1歳の幼児食に魚料理を取り入れよう!おすすめレシピと栄養価や調理の注意点

1歳の幼児食に魚料理を取り入れよう!おすすめレシピと栄養価や調理の注意点

幼児食に魚を使うときのポイント

2019.11.03

1歳ごろの子どもの幼児食に魚を取り入れたいと考えるママは多いのではないでしょうか。魚が苦手な子どもにどのような魚料理を与えればよいか、調理する際のポイントはあるのかと悩むママもいるかもしれません。今回の記事では、1歳の幼児食に魚を取り入れるときの調理のポイントや、1歳ごろの子どもが食べられる簡単な魚料理をご紹介します。

簡単に作れる幼児食の魚レシピ

鯖の竜田揚げ
© Caito - Fotolia

魚は骨があって子どもが食べるのを嫌がったり、肉は好きだけど魚は食べてくれない、など魚が苦手な子どもは多いかもしれません。さまざまな栄養素が含まれている魚料理を子どもに食べてほしいと思うママは多いのではないでしょうか。

離乳食が完了した1歳ごろの子どもが魚レシピをおいしく食べるにはどのような工夫やレシピを取り入れるとよいのでしょう。

1歳ごろの子どもが食べやすい魚を使った簡単な幼児食レシピをご紹介します。


白身魚の煮付け

  1. 鍋にだし汁、しょうゆ、みりん、砂糖を入れ煮立たせる
  2. 洗って食べやすい大きさに切った白身魚を入れる
  3. 落し蓋をして煮込み、魚に味が染みたら裏返して煮込む

煮付けは赤身魚や青魚でもおいしく食べることができますが、カレイやたら、タイなどの白身魚だとあっさりとした味わいのため子どもが食べやすいかもしれません。しっかりとだし汁を取ることで、少ないしょうゆでも白身魚に味が染みこむようです。

同じ調味料で煮込むのではなく、焼いて調理すると蒲焼きになります。煮込むための時間を短縮したい場合やレシピをアレンジしたい場合は蒲焼きにするといいでしょう。

魚が苦手な子どもの場合、味噌煮込みにすると魚の臭味も気にならなくなり、より食べやすくなるようです。


鮭とポテトのホイル焼き

  1. 鮭に塩を振り下処理をする
  2. たまねぎをみじん切りにする
  3. 皮を剥いたじゃがいもは加熱してマッシュする
  4. アルミホイルにたまねぎ、鮭、じゃがいもの順にのせる
  5. チーズとマヨネーズをかけてアルミホイルで包み、グリルで焼く

鮭とポテトのホイル焼きは、アルミホイルに順番に食材を乗せて焼くだけで作ることができます。魚の苦手な子どももポテトとチーズをのせたホイル焼きなら食べてくれるかもしれません。

ホイル焼きは冷凍保存をすることができますが、じゃがいもは冷凍すると食感が変わってしまうため、冷凍するときはじゃがいもを除きましょう。

冷凍保存した鮭のホイル焼きをクリームパスタの具として、アレンジしたママもいるようです。パスタは時短になる離乳食・幼児食メニューですが、栄養価が気になる場合もあるかもしれません。クリームパスタと鮭は相性も良く、栄養素をプラスすることもできます。


たらのムニエル

  1. たらに塩を振り下処理をする
  2. 小麦粉をまぶす
  3. フライパンにバターを敷き、たらがきつね色になるまで両面を焼く

魚に小麦粉を付けてバターで焼いた料理をムニエルと呼びます。小麦粉を焼いたサクッとした食感とバターで焼いたたらのふっくらした食感が同時に楽しめそうです。小麦粉は焼く直前につけるとよさそうです。

小麦粉をパン粉に替えて、パン粉焼きにアレンジすることもできるようです。パン粉焼きにする場合は、魚の上にチーズを乗せると子どもも食べやすくなるかもしれません。


いわしハンバーグ

  1. いわしは皮を取り、たたいて細かくする
  2. ボウルに片栗粉、味噌、木綿豆腐と1を入れ混ぜ合わせる
  3. スプーンですくって食べやすい大きさに形成し両面を焼く

いわしと豆腐で作られているヘルシーないわしハンバーグです。いわしハンバーグは手づかみできるため1歳の子どもでも食べやすそうです。ブレンダーがあれば、ブレンダーでいわしを細かくしてもよいでしょう。


さばの竜田揚げ

  1. 食べやすい大きさに切ったさばにしょうゆ、酒、みりんに漬ける
  2. 1に片栗粉を付ける
  3. フライパンに油を敷き揚げ焼きする

揚げずに少量の油を使った、さばの竜田揚げです。香ばしい竜田揚げは子どもも気に入り、喜んで食べるかもしれません。

1歳児はどんな魚を食べられる?

