「戌の日に安産祈願のご祈祷をお願いした際、のし袋の名目は『初穂料』と書いて神社に納めました。安産祈願で有名な神社だったので、誰によるものかわかるように夫のフルネームを中央に書き、その左側に妻である私の名前を書いて夫婦連名にしました」(20代女性)
戌の日に、妊婦の方と赤ちゃんの無事を願って、神社で安産祈願を行う方もいるのではないでしょうか。安産祈願を行う場合は、赤ちゃんの両親となる夫婦の氏名を書きますが、苗字のみでも問題はないそうです。
お宮参りや七五三
「お宮参りで初穂料を包むときに、のし袋には赤ちゃんの氏名を書きました。ご祈祷の際に名前が読みあげられる場合も考え、表書きの名前の横にふりがなを書いてお渡ししました」(30代女性)
お宮参りや七五三など子どものお祝い事の場合、のし袋の下段にも子どもの名前を書くとよいようです。地域によっては、お宮参りで用意するのし袋に父親と赤ちゃんの名前を並べて書くところもあるそうです。
地元の神社で行う場合は、事前の申込みの際にどのように書くとよいのか確認しておくと安心かもしれません。
厄払い
「厄払いの祈祷料を包む際、一般的なのし袋ではなく白い封筒に入れて渡しました。お寺で厄払いを受けるときは『お布施』と書きますが、神社では『お布施』という言葉は使わないと聞いたので、表書きの名目は『御初穂料』という書き方にしました」(30代女性)
のし袋の名前部分には、厄払いをしてもらう方の名前を書いて渡すとよいようです。また、厄払いの初穂料の場合に白い封筒で渡すこともあるようですがのし袋を使うとより丁寧かもしれません。
初穂料の書き方はシーンにあわせて
初穂料の表書きに書く名目は、厄払いや戌の日の安産祈願、神前結婚式などシーンが違う場合でも基本的に「初穂料」または「御初穂料」という書き方でよいようです。祈祷の内容によって下段に書く名前の書き方は変わってくるようなので、事前に誰の名前を書くのか確認しておくとよいかもしれません。
また、のし袋の裏側や中袋に金額を書くときの数字は、五千円や一万円などの旧字を使うとよさそうです。初穂料は、神社へのお礼の気持ちとして渡すものなので、マナーを意識しながらも丁寧な書き方を心がけられるとよいですね。