育休中の住民税が高い?会社の特別徴収や、減税になる場合とは

育休中の住民税が高い?会社の特別徴収や、減税になる場合とは

2017.10.23

育休中に届く住民税の納付通知書。これまで会社から特別徴収で納付していた方は、通知書に記載された金額が高いことに驚くのではないでしょうか。そこで今回の記事では、通知書が届いても慌てないように育休中の住民税についてご説明します。

育休中の住民税

住民税とは

都道府県民税と市町村民税の2つが合わさった税金のことです。その地域に住んでいる人に対して課せられる税金です。

住民税が徴収されるのは、地方自治体によるごみ処理、教育、福祉などの財源を確保するため。金額が高いと感じる方もいるかと思いますが、行政サービスを続けていくために必要な財源なので、一人一人がきちんと納税する必要があります。


住民税徴収の対象者は

住民税
Matt Kay/Shutterstock.com

住民税を徴収する対象となるのは、前年の1月1日から12月31日までの年収が100万円以上ある方です。翌年の6月から翌々年の5月にかけて納付書で分割払い、または一括払いで納付することになっています。

住民税は前年の所得額によって変わる「所得割」と、住民税の基本料金と言える「均等割」を合算して納付額が決定されます。なお、1月1日時点で居住している市町村に対して住民税を納付しなければなりません。


支払い方法は

住民税は、納付書を持ってコンビニや銀行での払い込み、口座引き落としなどで支払うことができます。

納付期限を忘れてしまう可能性がある方は、口座引き落としが安心です。コンビニの場合、現金でもよいですが電子マネーで支払うとポイントが貯まってお得なこともあるようです。


育休中も納税義務がある

住民税は前年の収入に応じて課される税金。所得税などとは違い後払い制となっており、育休中や退職後の収入がない状態でも納付する必要があります。

「育休中で収入がないから払わなくてもよいのでは?」と考えていると、思いもよらない納付金額に慌てることになります。前年に100万円以上収入があった方は、住民税の納付義務があることを覚えておきましょう。

また、年収が毎年ある程度同じであれば、給与明細などで住民税の金額を確認できます。まとまった金額の支払いにも対応できるよう、余分に貯金をしておくと安心できますね。

住民税の支払い方法

特別徴収

住民税の天引き
BABYFRUITY/Shutterstock.com

特別徴収とは、会社が住民税を給与から天引きしてくれる制度です。

会社が住民税の年額を12分の1ずつ給与から預かり、翌月10日までに各従業員が居住する市町村に納付します。そのため、給与から天引きされる1回の金額はさほど大きくありません。自分自身で納付する必要がないので納付忘れがないのもメリット。

なお、育休中でも特別徴収の制度は利用可能です。育休取得者が会社に毎月住民税分を振り込む、復職後にまとめて支払う、賞与などがあった場合はそこから天引きするなどの方法があります。どのように対応してくれるかは会社によって異なるため、産休前に担当の方とよく相談しておきましょう。


普通徴収

普通徴収とは、給与を介さず自ら市町村に納付する方法です。

管轄の役所から納付通知書が届き、その中に納付書が入っています。年4回に分けて納付するか、一括で納付するか選択が可能です。また、口座引き落としも選択できます。納付の時期は各市区町村によって異なりますが、6月、8月、10月、翌年1月に納付するよう指示されることが多いようです。

会社に特別徴収から普通徴収への切り替え手続きを済ませると納付通知書が届きます。住民税の金額を知りたい方は源泉徴収票などを手元に用意してシミュレーションサイトで計算することをおすすめします。

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住民税が減税になる場合とは

収入がないにも関わらず、住民税が高くて払えるかどうか不安という方もいますよね。一定の条件を満たせば住民税が減税される場合があります。

たとえばある市では、前年度所得が200万円以下で、現年度の所得金額の見込みが前年度の2分の1以下になると認められる場合に減税される可能性があります。

その他、休業などにより所得が減少した場合、納付期限が到来していない市・県民税がある場合などの付帯条件はありますが、所得が減る育休中は注意が必要です。

役所で相談する

ご自身が減免対象になるかもしれない方は、役所の担当窓口で相談してみましょう。育休中で所得が減るので住民税が減税されないかという旨を伝えると、対象に入るかどうか調査してくれます。納付期限が過ぎていると対象にならない場合があるので、早めの相談をおすすめします。

また、指定された期日までに納付できないといった場合でもそのまま放置するのはやめましょう。分割払いに応じてくれたり、納期を遅らせてくれたりする場合もあるので気になる場合は窓口に相談をしてみましょう。

住民税を知って、ゆとりある育休期間を

1歳の子どもとママ
Keisuke_N/Shutterstock.com

住民税は税金の中でも高い金額を納付しなくてはなりません。まとまった支払いに慌てないように、余裕を持って貯金をしておくことも大事ですが、会社に相談して特別徴収を継続してもらうと少しずつ納付することもできるなどの工夫もできます。

育休中はわが子の成長を見守ることができる貴重な時間。住民税の支払いで慌てないように今のうちに知識を身につけて、ゆとりを持って育休期間をすごせたらよいですね。

2017.10.23

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