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2017年02月23日

夫婦で克服した乳頭混乱。Eテレ「おかあさんといっしょ」元ダンスのおねえさん・いとうまゆさんの出産にまつわる経験談

Eテレ「おかあさんといっしょ」元ダンスのおねえさんとして活躍していた、いとうまゆさん。プライベートでは、2015年にご結婚とご出産を経験。いつも笑顔と元気を絶やさないイメージのいとうさんですが、妊娠中と出産後にご本人もビックリするような大きなトラブルを経験されたそうです。この記事では、そんな波乱万丈だった妊娠と出産について語ってもらいました。(次回の記事は3月2日(木)公開です。)

結婚してすぐの妊娠にはびっくりでした

――妊娠がわかった時はどんな気持ちでしたか

いとうまゆさん(以下、いとう):夫とは「3、4ヵ月でできたら万々歳だよね~」なんて話していたので、結婚してすぐ妊娠したから正直びっくり!すぐ赤ちゃんが来てくれたんだ~と、うれしくなりましたね。

――妊娠して、つわりはどうでしたか?

いとう:つわりはあったんですが、軽い方だったと思います。空腹を感じるとちょっと気持ち悪くなることがあったぐらいです。

それから、食事の好みも変わりましたね。普段は健康志向で薄味のものを中心に食べていたのに、味の濃いもの、塩辛いものなど体に悪そうなものに執着するようになりました。体を大切にしなきゃいけない時期なのに(笑)。

妊娠30週でまさかの切迫早産

いつもとは違ったおなかの痛みで病院へ

――つわりがおさまった後、経過は順調でしたか。

いとう:それが、妊娠30週の時、切迫早産になってしまったんです。

最初、おなかが痛いので病院に行ったんですが、モニターをつけて診てもらったところ、「問題ないので家に帰って大丈夫」との診断。でも病院でお会計を待っている間、すでに10分おきぐらいにおなかが痛かったんです。陣痛かなとも思ったんですが、お医者さんの指示通り、帰宅しました。

病院に到着した時はすでに子宮口が1.5cmに!

――「陣痛かな」と思いながら帰宅しなきゃいけないのは、つらいうえに不安だったと思いますが、帰宅後、痛みはおさまりましたか。

いとう:それが、おさまるどころか、夜になっても痛くて眠れない状態だったんです。ネットなどで調べた結果、「やっぱりこの痛みは陣痛だ」と思ったので、病院へ行く前ににシャワーを浴びることにしました。

――冷静なご判断ですね!

いとう:それで、シャワーを浴びようと服を脱いだら、あきらかにおなかが下がってきていて…。「これは生まれちゃうかも」ということで急いで病院へ連絡し、入院しました。その時すでに子宮口が1.5cm!今考えても、本当にあの時病院へ行っておいてよかったです。その後、薬でもたせて、NICU、GCUのある病院へ転院。予定より2ヵ月早かったんですが、その1週間後に無事出産しました。

夫に出産の大変さを伝えるはずが…

――無事にご出産されてご主人もホッとひと安心されたのではないでしょうか。ところで、ご主人は出産に立ち会われたのでしょうか。

いとう:最初は立ち会う予定でしたが、早産だったので外で待機することになってしまいました。私、子宮口10cmまではわりと平然としていたんですが、そこからがまさに断末魔のような痛みが襲ってきて、この世のものとは思えない声が。ぜひ夫にこの大変さをリアルに伝えたかったんですが…。

――ご主人はどこにいらしたんですか?

いとう:院内にはいたんですが、ちょっと離れた場所にいたらしく、残念ながら私の断末魔のような声は聞こえてなかったみたいです。看護師さんから聞いたところ、生まれた時の夫の最初の感想は「えっ、もう?!」だったらしいんです。私はあんな大仕事をしたのに、そんな感想かい!くそぉ~!と思ってしまいました(笑)

直接母乳が飲めない「乳頭混乱」に

おしゃぶりは上手なのに…

――出産する際の痛みは、壮絶ですよね。いとうさんだけでなく妊婦さんみんなこの世のものとは思えない声をあげてしまったと思います(笑)。産後の経過は母子ともに順調でしたか?

いとう:早産だったし、NICU、GCUにいる他の赤ちゃんとママを見ていたので、「何か(トラブルが)あるだろうな」という覚悟はできていました。でも、まさか「乳頭混乱」になるとはかなり想定外でした。

――「乳頭混乱」ってどんなものですか?

いとう:搾乳したおっぱいを哺乳瓶に入れたら飲むけど、おっぱいは直接飲んでくれなかったんです。娘はおしゃぶりを使うのが最初から上手だったので、「おっぱいもちゃんと飲めるでしょ」と思っていたのに、それがふたをあけたら1ccも飲めないんです。乳首に保護器をつけると20ccぐらいは飲めるんですが、やっぱり直接だと全然ダメ。結局「直接おっぱいから飲めた量0cc」のまま退院したので、「これから大丈夫なの?」とすごく不安でした。

――家に帰ると、基本は頼る助産師さんも看護師さんもいないし、不安になりますよね。普通だったら直接母乳をあげるのはあきらめてしまいそうですよね。

持ち前の体育会系の血が騒ぎ、克服へ

――帰宅後も直接母乳を吸わせる練習は続けたんでしょうか。

いとう:やっぱり体育会系の血が騒ぐのか、私は「直接おっぱいから母乳を飲めるようにしてあげたい」と思い、情報を集めてさまざまな方法を試しました。

夫にも協力してもらいましたね。夜中に私がおっぱいから母乳を飲ませる練習をしている間、前もって搾乳していた冷凍母乳を夫が解凍。それを哺乳ビンで飲ませている間に私はコツコツ搾乳という感じの、連携プレーでした。

自分や子どもに合った方法を選ぶ

生後4カ月の時に直接母乳が吸えるように!

――とても根気のいる練習だったと思います。娘さんは直接おっぱいを飲めるようになったんでしょうか。

いとう:細い管を夫の指につけ、そこに搾乳した母乳を流してそれを吸わせる方法を私のブログに動画でアップしているんですが、その方法のおかげで4カ月の時に直接おっぱいから母乳が飲めるようなりました。その時は本当にうれしかったです!

――それは感動の瞬間ですね。いとうさんが実践したトレーニング方法は、同じ悩みを持つママにも有効だと思いますか?

いとう:それはなんともいえませんね。わが家は私が体育会系なのと、夫に協力してもらいやすい状況だったのでいろいろチャレンジすることができましたが、それぞれのご家庭によって事情は違いますよね。

だから、私が選んだ方法が100%良い方法というわけではありません。乳頭混乱に限らず、何か育児トラブルを乗り切る際は、それぞれのご家庭で無理なくできる方法を見つけることが大切だと思います。

編集部より

産前産後にトラブルを経験した、いとうさん。他の人が成功した方法=自分も成功する方法とは限らず、自分の性格やスタイルに合った方法を見つけることが大切というお話は、子育てする毎日にぜひ活かしたいと思いました。次回は、現在の育児やご主人との関係性などについてお届けします。お楽しみに!

次回記事:やってほしいことを、具体的に伝える。Eテレ「おかあさんといっしょ」元ダンスのおねえさん・いとうまゆさんにきく育児分担
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