赤ちゃんを水に慣らすには?水遊びを無理なく進める方法

赤ちゃんを水に慣らすには?水遊びを無理なく進める方法

2017.05.27

夏の水遊びは赤ちゃんにとっても楽しいもの。でも、顔に水がかかるのを嫌がったり、お風呂のシャワーを怖がったりする子も少なくありません。今回の記事では、水が苦手な子でも楽しく「水に慣れさせる」ための工夫や、さまざまな遊びを通して水に慣れさせる方法をご紹介します。焦らず、子どものペースで水遊びを楽しみましょう。

水が苦手な子どもは意外と多い?

「以前、小学校で教員をしていた頃、水泳が始まる前に子どもたちにアンケートをとったことがあります。その結果、水泳が苦手・好きではないと答えた子は全体の2割程度いました。多くの場合、目や鼻に水が入って苦しかった経験から、水恐怖症になってしまったことが原因だと感じました。「うちの子も、水が苦手で…」と、心配するママの声もよく聞きます。」(40代ママ)

特に小さい子どもは水に濡れること自体よりも、顔に水がかかるのを嫌がるケースがほとんどのようです。でも、じっくり時間をかけて水に慣れさせることで、見違えるように水遊びが好きになる子はたくさんいるので、方法を見ていきましょう。


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焦りは禁物!逆効果になることも

「早く水に慣れさせたい」という親心から、つい焦ってしまうこともあるかもしれません。頭から勢いよくシャワーをかけたり、プールに放り込んだりする光景を見かけることもありますが、これは逆効果になる可能性があります。赤ちゃんが水に対して強い衝撃や恐怖心を抱いて、水恐怖症になってしまう可能性もあるので、注意が必要でしょう。

また、子どもが1歳の頃にシャワーのかけ方で失敗したというママの体験談も寄せられました。特に気にせず頭から水をかけていたところ、水を怖がるようになり、顔が濡れることを極端に嫌うようになってしまいました。子どもの体や心に負担をかけないよう、段階を踏んで水に慣れさせることが大切です。水温も体温に近い温度が親しみやすいでしょう。


シャワーで水に慣れさせるコツ

「赤ちゃんを水に慣れさせる」第一歩として、お風呂でのシャワーを活用してみましょう。先輩ママが、スイミングスクールの先生から教えてもらった、おすすめの方法をご紹介してくれました。

「いきなり水をかけられるとびっくりしちゃうから、足元からかけて赤ちゃんに気持ちの準備をさせてあげることが大事なようです」(30代ママ)

シャワーを頭からいきなりかけるのではなく、まずは足元からかけ始めるのがポイントです。足元、膝、お腹、肩…と、少しずつ体の上に移動させていきましょう。肩まできたら、頭は正面からではなく、赤ちゃんの背後からそっと水をかけてあげると良いかもしれませんね。沐浴のときに、足元からそっと湯船につけてあげた時のように、優しく水温にも気を配りながら行ってあげましょう。

また、ペットボトルに穴をあけて即席シャワーを作るのもおすすめです。通常のシャワーよりも即席シャワーのほうが水圧や衝撃が弱いため、水に慣れないうちは安心です。


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遊びながら水に慣れさせる方法

水への恐怖心を減らすには、遊びを通して水に慣れさせることが一番です。焦らず、少しずつ楽しめるものから始めてみましょう。お風呂やビニールプールでできる、おすすめの水遊びをご紹介します。

砂場遊び

「子どもが0歳の頃、お風呂で顔に水がかかることなどがすごくイヤそうだったので、お砂場遊びのときに少しずつ水で遊ぶことに慣れさせていきました。暑い時期は手洗い場の水が冷たくて気持ちよく感じていたようです」(30代ママ)

「赤ちゃんの頃、ビニールプールを出してみましたがまったく興味がなさそうで、空気抜きばかりで遊んでいたので、まずは砂場遊びから慣れさせるようにしました」(20代ママ)

