家族キモチ会議
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話題沸騰のコミックエッセイ『子どもにキレちゃう夫をなんとかしたい!』の著者・水谷さるころさんが、カウンセリングを経て変化した夫婦間のコミュニケーションを変えるポイントや、そのために大切な自分のキモチと他人のキモチの扱い方についての書き下ろし連載。
2024.10.22
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アメリカ人は大谷翔平選手のことをどう見ているのか。現地でスタンダップコメディアンとして活躍するSaku Yanagawaさんの著書『どうなってるの、アメリカ!』(大和書房)より一部を紹介する――。(第1回)
2024年3月20日、衝撃のニュースが飛び込んできた。
「ロサンゼルス・ドジャースは大谷翔平の通訳、水原一平を『巨額の窃盗』の疑いで解雇」
オフに10年総額7億ドル(約1000億円)の超大型契約を交わしたスーパースターにまつわるこの一件は、当時スポーツ・ニュースでも大きく報道された。この一報をすっぱ抜いたのは『ロサンゼルス・タイムス』誌とスポーツ専門局のESPN。
とりわけ総力特集を組んだESPNで本記事を担当していたのはティシャ・トンプソンという女性記者だった。ホームページを見ると彼女の肩書きは「Investigative Reporter(調査報道記者)」とある。
より具体的には「リーグの性的暴行やハラスメントの調査、また民事や刑事事件、スポーツ・チケットなどの消費者問題、その他のスポーツと権力にまつわる調査を専門としている」と記されている。
日本のマスメディアがオフシーズンの間に大谷翔平の移籍先や結婚をこぞって報じている間に、スポーツ専門局ESPNでは連邦当局への聞き込み取材や、銀行情報のチェック、そしてドジャース球団へのインタビューなど賭博問題を丹念に調査していたという事実に、アメリカのジャーナリズムに対する姿勢を垣間見ることができるのではないか。
いずれにせよ、各局のスポーツ・コーナーはこの問題を「スーパースターの一大スキャンダル」として報じた。ひと足さきに韓国でパドレスとの開幕戦を迎えていたドジャース。
この時点で他の球団はまだ開幕前であり、また例年この時期は「マーチ・マッドネス」と呼ばれるカレッジ・バスケットボールのプレーオフと重なるため、MLBのニュースはスポーツ・コーナーにおいてもそこまで時間が割かれないのが通例だが、それでも賭博問題はスポーツ界全体の注目事として扱われた。
「球界のスターと賭博」という見出しに、多くのアメリカ人がピート・ローズを想起したに違いない。
MLBの歴代最多安打記録を保持するピート・ローズは監督を務めていた1989年、自身の試合を含む多数のMLB公式戦に賭けていたことが発覚し、永久追放処分を受けている。
大谷翔平はもちろん、当の水原一平も野球賭博には関与していないため、永久追放処分とはならなかったが、多くのベースボール・ファンが一時、最悪の事態を思い描いた。
数日後にはMLBのみならずFBIやIRS(アメリカ合衆国内国歳入庁)が調査に乗り出し、ますます報道は加熱していった。日本でも連日、この一件がどの局でも「ニュース」として大きく扱われていたと聞く。
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