宋美玄先生、教えて! 【第4回】 ママと子どもがハッピーになる「子育てリテラシー」の高め方

宋美玄先生、教えて! 【第4回】 ママと子どもがハッピーになる「子育てリテラシー」の高め方

昨今、インターネットで簡単に情報を手に入られるようになり、妊娠や子育てのことについての情報が氾濫しています。ときには情報に振り回されて、ママが疲弊してしまうことも……。さまざまなメディアやブログで子育てリテラシーについて啓蒙している宋美玄先生に、妊娠や子育ての情報をチェックするときの注意点を伺いました。

宋美玄(ソンミヒョン)

「知識がないのに情報がほしい」というのは無理がある

スマートフォンなどで気軽に情報を得られるようになった今、なかには間違った情報や偏った情報も含まれていて、子育てをするママ・パパには情報を見極める力が必要になってきています。

宋先生は、「インターネットの検索だけで情報を得ようとするのは無謀。正しい情報を得るには、最低限の基礎知識が必要なんです」と警笛をならします。

「例えば、経済についてまったく知識がない人が株を始めようとした場合、インターネットで『株 儲けたい 銘柄』と検索かけたところで、簡単に儲けることはできません。当然、経済の基礎的な知識が必要ですよね。医療情報や子育て情報も同じで、正しい情報を得るには、体の仕組みなどについて最低限の知識を身につけることが必要だと思います。『私はなんの知識もないけれど、情報だけちょうだい』というのは、かなり無理がありますよね」(宋先生)

信憑性の高い情報を得るには?

基本的な知識を見つける方法として、宋先生がすすめているのが、看護学生向けの妊娠・出産の教科書を1冊持っておくこと。

「全部読む必要はありません。インターネットなどで見つけた情報や誰かから聞いた話が『本当かな?』と思ったときに、内容を照らし合わせて確認するだけでもいいと思います。教科書には医学的に間違ったことは書いてありません。巷で話題になっていることや常識と言われていることでも、教科書に書いてなければ情報を疑い、必要に応じて医師や専門家に相談してください」(宋先生)

また、インターネットで情報を得る場合は、医師がきちんと監修しているサイトや、公的な機関が発信しているサイトを確認してください。以下の2つのサイトは、保護者向けの基礎知識やQAが掲載されているので、信憑性のある情報を得ることができます。

・日本産婦人科学会
・日本小児科学会

「ただし、本やサイトに書かれていたから、医師や助産師に言われたから、あるいはタレントさんがブログで書いていたからといって、なんでもかんでも信じてしまわないことが大事です。誇張されていたり、医学的根拠がなかったりする情報もあるので、必ず自分できちんと調べることを意識してください」(宋先生)

世界一子どもが幸せな国の子育て法

「○○がいい」「これはダメ」などたくさんの情報があふれていて、育児が大変だと感じている人もいるかもしれません。

ご自身も5歳と1歳のお子さんがいる宋先生は、「子育していると時間的に不自由なことも多いし、仕事の都合で預けるときに罪悪感を感じたり、やらなきゃいけないことが多すぎてプレッシャーを感じたりすることもあります。でも、ママは頑張りすぎなくていいと思うんです」と話します。

「少し前に、ユニセフの『子どもの幸福度』調査*で1位になったオランダへ視察に行きました。オランダが『世界一子どもが幸せな国』と言われる理由の1つだと思ったのが、『こうじゃなきゃいけない』というのが少ないということ。例えば、日本では離乳食をいつから何を食べさせるか、ものすごく気をつかいます。けれど、オランダでは牛乳にパン粉をひたすだけというケースもあるそう。オランダでは育児に関する決まりごとが少なくて、母親が気楽なんです。
日本とオランダ、どちらが正しいというわけではないですが、子育てがしやすい国はどちらかといったら、親の負担が少なくて気楽に過ごせるほうだと思います」(宋先生)

細かいことは気にしないというオランダの子育て方法は、私たちが参考にできる部分もたくさんありそうです。

*参考資料:子どもの幸福度に関する総合順位表

ママが笑顔でいることが、子どもにとって一番いい

「日本のママも、もっと気楽で、ゆるくていいと思うんです。みんながやっているからといって、必ずしも『こうでなきゃいけない』ということはないですし、どんなに努力してもすべてをコントロールできるわけではありません。ママが笑顔でいられることが、子どもたちの幸せにつながるのではと思います」と宋先生。

ちなみに、子育てなどで忙しいときの宋先生の息抜き法は、出勤前にカフェでお茶をすることだそう。子育てリテラシーを身につけ、自分に合った方法で子育てを楽しむことが、ママと子どもたちがハッピーに過ごせる近道なのかもしれません。

No Image

宋美玄(ソンミヒョン)

宋美玄の監修記事一覧

産婦人科医、医学博士、日本周産期・新生児学会会員、日本性科学会会員。
一般社団法人ウィメンズヘルスリテラシー協会代表理事。
丸の内の森レディーズクリニック院長。
1976年1月23日兵庫県神戸市生まれ。
2001年大阪大学医学部医学科卒、同年医師免許取得、卒業後大阪大学産婦人科入局。
2007年川崎医科大学講師就任、09年にイギリス・ロンドン大学病院の胎児超音波部門に留学。10年に出版した『女医が教える本当に気持ちいいセックス』(ブックマン社)がシリーズ累計70万部突破の大ヒットとなり、各メディアから大きな注目を集める。その後も、各メディアへの出演や妊娠出産に関わる多くの著書を出版。
2012年女児、15年に男児を出産し2児の母になり子育てと産婦人科医を両立。
“診療95%、メディアへの露出5%”としながらも、“カリスマ産婦人科医”として、対応しうる限りのメディア出演、医療監修等で様々な女性のカラダの悩み、妊娠出産、セックスや女性の性などに女性の立場からの積極的な啓蒙活動を行っている。

宋美玄オフィシャルサイト

※症状によって必要なケア、処置は変わってきます。不安のある方は医師の診断を受けてください。
※当記事の情報による行動においては個人差が生じるので、かかりつけの医院にてご相談ください。

2017年02月02日

専門家のコメント
4
    いちぽ先生 保育士
    ママが幸せなことが子どもの1番
    の幸せ。
    確かにそうですね、親が頑張りすぎて無理しすぎると
    まあ先生 保育士
    お母さんの幸せが子どものいちばんの幸せ、本当にそう思います。頑張りすぎず、情報に捉われすぎ
コメントをもっと見る

取材レポートの関連記事

カテゴリ一覧