1日5分間、昼休み中にやるだけ…脳神経外科医が教える「ストレスでいっぱいの脳」をスッキリさせる方法

1日5分間、昼休み中にやるだけ…脳神経外科医が教える「ストレスでいっぱいの脳」をスッキリさせる方法

人間関係の悩みは、脳の偏桃体が深く関わっている

苦手な人とうまく付き合う方法はあるのか。脳神経外科医の菅原道仁さんは「私たちの生存を脅かす存在として脳が相手を認識すると、偏桃体が過剰に反応してしまう。偏桃体を落ち着かせると、自分の中で相手の見方が変わってくる」という――。 ※本稿は、菅原道仁『あの人を、脳から消す技術』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。

部長の声が聞こえるだけで心臓がバクバク…

ケース①「ミスを指摘された上司」への対処法

「部長の声が聞こえるだけで、心臓がバクバクしてしまうんです」

中村さん(39歳・男性)は、そう打ち明けました。新しい部長が着任してから1年。些細なミスを他のメンバーの前で指摘されたことをきっかけに、彼は部長のことがとても苦手になりました。

パワハラというほどのことではなく、周囲のメンバーからは「気にしないで平気だよ」と声をかけられるものの、中村さんにとってはとても大きなことでした。

ミスを指摘された上司に対して、扁桃体が過剰に反応してしまうのは自然なことです。なぜなら、私たちの生存を脅かす存在として認識されるからです。

しかし、この反応が続くことで、以下のような悪循環に陥りやすくなります。

・上司の声を聞いただけで緊張したり、手が震えたりする

・ミスを恐れるあまり、普段の実力も発揮できない

・帰宅後も上司のことが頭から離れない

・眠れない日が続き、さらにパフォーマンスが低下する

夜、ぬるめのお風呂にゆっくりつかると効果的

では、このような状況で、扁桃体の反応をコントロールするには、どうすれば良いのでしょうか。第2回記事〈ミスした時にこれほど効く言葉はない…劣勢に立たされた大谷翔平選手の「かけ声」に脳神経外科医が感心したワケ〉で紹介した「映画化テクニック」と「身体化テクニック」の組み合わせが、特に効果的です。

帰宅後、上司との出来事が頭をグルグル回り始めたら、まず深い呼吸をしながら、その場面を映画のワンシーンとして客観的に見てみます。あたかもスクリーンに映し出された映像のように、少し距離を置いて眺めるのです。

次に、自分の体の状態に意識を向けます。肩に力が入っているなら緩め、呼吸が浅くなっていれば深くする。これだけのシンプルな実践で、扁桃体の興奮は徐々に落ち着いていきます。

さらに、拙著『あの人を、脳から消す技術』(サンマーク出版)の第6章で紹介したGABAの働きを高めましょう。GABAとは、脳を落ち着かせる働きを持つ神経伝達物質で、特に扁桃体の過剰な活動を抑える効果があります。「夜、ぬるめのお風呂にゆっくりつかる」ことで、このGABAの活性化を促すことができます。

その日のうちに扁桃体を落ち着かせることで、翌日への影響も最小限に抑えられます。

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2025.07.24

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