赤ちゃんがアトピー性皮膚炎だったり、アトピー性皮膚炎が疑われる場合、「授乳中にアトピーを悪化させる原因となりうる食べ物をママが食べると、赤ちゃんにも影響がでるのでは」と心配する人もいるでしょう。ママが食べた物が母乳を通して子どもへどのくらい影響するか、母乳育児をするときのママの食事の注意点をご紹介します。
アトピー性皮膚炎は、増悪と緩解を繰り返す痒みのある発疹が続くと診断されます。
赤ちゃんがアトピー性皮膚炎やアトピー皮膚炎が疑われている場合、ママ自身が子どもの頃にアトピー性皮膚炎だった場合、「ママがアトピー性皮膚炎を引き起こしやすい食べ物を食べると、母乳を通して赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の症状が悪化する可能性がある」と、聞いたことがある人もいるかもしれません。
実際のところ、母乳が原因で子どものアトピー性皮膚炎が悪化するとは限りません。反対に、授乳中のママがアトピー性皮膚炎の原因となりうる卵やミルクを制限することで、赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の症状を軽減したり、改善できるとも言い切れません。
アトピー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎が疑われる赤ちゃんにママが母乳をあげるときにはどのようなことに気をつけたらよいのでしょうか。
子どもがアトピー性皮膚炎のときには、ミルクに切り替えて母乳をやめるべきか悩むママもいるでしょう。ママのなかには「母乳をやめてミルクに切り替えるとアトピー性皮膚炎の症状がよくなった」という人もいますが、ミルクに切り替えて母乳をやめると、確実にアトピー性皮膚炎が改善するがどうかは一様にはいえません。
また、母乳には赤ちゃんの免疫を高めるなどのポイントもあるので、自己判断で母乳を中止するのは望ましくないでしょう。
母乳をあげるママは、食事に注意することは大切かもしれませんが、アトピー性皮膚炎の原因となる食べ物を完全に食べるのを止める必要があるかは医師の判断を聞きましょう。
アトピー性皮膚炎の原因となる食べ物をママが完全に食べないようにしても、子どものアトピー性皮膚炎の症状が劇的に改善するとは限らないといわれています。
ママの食事が子どものアトピー性皮膚炎に影響するのではないかと気になるときには、自分で判断してすすめるのではなく、小児科の医師に相談してみるのがいいでしょう。
母乳を通して赤ちゃんがアトピー性皮膚炎やアレルギー体質にならないとは言い切れませんが、ケーキやチョコレートなど、甘いお菓子や添加物が多く含まれるスナック菓子などを食べ過ぎることで赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の症状に影響が出る可能性があるかもしれません。油分や添加物の多い食べ物の摂り過ぎは控えましょう。
ママの腸内細菌の数が赤ちゃんの腸内細菌数に影響を与え、腸内細菌数のバランスが悪いと赤ちゃんや子どもがアレルギーを引き起こす可能性が高くなるといわれています。便秘気味のママは、食物繊維が多く含まれている果物や野菜、豆類、きのこ類、こんにゃくなどの食べ物や、納豆やヨーグルト、乳酸菌飲料などの発酵食品を積極的に摂りましょう。
また、たまねぎやアスパラガス、ごぼう、バナナなどの食べ物は、腸内細菌であるビフィズス菌を増やす効果があるといわれていて便秘解消に適している食べ物です。
以前は、アトピー性皮膚炎が疑われるときは、遅らせる傾向にありましたが、現在は5~6カ月から開始する方がよいと言われています。
母乳はまだ飲んでいるけれど「もうすぐ離乳食が始まる」、「すでに始まっている」場合もあるでしょう。
子どもの離乳食についても、勝手にママが食物を除去すると栄養バランスが偏り、赤ちゃんに十分な栄養がいかなくなるかもしれません。
食べ物や食事メニューが子どものアトピー性皮膚炎に影響するのではないかと心配な場合は、小児科医に離乳食の進め方、使う食材などについて相談してください。
まずは小児科を受診し、子どものアトピー性皮膚炎の症状、原因などを診断してもらい、そのうえで母乳を与える際のポイントを相談するといいでしょう。
より専門的な治療が必要なときには小児科から皮膚科やアレルギー科などを紹介してもらえます。
卵や牛乳、ピーナッツなど、アレルギーを引き起こしやすい食べ物は、赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の症状を悪化させる原因になるのではないかと心配して摂取を控えるママもいるでしょう。
母乳を授乳中のママがアレルゲンとなりうる食べ物を口にしたとしても、それが赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の症状の悪化につながるとは限りません。逆にママが自己判断して、特定の食べ物を制限してしまうと栄養バランスが偏ってしまいます。
アトピー性皮膚炎かなと思った赤ちゃんを持つママが、母乳を授乳中する食事で気をつけたいのは、特定の食べ物を完全に食べないようにするのではなく、バランスのとれた食事が大事です。
