『鬼滅』は155分、『国宝』は175分、次に控えるは191分…「長すぎる映画」から大ヒット作が生まれるワケ

『鬼滅』は155分、『国宝』は175分、次に控えるは191分…「長すぎる映画」から大ヒット作が生まれるワケ

207分の『七人の侍』には休憩時間があった

『国宝』『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』など、上映時間が長い映画のヒットが続いている。ライターの武井保之さんは「これまではDVDに収録できる尺に収める制限があったが、映画配信が一般的になったいま、製作会社の考え方に大きな変化が起きている」という――。

9月公開の大作『宝島』は3時間超え

ここ最近、上映時間が3時間前後の“長い映画”が目立っている。今年のヒット作でも、『国宝』は2時間55分、『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』は2時間35分、『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』は2時間49分、9月19日公開の邦画大作『宝島』は3時間11分。

近年でも、『オッペンハイマー』3時間、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』2時間55分、『RRR』3時間2分、『ドライブ・マイ・カー』2時間59分などがある。いずれも単館公開の小規模な映画ではなく、大手映画会社による商業作品だ。

今年はそこから立て続けに世の中的な話題作が生まれていることで、長い映画が製作のトレンドになっているかのような印象を受ける。一方、観客にとって長時間上映は一定のハードルにもなる。上映時間が長い映画が増える背景には何があるのか。

クリエイティブを優先する映画が増えている

映画ジャーナリストの大高宏雄氏は、最近の映画は長時間化の傾向があるとし、その理由を「邦画に関して言えば、映画製作におけるさまざまな制約のなかで、監督などクリエイターの意向が比較的、優先されるようになってきた」とする。映画製作では、上映時間を含めたさまざまな要素の決定において大きな力を持つひとりが、製作委員会や製作を担う会社などの意向を受ける責任者であるプロデューサーだ。より多くの観客に観てもらい、商業的に成功させるために映画を作っていく。

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2025.08.24

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