【産婦人科医監修】妊娠中、飛行機はいつからいつまで乗ってもよい?飛行機に乗るときの注意点

航空会社が行っている妊婦さん向けのサービスなど

【産婦人科医監修】妊娠中、飛行機はいつからいつまで乗ってもよい?飛行機に乗るときの注意点

仕事や帰省などで妊娠中に飛行機に乗る予定がある妊婦さんもいるでしょう。妊娠中の飛行機はいつからいつまでなら安全に乗れるのか、妊娠中に飛行機に乗るときの注意点を解説します。航空会社が行っている妊婦さん向けのサービスも併せてご紹介します。

妊娠中、飛行機はいつからいつまで乗れる?

仕事や里帰り出産を考えている妊婦さんは、妊娠中の飛行機に搭乗についていつからいつまで乗れるのか気になるでしょう。

妊娠初期から妊娠中期までは妊婦さんの搭乗に制限はなく、妊娠中でも飛行機に乗ることができます。

しかし、妊娠超初期や妊娠初期は胎盤が未完成で赤ちゃんが不安定な状態なので体調が変わりやすく、流産を引き起こす可能性もあるため飛行機の利用には注意が必要です。

妊娠後期になると、飛行機会社ごとに以下のような搭乗規定があります。


  • 出産予定日の28日以内に飛行機に乗る場合は、医師の診断書や承諾書が必要
  • 国内線では、出産予定日の7日以内のときは医師の同伴が必要
  • 国際線では、出産予定日の14日以内に飛行機に乗るときは産科医の同伴が必要

妊娠中に飛行機に乗るときは、航空会社や国内線、国際線によって違いがあります。出産予定日まで28日以内のときに飛行機を利用する場合は、予約をする前に医師への確認と利用する航空会社の規定を確認することが大事です。

妊娠中に飛行機に乗るときの注意点

妊娠中に飛行機に乗るときには、いくつかの注意が必要です。


余裕のある洋服

妊婦さんのおなか
iStock.com/Halfpoint

飛行機に乗るときは、一定の時間同じ体制で乗ることになります。

なるべくリラックスして、お腹が締めつけられないように身動きをとりやすいゆったりした服装にしましょう。


こまめな水分補給

飛行機の機内は湿度が低く、座っているだけでも体内の水分を失いやすい状態です。

妊婦さんは普通にしていても水分不足になりやすいため、意識して水分補給をする必要があります。のどが乾いていなくても水分を摂るようにしましょう。

気圧の変化が大きい機内で炭酸水を飲むと、腸のなかでガスが膨らみ、体調が悪くなる場合があるので、炭酸水は控えた方がよいです。


エコノミークラス症候群対策をする

飛行機に長時間同じ体制で乗っていると血行が悪くなり、エコノミークラス症候群になる可能性があります。

血流が悪くならないようにこまめに水分をとったり、1時間おきに立ち上がって足を動かすこともエコノミークラス症候群の対策になります。


座席に注意

妊娠中は子宮が大きくなり、膀胱が刺激されてトイレが近くなります。妊娠中に飛行機を利用するときは、通路側の席やトイレに近い席を選ぶとよいでしょう。

前に席がなかったり、隣に人がいない席だと足を伸ばせたり、広々と使えて快適に過ごしやすいのでできればエコノミーではなく、ゆったりと座れる座席を選ぶことをおすすめします。


マスクを着用する

飛行機は多くの人が乗っていて、密閉空間になっているため、妊婦さんは感染対策のためにマスクを着用することが大切です。

マスクは乾燥予防にもなるので、飛行機に乗るときには用意しておくとよいでしょう。


持ち物

上空に行くと気圧の変化で頭痛を起こしたり、むくみがひどくなることがあります。妊婦さんの体調が急に変化して、着陸後そのまま病院に行くことになる場合もあります。

機内のにおいでつわりの症状が出る妊婦さんもいます。飛行機に乗るとすぐには病院には行けないため、つわり対策としてあめやガム、ポリ袋も携帯しておくと安心です。

病院からつわり対策で吐き止めの薬をもらえることもあるので、妊娠中に飛行機に乗るときはあらかじめ医師に相談しておくとよいでしょう。

また妊娠中に外出するときは、必ず母子手帳と保険証を携行するようにしましょう。

機内は寒かったり、温度調節が難しい場合もあるため、薄手の上着を1枚持っておくと役に立つかもしれません。

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お腹の赤ちゃんに放射線の影響はある?

飛行機
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上空にいくと放射量が増えるため、お腹の赤ちゃんに影響がないか気になる妊婦さんは多いかもしれません。

飛行機に乗ると、地上にいるときよりも浴びる放射量は増えますが、お腹のなかの赤ちゃんに影響を与える放射量ではないので安心してください。

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妊婦さん向けサービス

飛行機会社によっては、妊婦さん向けにさまざまなサービスを行っているところもあります。


事前座席指定

飛行機会社によって、インターネットや電話で事前に座席を指定できるサービスを取り扱っているところもあります。

非常時に手伝いが必要な非常口付近の席を避け、トイレに近い位置や通路側の席など座席を事前に指定することができます。


マタニティマークタグの配布

旅行でカバンを変えてマタニティマークを忘れてしまったという妊婦さんもいるかもしれません。

スタッフから声をかけてカウンターでマタニティマークを渡す場合もありますが、自分からもらうこともできるので、マタニティマークが欲しいときには声をかけてみてください。


優先搭乗

飛行機に乗り込むときに優先的に機内に案内してもらえるサービスです。

出産予定日や妊娠週数を聞かれる場合もあります。


延長ベルトの利用

お腹が大きくシートベルトが苦しいときには、延長ベルトを使用するとよいでしょう。

搭乗時に乗務員さんに伝えると借りることができます。


空港での案内サポート

チェックインカウンターから搭乗ゲートや、乗り継ぎのときの乗り継ぎカウンターまで空港の案内をしてもらえます。

案内サポートは、妊娠中に1人で搭乗する場合に使用できます。出発の72時間前までに事前に電話での申し込みが必要になります。

妊娠中、飛行機に乗るときは十分な対策をしよう

妊婦のママと寄り添うパパ
iStock.com/Yagi-Studio

妊娠中の飛行機の搭乗について、妊娠後期には明確な条件がありますが、出産予定日の28日以内までは特に規定はなく、妊娠中でも飛行機に乗ることができます。

しかし妊娠中は体調が変わりやすく、気圧によって身体の変化も感じやすいため、飛行機に乗るときには体調管理や対策が重要です。

水分をこまめに摂ったり、マスクの着用やつわり対策であめやガム、ポリ袋を持参するなど持ち物にも配慮しましょう。

また、航空会社によっては妊婦さん向けにさまざまなサービスを行っているので、飛行機のチケットをとる前に利用する航空会社のホームページを確認してサービスを上手く利用するとよいかもしれません。

2019年01月31日

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