つわりが落ち着き、胎動を感じる人が増える妊娠6ヶ月の20週目。超音波(エコー)検査で性別が分かるかもしれません。妊娠20週目の体重増加やお腹の張りなど身体のトラブルや注意点、お腹の大きさ、赤ちゃんの様子を医学博士で産婦人科医、田園調布オリーブレディースクリニック院長の杉山太朗先生監修のもと、解説します。
妊娠6ヶ月、妊娠20週目の妊婦さんについて詳しく見ていきましょう。
妊娠20週になると、外性器が完成するので超音波(エコー)検査で男の子か女の子か性別がわかる人もいます。性別がわかると、赤ちゃんが産まれる、という実感がぐっと強くなるでしょう。
妊娠中期になると、再び経腟エコーを使用することがあります。経腟エコーは子宮頸部まで観察でき、経腹エコーに比べて細かい検査ができるといわれています。内診台にあがるため、上下に分かれている服やワンピースの場合はレギンスを履くなど服装に配慮しましょう。
子宮が大きくなって圧迫されたり、女性ホルモン「リラキシン」の影響で腰や、関節、じん帯に痛みを感じることが増える妊婦さんもいるようです。骨盤ベルトや妊婦さん用のガードルなどで骨格を支えて、痛みを軽減させる工夫をしましょう。
睡眠時におなかの大きさや、腰痛で寝付けなくなった、という妊婦さんもいるでしょう。抱き枕を使うことで、腰の負担を減らして楽な姿勢が保てるためで十分な睡眠がとれるかもしれませんね。マタニティ用の抱き枕は、産後に赤ちゃんの授乳時にも使えますよ。
これからお腹やバストがどんどん大きくなってきます。お腹が大きくなると、妊娠線が目立ってくるので、保湿や妊娠線専用のクリームやオイルを使ってしっかりケアすることが大切です。
これらの症状が見られると妊娠高血圧症候群と診断されます。
つわりが終わると今まで落ちていた食欲が戻り、食べ過ぎて体重が増える人もいるようです。妊娠高血圧症候群は、つわりが終わった頃の食欲増加で体重が一気に増えたときに発症することがよくあります。妊娠高血圧症候群は生活習慣や食事で予防できる病気なので、塩分と糖分を摂り過ぎずにバランスのとれた食事を心がけることが大切です。
お腹がどんどん大きくなると、前にせり出す姿勢になってきます。苦しい姿勢を続けていると力が入りお腹の張りやお腹が苦しいと感じることがあるかもしれません。姿勢とお腹の大きさのせいで、全身の重心がずれて感覚がつかみにくく、バランスを崩しやすくなるため、転倒に注意が必要です。
重い荷物はなるべく持たないようにし、階段や段差などはそっとのぼるように、手すりにつかまり、足元に気をつけながら、少しずつゆっくり歩くようにしましょう。
湯船につかるときと、湯船から出るときは足が滑りやすいので気をつけましょう。また、入浴後は身体が温まり、立ちくらみを起こしやすいので、特に注意が必要です。
妊娠6ヶ月である妊娠20週になると、神経伝達ができるようになり赤ちゃんも思考を持つといわれています。
ママやパパが喧嘩をしたり、ママが嫌な思いを抱え込むとその気持ちが赤ちゃんに伝わり、赤ちゃんもストレスを感じてしまうことがあるともいわれています。赤ちゃんにストレスが伝わらないように、ストレスをためないで穏やかに過ごせるよう、なにか好きなことに集中できる時間を持てるとよいですね。
妊娠6ヶ月の妊娠20週頃になると、つわりは終わりを迎え、身体も気持ちも楽になるママが多いようですが、お腹がどんどん大きくなるためお腹の張りや、お腹が苦しいと感じる人が増えます。妊娠高血圧症候群の予防のため急激な体重増加にも要注意です。
腰痛や足の付け根に痛みを感じる人も多いので、お腹の張りや、お腹が苦しいなどの症状を感じたら休息をとったり、骨盤ベルトや抱き枕などのマタニティグッズを活用して無理をしないことが大事です。
お腹の大きさのせいで、今までの感覚がつかめず転倒する危険性もあるので、十分に気をつけてゆっくりした動作を心がけられるとよいですね。
妊娠20週になると、胎動を感じられたり、超音波(エコー)検査を通して性別が分かったり、赤ちゃんらしいしぐさがみられたりして赤ちゃんの成長を実感し、喜びを感じる場面が増えるでしょう。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
信州大学卒医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。
患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。
