初めての妊娠、出産は不安がつきものですよね。そんな時に頼りになるのが先輩ママの存在です。そこで今回は、KIDSNA編集部にこれから出産を迎えるプレママと日々子育てに奮闘中の現役ママに集まってもらい、ざっくばらんに語ってもらいました。第1回目は、出産後の夫との関係性や育児や家事の夫婦分担についてお届けします。
KIDSNA編集部には3人のママがいます。夫婦関係について話す時にいつも意見が一致するのは「出産前・後では、夫婦の関係性が変わる」ということ。産後に「夫が子育てに参加してくれない」などイライラしてしまうのは、もしかしたら妊娠中のコミュニケーションに関係があるのではないか、と考えました。そこで今回は、2人のプレママ(妊娠中)と2人のママを編集部にお呼びして、夫婦関係について話してもらいました。
プレママ①
斎藤さん(仮名)4月出産予定
プレママ②
川田さん(仮名)4月出産予定
新米ママ
今井さん(仮名)1歳4ヵ月女の子のママ
ベテランママ
佐々木さん(仮名) 2歳女の子、0歳5ヵ月男の子のママ
【以下、敬称略】
――それではさっそくですが、みなさんはご主人との家事や育児の分担、どうしてますか?
プレママ②川田:うちは共働きなんですが、家事の分担は特に決めていません。手が空いている方がやる感じ。でも、子どもが生まれたら「なんとなく」じゃまわらないのかなってちょっと心配です。
ベテランママ 佐々木:うちは私が専業主婦なので、基本は私がほぼ家事と子育てをしていますね。
新米ママ 今井:うちの夫は、口も手も出すタイプ(笑)。だから家事や育児も手伝ってくれる方だと思います。最初にルールを決めて、お風呂担当を夫にしたんですよ。
プレママ②川田:えっすごいですね。お風呂担当ってお風呂掃除からやってくれるんですか。
新米ママ 今井:掃除からしてくれたらいいんですけど、夫の場合「子どもをお風呂に入れる」というピンポイントです(笑)それでも、やってくれるだけありがたい、かな。
――そうですね。「それしかやってくれない」だとイライラしてしまいそうですが、「それだけでもやってくれる」だとお互い気持ちいいですよね。
プレママ②川田:なるほど~。参考になりました。
プレママ①斎藤:あまり多くを求めないことがポイントなんですね。
――産後に「夫との関係が変わった」という話をよくききますが、みなさんはどうですか?
新米ママ 今井:夫へのイライラ、ありますね。本当にこの気持ちをどうしたらいいか、みなさんに聞いてみたいと思ってました。夫は育児に積極的。だから口も出してくる。それがイライラの原因になっちゃうんです。
――どんな時にイライラしちゃいますか?
新米ママ 今井:たとえば、娘が胃腸炎になってずっと吐いていたことがあったのですが、私は水を飲ませないでいたんです。以前お医者さんから「吐き気がある時に水を飲ませたらもっと吐いちゃうこともあるから、しばらく様子を見た方がいい」って言われたので。そうしたら夫が「泣いているのだから飲ませればいいじゃん!かわいそうに」ってしつこく言ってくるんです。
――反論しなかったんですか?
新米ママ 今井:「お医者さんが言ってたから」と何度も説明してもダメ。挙句の果てには「ほんとっ言うこと聞かないよねっ」って捨てゼリフを吐かれました。そういうとき、イライラしちゃいますね~。
――なるほど。育児に積極的だからこそ、ぶつかってしまうこともあるんですね。
ベテランママ 佐々木:うちの場合、夫が仕事人間なのであまり家にいないんです。「育児の全権はすべて任せる」と言われていますし(笑)。だからイライラもないです。
プレママ①斎藤:毎日1人で2人のお子さんを見ているんですか?大変そう!
