不妊治療に関する話題がメディアでも露出されるようになり、社会の意識が変わってきているようだ。不妊治療経験者はどのように治療をはじめ、どのようなステップを経験しているのか。また、働きながら不妊治療を進めるために、会社や上司への報告はどうしていたのか、どのように仕事との両立をはかっていたのかを聞いた。
今回、30~50代の男女を対象に不妊治療の現状についてアンケートを実施した。回答者の属性は次の通り。
「不妊治療の経験がある」、もしくは「現在治療中」と答えた方は以下のような状況であった。
「夫婦のどちらが不妊治療を提案したのか」という質問では、87%が「女性から提案」もしくは「どちらからともなく」ということが分かった。「男性から提案」したと回答した方は、全体の12.9%という結果であった。
不妊治療は段階的に治療方法をステップアップしていくことが主流であるが、今回の調査によると、最初のステップであるタイミング法で妊娠をした方は全体の3割未満であった。
「不妊治療で大変だったこと」については、「精神的な不安」が87.1%と最多、続いて「仕事との両立」77.4%、「経済面」74.2%が上位の結果であった。
「不妊治療を会社や上司に報告していたか」という質問については「はい」と回答した方が45.2%、「いいえ」の回答が54.8%とほぼ同等であった。
不妊治療を会社や上司に報告していたと回答した方に「会社や上司からどのような配慮があったか」と質問したところ、「勤務時間などを調整してくれた」が64.3%と最も多く、「配慮はなかった」と回答した方は14.3%にとどまった。
「働きながら不妊治療をするうえで、仕事の分配や時間の作り方など、どのように工夫していましたか?」という質問に関しては下記のような意見が上がった。
不妊治療を会社や上司に報告していなかったと回答した方へ、なぜ報告をしなかったのかを聞くと、以下のような回答があった。
「あまり触れてほしくない話題だったため」 41.2%、「周囲に気を使ってほしくなかったため」29.4%、「気まずさを感じるため」23.5%と、オープンにしづらいと感じる現状があるようだ。
不妊治療に興味があると回答した方たちからは、経済的な理由や、パートナーの理解が得られないために治療を始められない、という声もあげられた。
厚生労働省は、2022年度に不妊治療の保険適用を拡大する等、国として子どもを望む夫婦をサポートする動きが出てきている。また、近年メディアでも不妊治療の話題を取り上げることも増え、社会の意識も変わって生きているようだ。これまで以上に社会での認知度が上がることによって、会社や個人としても不妊治療への理解・サポートが進むことを願う。
アンケートに回答いただいた方の中から抽選で10名様に、スマホ用精子観察キット「TENGA MEN’S LOUPE」をプレゼントします。
「不妊治療中の夫婦のコミュニケーション」について、是非アンケートのご協力をお願いします。
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2021年05月20日
胎動を感じると、赤ちゃんが元気に育っている様子が感じられるようで、うれしい気持ちになりますよね。胎動を感じられる時期や強さ、回数などには個人差がありますが、つい他人と比べて心配になるママもいるのではないでしょうか。今回は「胎動カウント」の方法やいつから行うのか、ママたちの体験談とあわせて紹介します。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
高額の医療費がかかる不妊治療。経済的負担の軽減を図るため、医療保険適用や、助成制度拡大への期待が高まっていますが、現状で受けられる特定不妊治療費助成とはどのような制度なのでしょうか。制度の概要や申請方法について改めて解説します。