英語学習者の7割以上が3カ月以内に挫折…TOEIC280点→940点のコーチが勧める"学び直し"を継続できるスマホ技とは
英検の受験者数は5年間で15%増加
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英語学習をコツコツ続けるには、どうすればいいのでしょうか。TOEICの点数を280点から940点に伸ばした英語コーチのマーク氏は「有料アプリに課金する必要も、書店で書籍を買う必要も、ましてや英語スクールに通う必要もない、誰でも今すぐできる方法を紹介します」といいます――。 ※本稿は、マーク(村木幸司)『見るだけでわかる‼ 英語ピクト図鑑』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。
英語の学び直しをする人が増えている
昨今のリスキリングブームで、英語を勉強し直そうという人が増えていると言います。実際、英検の受験者数も伸びていて、過去5年間で約15%増加している上に、社会人の受験者も増えているそうです。
たしかに、英語は学び直しに最適です。多くの日本人は中学、高校と英語を勉強しているので、基本的な英単語や文法の知識は持っています。基礎をある程度知っている状態からスタートできるので、まったく知識のない新たなことを1から習得するよりも始めやすく、時間や労力もかからないというメリットがあります。
そういう意味でも、リスキリングに英語はぴったりなのですが、せっかくやる気になった人の最大の敵となるのが「挫折」です。
実際、オンライン英会話サービス企業のBizmatesの調査によると、英語学習経験者の約9割が挫折を経験していて、そのうちの約8割が3カ月以内に挫折しているといいます。つまり、英語学習経験者の約7割が3カ月以内に挫折しているわけです。
私も30代前半で英語の学び直しを始めてから、TOEICで940点をとるまでは、とにかく毎日コツコツと勉強を続けました。もちろん、途中で「今日はやりたくないな」という日もありましたが、とにかく継続するためにさまざまな方法を試してきました。
そこで、本稿では私がこれまで実践してきた「英語学習で挫折しないための、誰にでもできるポイント」を紹介したいと思います。
英語学習に挫折しないための「3つのポイント」
①小さく始める
まず1つめのポイントは、「小さく始める」ことです。目標を設定して計画を立てる時はやる気が高い状態なので、欲張った計画を立てがちです。しかし、最初は「どんなに忙しくてもこれくらいは余裕でできる」ぐらいの、ゆるい計画を立てましょう。
私はこれまで英語コーチとして何十人もの生徒を担当してきましたが、その多くがスタートダッシュを頑張りすぎて2カ月くらいで中だるみが訪れ、3カ月もたずにフェードアウトしてしまうのを見てきました。英語学習にスタートダッシュは不要です。スタート時こそ「物足りないくらい」でちょうどいいんです。
②ゼロの日をつくらない
仕事や家事、子育てなどに忙しい日々の生活の中で、時間をつくって英語学習に取り組むのは、体力的にも精神的にも大変なことです。時には体調がすぐれないことだってあるでしょう。
そんな状況で英語学習を継続するためには、「最低限でも“できた”と認める」ことが大事です。1日5分でも、1日1ページでもいいので、「これだけやれば継続できたことにする」という最低学習時間のマイルールを設けてみましょう。
まったくやらない日を1日でもつくってしまうと、2日サボり、1週間サボり……と、結果的に挫折してしまいます。どんなに忙しくても、どんなに疲れていてもできる量をマイルールとして設定しておきましょう。
③無駄なことをやらない
英語学習は、TOEICならTOEIC対策、英検なら英検に特化した対策をやるというように、その目標達成に必要なことだけに絞りましょう。努力したのに期待したような成果が出ないと、モチベーションが下がって心が折れてしまいます。これを防ぐため、目的達成にフォーカスした正しい努力をすることが大切です。
もちろん、試験ではなく会話力を向上させたいなら、英語の基礎知識を習得したあとにアウトプットしまくることです。会話は圧倒的な量をこなすことで成果が出ます。
この3つのポイントを意識して、長い目で英語学習に取り組んでいってください。