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【産婦人科医監修】妊娠超初期に気をつけることとやってはいけないこと
妊娠に気づく前のお酒やたばこは赤ちゃんに影響する?
Profile
田園調布オリーブレディースクリニック院長/医学博士/東海大学医学部客員講師/日本産科婦人科学会専門医、指導医/母体保護法指定医/女性ヘルスケア専門医/日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡・子宮鏡)/日本内視鏡外科学会技術認定医/がん治療認定医
田園調布オリーブレディースクリニック院長/医学博士/東海大学医学部客員講師/日本産科婦人科学会専門医、指導医/母体保護法指定医/女性ヘルスケア専門医/日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡・子宮鏡)/日本内視鏡外科学会技術認定医/がん治療認定医
信州大学医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。
妊娠超初期は腹のふくらみなどの見た目の変化がなかったり、妊娠検査薬での判定がしにくいため、妊娠に気づかないこともあるかもしれません。妊娠超初期のすごし方や気つけた方がよいこと、妊娠に気づいたときから注意するべきことについて詳しくお伝えします。
妊娠超初期とは
妊娠超初期とは、妊娠0週(妊娠前の最後の生理の初日)から3週までの期間です。
一般的に妊娠4カ月(15週)までを「妊娠初期」と呼びますが、妊娠0~4週の1ヶ月間を妊娠初期と分けて妊娠超初期と呼ぶことがあります。
妊娠検査薬は、妊娠3週~4週から反応が出るようになっているため、妊娠超初期は妊娠検査薬で正確な判定結果が出にくいです。
この時期からつわりの症状が出始める人もいますが、生理前の身体の不調と似ている場合も多く、症状だけで見分けるのは難しいでしょう。
妊娠超初期の症状
妊娠超初期によくみられる体の変化について解説します。
- 全身のだるさ
- 眠気
- 熱っぽさ
- 胃がムカムカする
- 便秘
- おりものの量が増える
- 食欲不振
- 気分が落ち込む
- イライラする
- 集中力が落ちる
- 食べ物の好みが変わる
受精卵が着床する際、少量の出血が起こる「着床出血」も妊娠超初期によく見られる症状です。
妊娠超初期に上記の症状がまったくない人もいれば、強く出る人もいます。
つわりの症状は個人差があり、感じ方も人それぞれなので、妊娠に気づきにくいですが、予定日から1週間以上経っても生理が来ないときは、妊娠の可能性が高くなります。
妊娠超初期に気をつけること
妊娠を希望する人や妊娠の可能性がある人も体調管理や生活習慣に気をつけましょう。
お腹の赤ちゃんが健康に育つために妊娠超初期にはどのようなことに気を付けたらよいでしょうか。
規則正しくバランスよい食生活
毎日の食事は1日3回、決まった時間に規則正しく摂るように心掛けましょう。妊娠中は、太りすぎと痩せすぎどちらもよくありません。
食事メニューは栄養バランスを考えて塩分・糖分を控え、よく噛んでゆっくり食べるように意識してください。
これまで外食やファーストフードが多かった人は、塩分や糖分量を意識してメニューを選んだり、家で料理できるときは調節して作れるとよいですね。
身体を冷やさない
体の冷えは血流を悪くして子宮の働きを鈍らせます。季節にもよりますが、肌の露出が多い服、素足は冷えの原因になりやすいので注意しましょう。
外出するときは羽織物を持参したり、家にいるときは靴下をはくなど身体を冷やさない工夫をしましょう。
ヒールの高い靴を避ける
ヒールの高い靴や小さめサイズのパンツを長時間着用していると、下半身に負担がかかり血流が悪くなったり、腰痛やむくみに繋がります。
妊娠に気づいたときから、ゆったりした服装や歩きやすいフラットシューズ、スニーカーにチェンジしていきましょう。
睡眠を十分とる
睡眠不足はママや赤ちゃんの健康によい影響を与えません。赤ちゃんが育ちやすい胎内環境作りのために夜更かしを避け、6時間以上の睡眠を心がけましょう。
働くママが妊娠超初期に気をつけること
妊娠中は体調が優れないときはこまめに休憩をとるなど、無理をしないことが大事です。
満員電車の利用は身体に負担をかけやすいため、ラッシュを避けるなど工夫しましょう。
妊娠に気づいてからやってはいけないこと
妊娠中はママの身体やお腹の赤ちゃんの健康のため、やってはいけないことがあります。
激しい運動
妊娠がわかったら激しくぶつかりやすいバレーやバスケットボールなどの球技、お腹に力が入りやすい筋トレ、無呼吸になりやすい運動は母体への負担がかかるので控えましょう。
また、妊娠すると、ホルモンバランスの変化により反射が鈍くなったり、ペダルを踏む動作によっておなかが張りやすくなるため、自転車の運転も控えた方がよいです。
アルコール・たばこ
妊娠に気づく前にお酒を飲んだり、たばこを吸ってしまったとき、お腹の赤ちゃんに影響がないか心配になる人もいるでしょう。
お酒やたばこは、赤ちゃんの発育に影響を与えるため、やってはいけないことの1つです。
妊娠超初期の段階では、影響は少ないといわれていますので、妊娠に気づいた時点で禁酒・禁煙し気持ちを切り替え、ストレスをかけないことが大切です。
どうしても心配なときは、産婦人科を初めて受診する際にお酒やたばこ、市販薬の服用をしたことを医師に相談してみましょう。
専門家も以下のように言っています。
“
妊娠中に飲酒を続ければ胎児に問題が出るのはその通りです。ただし、それは量と頻度に比例します。また着床前後では影響がてる可能性はかなり低いでしょう。今後は飲酒を控えるで良いと思います
出典: AskDoctors
カフェインの大量摂取
コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインは、摂りすぎると貧血気味になったり、胎盤への影響や、赤ちゃんの低体重などのリスクがあります。
1日1~2杯程度ならば問題ないとされていますが、妊娠に気づいたときからカフェインは控え、ノンカフェインのコーヒー、紅茶に切り替えましょう。
市販薬の服用
妊娠中は薬の服用に注意が必要です。自己判断で市販薬やサプリメントを服用したり、治療中の病気があり、飲まなければいけない薬があるときに自己判断で服用をやめるのは避け、医師に相談するようにしてください。
妊娠超初期の妊娠4週未満は、赤ちゃんの器官形成前なので妊娠に気づかないうちに薬を飲んでしまった場合でもあまり心配する必要はありません。
妊娠に気づいたときからママとお腹の赤ちゃんの健康を考えよう
妊娠超初期はお腹が大きくなるなどの見た目の変化がなかったり、つわりの症状がでない妊婦さんがいるので、妊娠にすぐ気づけないこともあるかもしれません。
妊娠に気づいたときから、ママの体やお腹の赤ちゃんの負担になるようなやってはいけないことを避けるようにしましょう。妊娠超初期から安定期に入るまでの期間は、体調によっては安静が必要なケースもあります。
体調が悪いときは無理をせずしっかり休み、引っ越しや旅行、激しいスポーツは控えましょう。また、眠気も強くなりやすいので、車や自転車の運転も注意してください。
妊娠中はママの健康とお腹の赤ちゃんに優しい生活を心掛けてくださいね。
監修:杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
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杉山太朗
信州大学医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。
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