ベテランママ 佐々木:確かに大変な時もあります。でも最初から「手伝えない」と宣言されているようなものなので「もしいてくれたらラッキー」という気持ちです。
――最初から期待しない分、イライラも募らないんですね。
ベテランママ 佐々木:はい。夫は手も出さない代わりに口も出さないので、私が自分の好きなようにできるから楽なのかも。でも、みなさんのようにお仕事をされていると物理的に限界があるので、私のケースがあてはまらないこともあると思いますが…。
――それぞれの家庭の事情やお仕事状況によっても、ご主人とどういう関係がベストかは、違ってきそうです。
新米ママ 今井:なかなか「共働き=育児や家事も50%ずつ」とはなりませんね。もし私が育児や家事を100%やることになっても不満はないけど、夫にはそれ相応の対応をしてほしい。感謝の気持ちとか。自分だけ飲み会ばかり行ってるのに、帰宅後に悪態とかつかれると本当にイヤ~な気持ちになっちゃいます。
プレママ②川田:それ、わかります!夫だけ飲み会に行くとちょっとイライラする。私が「ちょっとご飯食べて帰る」というと過剰に心配するのに…。あと、最近はおなかが重くなってきたので、夜やっと寝つけたタイミングに飲み会から帰ってきたりするとイラッとします。
――妊娠中や子育て中は、飲み会どころか、自由な時間がないからどうしてもイライラしちゃいますよね。
ベテランママ 佐々木:うちは、以前は同じ部屋に家族みんなで寝ていたのですが、夫が夜遅くに帰ってきて子どもにちょっかい出して起こしちゃったことがあったんです。こっちはやっと寝かしつけたのに。本当にやめてほしいと思いました(笑)。
なので、しばらくの間、違う部屋に寝てもらうようにお願いしたんですよ。仕事上、夜遅くに帰宅することが多いので仕方ないなって考えて。だから今は朝になって「あっ帰ってたんだ」という状態(笑)。ある程度、距離を置くのもいいかもしれません。
一同:その距離感、いいですね!
新米ママ 今井:でも、こうして「夫へイライラする」って人に話するだけでスッキリするかも!
プレママ②川田:そうかも~
――最近は、妊娠や出産の大変さ理解してもらうために、妊娠中に夫婦で参加する「両親学級」がありますが、みなさん参加しましたか?
ベテランママ 佐々木:うちは参加しました。私たちが参加した両親学級は、パパがメインの講座でしたね。夫が赤ちゃんと同じ重さのジャケットを着たり、沐浴シミュレーションしたり、一生懸命やってましたよ。普段は仕事一筋の人なのでなんだか新鮮でした(笑)。
プレママ②川田:私もつい先日、両親学級、行ってきました。夫がやっぱり妊婦ジャケットを着たり、夫婦で沐浴や新生児の抱っこの仕方を練習しました。その後、いつも以上に優しくしてくれるようになりましたね。即効、両親学級の効果が出てました(笑)。
――なるほど。子どもが生まれる前に体験してもらえるのはいいですね。
プレママ①斎藤:そういえば私が出産予定の病院では、両親学級に参加しないと夫が出産に立ち会えないシステムになってます。
プレママ②川田:頭では「妊婦、大変!」と思っていても、やっぱりリアル体験をすると違うみたいです。それ以来、荷物を積極的に持ってくれたり、でかけても「疲れた?」ってこまめに聞いてくれるようになりましたね。
――優しいですね。そういう意味では「両親学級」はいいきっかけだったのかもしれませんね。
(次回につづく)
以上、今回は出産を機に変わる夫との関係についての話でした。
お願いごとはルール化したり、時には距離感を保つことがバランスのいい関係をキープする秘訣のようです。また、夫への不満は心の中にためず同じ立場のママや友達などに話してみることも、イライラを減らすのに役立ちそうですね。
次回は、産後や子どものしつけについて話をします。ぜひお楽しみに。
2017年02月20日
2022年のバズワード「メタバース」。今後5~10年後に確実に私たちの生活の一部となっていくものであり、未来を生きる子どもたちを育てるうえで無関係ではいられない。今回はメタバースが子どもたちの教育にどのような変化をもたらすのか、さらには未来の働き方について探っていく。
