【産婦人科医監修】妊娠13週目を迎えた妊婦さんと赤ちゃんの大きさや様子

【産婦人科医監修】妊娠13週目を迎えた妊婦さんと赤ちゃんの大きさや様子

つわりや食欲など様子について解説

2018.11.23

妊娠13週は妊娠初期ですが、熱っぽさやつわりの症状が落ち着き、気持ち的にもだいぶ楽になる時期です。お腹の膨らみが目立ち始め、赤ちゃんも大きくなってきます。妊娠13週目の妊婦さんの体調やお腹の赤ちゃんの大きさや様子、注意点を医学博士の産婦人科医、田園調布オリーブレディースクリニック院長の杉山太朗先生監修のもと解説します。

妊娠週数13週目とはどんな時期?

妊娠13週目は月数でいうと、妊娠4カ月の2週目でまだ妊娠初期といわれる時期です。つわりがおさまって食欲が戻ってくる人もいます。

妊娠13週目の妊婦さんの特徴

お腹を触る妊婦さん
iStock.com/MangoStar_Studio

つわりがおさまってきて食べたいものが食べられるようになる時期ですが、自己コントロールが大切な時期です。

妊娠13週目の妊婦さんについて詳しく見ていきましょう。


体調

妊娠13週になると、熱っぽさやつわりが少しずつおさまり身体も気持ちも落ち着いてくる妊婦さんが多いようです。食欲が戻ってきても、ママの血液がお腹の赤ちゃんに優先的にいくため、貧血になりやすいという人もいるでしょう。

まだ引き続きつわりがある、という妊婦さんも少なくありません。貧血のような症状も同時に起こると精神的にも参ってしまうかもしれませんが、かかりつけ医に相談しながら身体をいたわって過ごしましょう。


お腹の大きさ

妊娠13週は、子宮が小さなメロン程度の大きさになり、お腹のふくらみがやや目立ち始める時期です。


妊娠13週目の妊婦さんの身体

ホルモンが安定してくるので、熱ぽっかった高温期から基礎体温が下がってきます。微熱やだるさがなくなってきて身体が楽になってくるでしょう。

また、子宮が骨盤の上向きにも大きくなるため膀胱が圧迫されることが少なくなり、頻繁にトイレに行きたくなることも減ります。

女性ホルモンの関係で、乳輪が大きくなったり、色が黒ずんでくる人もいるようですが、授乳が終わるころには自然と元に戻ることがほとんどです。

妊娠13週目の赤ちゃん

大きさや胎内での様子

妊娠13週目の赤ちゃんの身長は、6~10㎝程度になります。大きさで言うと、キウイ1個分程度です。胎児は内臓がすべて完成し、のどや気管、食道もでき上がり、皮膚に厚みがでてきます。

妊娠13週目になると、男子は精巣、女子は卵巣、腟が作られますが、まだ、超音波(エコー)検査で胎児の性別は分かりません。

今まで同じ格好でお腹のなかにいた胎児は向きを変えるようになります。胎児に筋肉がついてきているので、超音波(エコー)検査で首を動かしたり、手を握ったり開いたりする動作や、口の周りの筋肉もついてくるので指をくわえる動作が見られることもあります。


身体の形

柔らかかった骨がだんだんと硬くなってきて顎や首、頭がはっきりと分かれて人間らしい形になってきます。エコー写真でもこの時期の胎児の手指が1本ずつわかれているのが確認できます。

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妊娠13週目のうちにやっておきたいこと

歯の治療をする

妊娠中はホルモンの影響で虫歯になりやすかったり、歯周病の人は症状が悪化しやすくなります。つわりの時期が落ち着いた妊娠初期に、1度歯の検診に行っておくとよいでしょう。

歯を指差す女性
iStock.com/metamorworks

妊娠線予防

お腹が膨らみ始めたら、妊娠初期から妊娠線専用のクリームやオイルでマッサージや保湿をして妊娠線の予防を始めましょう。赤ちゃんが大きくなるにつれてお腹の皮膚が伸びるので妊娠線ができやすくなります。1度できた妊娠線を消すことは難しいため、早めの対策が大切です。

しかし、妊娠13週ごろに、お腹の張りを感じるようになった妊婦さんもいるかもしれません。マッサージがお腹の張りにつながることもあるので、心配な場合はかかりつけ医に確認してから行いましょう。


快適に過ごせる衣類

妊娠13週目ともなると、多くの妊婦さんがお腹の膨らみを感じられるようになるでしょう。普段着ていた洋服や下着がきつく感じるようになったり、パンツやスカートが履けなくなってくる人も多い時期です。

きつい衣類で締め付けると体調不良になったり、産後の母乳の出に影響したりすることもあります。お腹を締めつけず、ゆったり楽に着られるマタニティ服を着るようにしましょう。

体調が優れず、洋服を買いに行くのが難しいときには、インターネットショッピングを利用するのも気分転換になるかもしれませんね。

妊娠13週目の妊婦さんが注意すること

貧血対策

血液がお腹の赤ちゃんにいくため、妊婦さんは貧血症状が起こりやすくなります。妊婦さんの身体は重心が不安定なこともあり、貧血症状で立ちくらみやめまいを起こすと、転んでしまう危険性があるので注意が必要です。

ほうれん草や小松菜、にんじん、ひじき、黒豆などは貧血の予防に効果がある食材なので、積極的に摂るとよいでしょう。


妊娠のマイナートラブルに注意

つわりが治まったり、だるさや熱っぽさが減り、楽になる時期ですが、腰痛やお腹の張り、腹痛などのマイナートラブルが現れることも多い時期です。気になる症状があるときには、医師に相談しましょう。


健診時は腹部エコーに備えた服装を

腹部エコーに切り替わるこの時期には、健診時は、上下セパレートの服装や、ワンピースでもレギンスを履くなどの服装だと診察が行いやすいかもしれません。健診台もベッドになる医療機関が多いので、しわになりにくい服装がおすすめです。

適度な外出でリフレッシュしよう

歩く妊婦さん
iStock.com/monzenmachi

妊娠13週目は、つわりがおさまり、好きなものが食べられるようになる妊婦さんも多い時期です。食欲が戻ると体重が一気に増加することがあるので、食生活を見直して、貧血対策を考えての食材選びを意識しましょう。

お腹の赤ちゃんはだんだん成長していてお腹の大きさも目に見えるようになってくるので、お腹を締めつけないようマタニティ服を着たり、妊娠線の予防を始めるなどの対策をしましょう。

また、つわりや身体のだるさから解放されて精神的にも落ち着いてくる人が多い時期です。とはいえ、妊娠の経過には個人差があり、まだ思うように身体が動かないという人もいるでしょう。焦らず、適度に外に出てリフレッシュしながら過ごしましょう。


監修:杉山 太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

Profile

杉山太朗

杉山太朗

信州大学医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。

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