水遊びをいきなりするよりも、砂場遊びのなかで水に慣れていく方法があります。砂場遊びでじょうろやバケツを使って遊ぶことは、多くの赤ちゃんが好みます。メインはお砂ですが、だんだんと水にも慣れていくとよいでしょう。

泡風呂で入浴

「うちの娘は、プールの中で洗面器を使ってお洗濯ごっこを楽しんでいます。ビニール袋に泡をためて綿あめを作ったりもしています。」(30代ママ)

お風呂やビニールプールに泡風呂用の入浴剤を入れ、勢いよく水を入れて泡を立ててみましょう。モコモコの泡に触れることで、赤ちゃんも自然と水に親しんでくれるかもしれません。お風呂が苦手な子にも、おすすめの水慣れ方法です。最初は洗面器のなかだけでやってみるのもよさそうです。

池や川作り

お庭や公園の砂場遊びをしつつ、小さな池や川を作ってみるのはいかがでしょうか。じょうろやビニール袋に水を入れてから少しずつ流し、工夫して作った川と川をつなげたりしながら、泥遊び感覚で水を身近に感じられるでしょう。

水風船や色水遊び

水風船は、準備段階から赤ちゃんと一緒に楽しめます。人にぶつけない、割れた風船のごみは拾うなど、ルールを決めてから遊びましょう。また、バケツなどの容器に水を入れ、食紅などで色水作りをするのもおすすめです。作った色水は、透明なカップやペットボトルに入れて混ぜ合わせたり、「ジュース屋さんごっこ」をしたりするのも楽しいかもしれませんね。

水鉄砲遊び

水遊びは、道具を使うだけでぐっと特別感が増します。100円ショップの水鉄砲でも十分楽しめますが、小さい赤ちゃんには家庭にあるものを代用したり、手作りで即席シャワーを作ったりするのも良いでしょう。たとえば、洗った中性洗剤の空き容器や、穴を開けたペットボトル、じょうろなども使えます。洗面器に水を張って、そこに勢いよく水を飛ばす「波たたきゲーム」なども楽しいかもしれませんね。


水に慣れてきてからの遊び方

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水に慣れてきたり、水で遊ぶことが上達してきたら、ビニールプールなどで遊ぶこともできるようになるでしょう。おすすめの遊び方を紹介します。

ビニールプールで顔をつけてみる

「子どもが1歳後半くらいで水遊びに慣れてきた頃、ビニールプールを出すと、自分から水に顔をつけてみていました。私が褒めると嬉しそうに何度も挑戦していました」(30代ママ)

水遊びが上達してくると、自分から水に顔をつけてみたがる子どももいるようです。ただ、冷たすぎるとびっくりしてしまうので、水温には気を付けましょう。

ベビースイミング

「子どもが1歳になる少し前くらいに、水遊びが上達してきたのでベビースイミングに通い始めました。広くて深いプールに最初は驚いていましたが、発達につれてできることも増え、楽しそうでした。」(30代ママ)

発達段階に合わせてベビースイミングに通わせたママもいるようです。いきなりベビースイミングを始めると水恐怖症にもなりかねないので、慣れてからいくほうがよさそうです。そのまま幼児期にはスイミングスクールを続ける子も多いようです。


赤ちゃんのペースに合わせて、水との距離を縮めよう

赤ちゃんが水に苦手意識を持っている場合、十分に「水に慣れさせる」機会を作ってあげることが大切です。恐怖心を和らげるためにも、しっかりと段階を踏んで、その子に合ったペースで取り組んでいきましょう。

今回の記事で紹介したような簡単な水遊びが楽しめるようになったら、次はビニールプールで水かけっこを楽しんだり、水に顔をつける練習をしてみたりしましょう。焦らずに続けることで上達し、水の楽しさを感じられるようになるはずです。

必要であればベビースイミングなども検討しながら、子どもの発達に合わせて無理なく進めていくとよいでしょう。赤ちゃんが水遊びを心から楽しめるとよいです。


2017.05.27

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