また、油分の多い食事を控える、腸内環境をととのえる食材を積極的に食べることもいいでしょう。
もし、子どもがアトピー性皮膚炎かもしれないと思う症状が見られて、母乳を授乳するのが心配なときには、小児科医に今後の対策や進め方を相談してみてください。
眞々田容子(クローバーこどもクリニック)
台東区蔵前の小児科クローバーこどもクリニック院長。信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。
症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。
お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。
2018年11月16日
プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社(以下P&G)の、乳幼児用紙おむつブランド「パンパース」は、低出生体重児とその家族を支援する「ちいさな奇跡に、いちばんの贈り物を」キャンペーンの一環として、パンパ―ス公式YouTubeチャンネルにて、WEB限定ムービー『すべての奇跡に、おめでとう。』を公開。そこで今回、キャンペーンやムービーに対する想いをパンパース シニア コミュニケーションズ マネージャー 武田佑介さんにお伺いしました。
プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社
PR
生後1カ月の赤ちゃんの体重や身長はどのくらい成長し、睡眠時間や授乳間隔などの生活リズムはどのようになるのか気になるママもいるでしょう。そろそろ外出したいと考えたり、なかなか寝ないなどの悩みを抱えている場合もあるかもしれません。赤ちゃんが生後1カ月のときにママたちがしていた工夫とあわせてご紹介します。
出産後、誰でもなり得る産後うつ。新型コロナウイルスの流行が及ぼす産後うつへの影響も懸念されます。今回は、コロナ禍で産後うつが心配されている現状や、うつにかかりやすい人の特徴、夫婦で産後うつにどう向き合うかについて詳しく解説します。
笠井靖代(日本赤十字社医療センター)
赤ちゃんの粉ミルクを選ぶときに、種類やタイプはどのようなものがあるかや、選び方が知りたいママやパパもいるのではないでしょうか。初めての出産の場合は、粉ミルク選びに悩むこともあるかもしれません。今回は、粉ミルクの種類やタイプ、選び方についてママたちの体験談を交えてご紹介します。
出産時にすっぴんの状態になるのが嫌な方や、なぜメイクを落とすのかが気になる妊娠中の方もいるのではないでしょうか。今回は、出産時にメイクをするシーンとメイクをするときのポイント、出産時にすっぴんを見られたくないと感じたママたちが行なったことについて体験談を交えてお伝えします。
赤ちゃんへ授乳するときに使う、授乳ケープについて知りたいと考えるママもいるのではないでしょうか。授乳ケープを選ぶポイントや、授乳中のママを360度カバーするワイヤー入りといった授乳ケープの種類、授乳ケープを手作りするときのコツを紹介します。
抱っこ紐は育児に欠かせないアイテムだと考えているママやパパもいるでしょう。散歩や買い物、寝かしつけの時などにも活躍する抱っこ紐ですが、長時間の移動に使用する場合もあるでしょう。今回は、抱っこ紐を長時間使用するシーンや使用するときに気をつけたいことなどをご紹介します。
出産準備のひとつとして、産後に必要なものにはどのようなものがあるのか気になるママやパパもいるようです。今回は、プレゼントしてもらうなど産後に必要なものの準備の仕方や、入院中と退院後それぞれのママや赤ちゃんに必要なものリスト、産後グッズを用意するときに意識したことについて体験談を交えてご紹介します。
出産後にパパからママへ感謝の気持ちを込めて、何かプレゼントをしたいと考えているパパもいるのではないでしょうか。今回の記事では、ママへ贈るプレゼントの選び方の他、便利グッズやメッセージなど実際にママがもらって嬉しかったもの、プレゼントを渡すときに意識したいことなどについて、体験談を交えてご紹介します。
自分用や出産のプレゼントとして、産後に着るルームウェアを用意しようと考える方のなかには、春や夏など季節に応じてどのようなタイプを選んだらよいか気になることもあるかもしれません。今回は、産後に着るルームウェアの選び方と、ママたちが用意した種類の他に、選ぶときに意識したことについてご紹介します。
赤ちゃんのおくるみを卒業するのはいつがよいのかや、卒業できないことなどで悩むママもいるかもしれません。今回の記事は、おくるみを卒業するタイミングやおくるみの卒業に向けてママたちが行なったこと、卒業後のおくるみの使い方について体験談を交えてお伝えします。
授乳中に甘いものを食べると、子どもやママにどのような影響があるのでしょうか。ケーキや生クリーム、チョコレートやアイスなどはどれくらいなら食べてもよいのか、気になることもありますよね。今回は、授乳中に甘いものが食べたくなる理由や、食べるときの注意点について解説します。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)