予測不能な時代を生き抜くために必要な「〇〇力」。前回はどんな子どももワクワクする力を持っていること、ゴールや目的に捉われずに自由に行動することが好奇心を引き出すことを、脳神経科学者の青砥瑞人先生に教えてもらった。では、子どもがワクワクに対し夢中になって突き進むために、親はどのように接するのがよいのか
青砥 瑞人
2022年のバズワード「メタバース」。今後5~10年後に確実に私たちの生活の一部となっていくものであり、未来を生きる子どもたちを育てるうえで無関係ではいられないことはご存じだろうか。今回はメタバースとは何か?という基礎知識から、それがわれわれの生活にどう関わり、どう変化していくのかを探っていく。
予測不能な時代を生き抜くためには、これまでの常識とは異なる「〇〇力」が重要になってくるだろう。そんな「〇〇力」を子どもが身につけるためには、親はなにをしてあげられるだろうか。今回は、ワクワクして新しいことに取り組んだり、好きなことに夢中になる力に注目し、脳神経科学者の青砥瑞人先生に話を聞いた。
青砥 瑞人
「KIDSNA STYLE」でもっとも反響のあった記事の年間ランキングトップ10を発表。2022年に編集部が作成したオリジナル記事をランキング形式で振り返ります。前回に続くベスト5記事は子育て中の方はもちろん、社会的にも大きな関心事ばかりです。ぜひ、チェックしてみてください。
科学的情報から得られる知識があれば、差別や偏見、誤認に打ち勝つことができると信じる内田舞さん。その思いは、海外での小学生時代に人種差別を受けた経験が基盤になっていると言います。今回は、内田舞さんのコアにある「社会正義」についてお話しいただきました。
内田舞
「KIDSNA STYLE」でもっとも反響のあった記事の年間ランキングトップ10を発表。2022年に編集部が作成したオリジナル記事をランキング形式で振り返ります。記事を参考にママパパの育児と仕事、子どもの遊びや教育、健康など2023年を新たな気持ちでスタートする参考にしてみてはいかがでしょう。
子どもたちの心を掴んで離さないコンテンツはどのようにして生まれたのか?今回は「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」の作者・廣嶋玲子さんに、読書嫌いな子どもまでも魅了する作品作りの秘話をお聞きした。
2023年1月より子育て支援策のひとつとして国が実施する「出産クーポン」。10万円のクーポンが支給されることを、世のママたちはどう捉えているのかを知るために、KIDSNA STYLEでは独自のアンケートを実施。クーポン配布は少子化対策に有効な一手となるのか。ママたちの率直な感想から使い道まで、リアルな声をお届けする。
今回のKIDSNA TALKは、現役保育士のてぃ先生と、東京工業大学リベラルアーツ研究教育准教授でジェンダーの問題に詳しい治部れんげさんに、ジェンダーと子育てについて伺いました。最終回となる今回は、ジェンダーにまつわる時代の変化と男性育休に見る未来の希望について。
小学生の約半数がスマホを持つ時代、テクノロジーの恩恵の裏に隠れるリスクをどこまで把握していますか? コミックエッセイストのハラユキさんといっしょに、保護者が知っておきたいネットリテラシーを専門家に伺う企画。第三弾では、ネット上の誹謗中傷をテーマに、成蹊大学客員教授でITジャーナリストの高橋暁子さんを取材しました。後編は、子どもが被害を受けた時の対処法、そして子どもがネット上で加害をしないために保護者ができること。
ハラユキ
小学生の約半数がスマホを持つ時代、テクノロジーの恩恵の裏に隠れるリスクをどこまで把握していますか? コミックエッセイストのハラユキさんといっしょに、保護者が知っておきたいネットリテラシーを専門家に伺う企画。第三弾は、成蹊大学客員教授でITジャーナリストの高橋暁子さんに、ネット上の誹謗中傷について伺いました。
ハラユキ