2019年05月15日
ウイルスによって引き起こされる風疹は、免疫が十分にない人に対して強い感染力を持っています。妊娠時期に風疹にかかった場合、どのような影響があるか気になる人もいるのではないでしょうか。今回は、妊娠中に風疹にかかった場合の影響、風疹の予防接種後に妊娠がわかったときの対応、妊娠中の風疹の感染対策などについて解説します。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
女性の体にさまざまな変化が起こる妊娠初期。この時期、どのような食べ物に注意したらよいのか気になる人もいるかもしれません。今回の記事では、妊娠初期の食べ物や、食べ物から摂りたい栄養素、妊娠初期のつわり対策などについて紹介します。
妊娠中はホルモンバランスの乱れやつわりなど体にさまざまな変化が現れますが、なかでも気になるのが体重の増加。急激に体重が増えた場合、ダイエットをするべきか迷うこともあるのではないでしょうか。今回は、妊娠中に体重が増える原因や影響、体重管理のコントロールについて解説します。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
子どもを出産したいと思ったときに後悔しないように、今から知っておきたい妊娠・妊活の正しい知識。前編では、妊娠・妊活にまつわる誤解についてお伝えしました。後編では、結婚適齢期がなくなっても、妊娠適齢期は変わらずにある現状をテーマに、新しい不妊治療の技術などについてお伝えします。
浅田義正(浅田レディースクリニック院長)
「いつかは出産したい」「いつかは2人目がほしい」と考えている女性は多いのではないでしょうか。今回は、そんな「いつか」のために知っておきたい、妊娠・妊活の正しい知識をお伝えします。前編のテーマは、妊娠・妊活にまつわる誤解について。どのような誤解があるのか、なぜ誤解が生まれるのかを、産婦人科専門医の浅田先生にお話いただきました。
浅田義正(浅田レディースクリニック院長)
卵子の質や数は妊娠に大きく関わる大きな問題。妊活において、自分の卵子はどのような状態なのか気になることもあるでしょう。今回は、卵子の老化やサイン、年齢との関係、妊娠率への影響などについて紹介します。
浅田義正(浅田レディースクリニック院長)
妊活をスタートさせたとき、まずは妊娠の確率を上げるために排卵日を予測しパートナーとの営みに取り組むタイミング法を試す人は多いかもしれません。基礎体温を測る以外に排卵日を知る方法はあるのでしょうか。排卵日の予測の仕方や過ごし方について詳しく解説します。
浅田義正(浅田レディースクリニック院長)
妊活のために病院で検査を受けるタイミングはいつがよいのでしょうか。いざ病院に行こうと思っても、妊活の病院選びについて悩むことがあるかもしれません。この記事では、いつから病院に行ったらよいのかや、妊活の病院選びのポイント、女性と男性それぞれ病院でどのような検査を行なうのかなどをご紹介します。
浅田義正(浅田レディースクリニック院長)
妊娠がわかったとき、母子手帳はいつもらえるのかやどこでもらうのかを知りたいという方もいるのではないでしょうか。今回の記事では、母子手帳の交付時期や交付場所、交付に必要な持ち物と母子手帳の活用法について紹介します。
妊活中にカフェインを摂取しても大丈夫なのか気になる方もいるのではないでしょうか。コーヒーや紅茶などの飲み物を飲んでリフレッシュしたいということもあるでしょう。カフェインの作用や妊活中にカフェインを摂取するときの注意点、妊活中の男性のカフェイン摂取について解説します。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
将来出産することを考えて、妊活を考える方もいるでしょう。妊活の準備をすることをプレ妊活と言いますが、具体的に何をすればよいのでしょうか。プレ妊活で行うことや妊娠前に受ける検査、準備で男性が心がけることや2人目について解説します。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
お腹の赤ちゃんの性別によって、つわりの重さやお腹の出方など体調に違いはあるのか気になるママもいるかもしれません。今回は、妊娠中に女の子だといつわかるのか、女の子のママたちが妊娠中に感じていたこと、体調の変化や特徴などの体験談をご紹介します。