「ちなみに」を多用する人は要注意…周囲から「いまその話いる?」と思われる人の典型パターン
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伝えたいことを正しく伝えるためには何が重要か。関西テレビ放送アナウンサーの石田一洋さんは「説明するうえで大切なのは、『聞き手にとって分かりやすい』ことなのに、説明を『自分のプライドを満たすためのツール』にしてしまう人がいる。多くの人が経験談や過去の結果を自慢したり、知識や専門用語で尊敬を集めようとするという典型的なパターンに陥っている」という――。 ※本稿は、石田一洋『あなたの話はきちんと伝わっていますか?』(総合法令出版)の一部を再編集したものです。
聞き手とイメージを共有できないとエラーが起こる
突然ですが、質問です。
頭の中で「一匹の犬」を思い浮かべてください。
……
さて、あなたが思い浮かべたのはどんな犬でしょうか?
ある人は柴犬かもしれないし、ある人はチワワかもしれません。
また別の人は、トイプードル、ポメラニアン、ブルドッグ……など、犬種、大きさ、毛色など、人によって思い浮かべた犬は異なるはずです。
待ち合わせをするとき、「集合時間にちょっと遅れます」と言う人がいます。
この「ちょっと」はどのくらいをイメージしますか?
5分でしょうか?
10分でしょうか?
「ちょっと」というのは、人によって解釈が異なります。
自分では5分だと思っていても、人によっては10分かもしれません。
同じ言葉でも、イメージする映像やそこから連想する感覚は人によって違います。
相手の頭の中とズレが生じないように、固有名詞や数字を使うなどして解像度を高めた説明を心がけましょう。