松本人志の「嫌なら見るな」路線はもはや通用しない…新チャンネルで「テレビ復帰はむしろ遠のく」といえるワケ
有料でも「ファンだけの空間」は担保されない
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新チャンネル開設でも「一件落着」にはならない
吉本興業が、お笑いコンビ「ダウンタウン」によるコンテンツ配信サービス「ダウンタウンチャンネル(仮称)」を2025年11月から開始する。芸能活動を休止している松本人志さんの“復帰”の場になるのではないかと、注目が集まっている。
2025日本万国博覧会誘致委員会の発足式典であいさつするお笑いコンビ「ダウンタウン」の浜田雅功さん(右)と松本人志さん=2017年3月27日、東京都千代田区
SNS上では、ファンを中心に「見たい人だけ見ればいい」といった声が相次いでいる。しかし、ネットメディア編集者の視点から見ると、とても区分けすれば一件落着とは思えない。新サービス開設によって、ファンとそれ以外の温度差が際立つように思えるのだ。
月額料金やコンテンツ内容は未発表
「ダウンタウンチャンネル」については2024年の年末、活動休止中の松本さんが、芸能記者のインタビューに応じたネットメディア記事において、その構想を語ったことで表面化した。
松本さんは当時、2025年春ごろの開始に向けて意気込んでいたが、4月下旬になってスポーツ紙などが、今夏スタート予定だと伝えた。報道には、開設の方針について「吉本興業が認めた」とするものもあった。
そして吉本興業は8月20日、サービスを11月1日に開始すると正式に発表した。「本サービスに向けて、サブスクリプションに対応した独自の配信プラットフォームを新たに構築しました。ユーザーが参加できる機能も取り入れており、スマートフォン、パソコン、テレビで視聴できます」などとアナウンス。なお正式名称や料金、コンテンツ内容などは改めて発表するという。
吉本興業が発表した「ダウンタウンチャンネル」の告知(吉本興業ウェブサイトより)
これに先だって、吉本興業は8月18日、コンテンツの海外展開を目指すためのファンドを組成したと発表。国内外から数十億円規模の資金調達を行い、所属タレントがプロデュース・出演するコンテンツを制作するとしている。