離乳食や幼児食でどのような魚を取り入れたらよいか悩むママもいるでしょう。離乳食や幼児食の進み具合、アレルギーの発症状況にもよりますが、1歳の子どもが食べられる魚を見てみましょう。


白身魚

たら、鯛、ヒラメ、カレイなどです。離乳食初期から取り入れることができます。しらす干しも離乳食初期から取り入れることができます。

白身魚の特徴としてはたんぱく質が多く、消化によいのが特徴です。


赤身魚

まぐろやかつおなどです。離乳食中期から取り入れることができます。かじきや鮭も離乳食中期から取り入れることができます。ツナの缶詰もこの頃から取り入れることができます。塩分や油分などに注意して使うようにしましょう。

赤身魚の特徴としてDHAやEPAが豊富に含まれています。DHAやEPAは、必須脂肪酸の一種で体内ではほとんど作られません。そのため、食事で摂取する必要のある栄養素のひとつです。血管・血液の健康維持に効果があるといわれています。


青魚

あじ、さば、さんま、いわしなど青魚といわれるものです。離乳食後期から取り入れることができます。白身魚や赤身魚などに十分に慣れてから、取り入れるようにしましょう。

青魚の特徴としては赤身魚と同様、DHAやEPAが豊富に含まれています。青魚は特に栄養価が高いといわれています。離乳食や幼児食が進んだら、家族の食事にも青魚を取り入れるといいでしょう。脳機能や心血管系の血液の健康維持に効果があるといわれています。


どの種類の魚にも共通する栄養素

それぞれの魚に含まれる栄養素はご紹介しましたが、魚全般の構成成分を見てみましょう。

魚全般に含まれる栄養素としては、たんぱく質、カルシウム、ビタミン類などがあげられます。特に体内での利用効率が高い良質なたんぱく質が多く含まれています。そのため、離乳食や幼児食でも積極的に取り入れたい食材のひとつといえるでしょう。

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魚を使うときの注意点

利用効率の高い良質なたんぱく質など多くの栄養素を含む魚ですが、離乳食や幼児食に使う際には以下の点に注意しましょう。


ヒスタミンによる食中毒

離乳食や幼児食に魚を使う場合、食中毒に注意しましょう。

特に赤身魚や青魚は、食中毒を起こす「ヒスタミン」という成分が生成されることがあります。ヒスタミンは、調理に十分加熱をしたとしても分解されません。ヒスタミンによる食中毒を防ぐためには、魚の鮮度が落ちないよう、衛生面に注意して保管しましょう。

鮮度が落ちた魚や衛生面に不安がある場合は、食べずに処分しましょう。


食物アレルギー

魚に含まれるたんぱく質の影響で、食物アレルギーを起こすことがあります。初めて食べさせる魚は、少量からはじめて食べさせたあとはアレルギー症状が出ていないかどうか様子をみましょう。

また、初めて食べさせるときは病院・クリニックが開いている平日の日中にするといいかもしれません。

1歳以降は、魚の缶詰などの加工品を食べさせる機会も増えるでしょう。特定原材料の表示を確認してから使うなどの工夫が必要かもしれません。


ドリップ漏れ

ドリップとは、肉や魚などの食品を冷凍・解凍したときに流れ出る赤い水分のことをいいます。赤いため血液のように見えますが、魚の細胞内の水分が漏れ出ている状態です。ドリップには、水分だけでなくたんぱく質やうまみ成分も含まれています。ドリップ漏れをした魚は味や栄養価が落ちてしまうだけでなく、臭味がでるなど食べにくさにつながることもあるようです。

ドリップ漏れを防ぐには、冷蔵庫で保管する前に魚の水分をしっかり拭き取ってから冷凍しましょう。急速解凍するとドリップが発生しやすくなるため、冷蔵庫から出したら自然解凍や流水解凍など時間をかけて解凍するといいでしょう。

出典:「授乳・離乳の支援ガイド」/厚生労働省
出典:「離乳食ざっくりスケジュール」/こども家庭庁
出典:「魚食と健康 について」/農林水産省
出典:「ヒスタミンによる食中毒について」/厚生労働省
出典:「食中毒予防3原則編」/農林水産省

幼児食に魚レシピを作るときのポイント

1歳ごろの子どもが食べる幼児食に魚を使ったレシピを作るとき、どのようなことをポイントにするとよいのかご紹介します。


下処理をする

サーモン
iStock.com/ansonmiao

魚の独特な臭味が苦手な子どももいるかもしれません。魚の臭味を和らげるために、下処理をするとよいでしょう。

魚に塩を振って、しばらく時間を置きます。魚の表面に水気が出てくるため、キッチンペーパーなどでしっかりとふき取ることで臭味を和らげることができるようです。置く時間は魚の種類などによって異なるようですが、脂肪分の多い魚は塩を振ってから15〜20分ほど置くとよいようです。

魚の臭味取りは塩を振る方法だけでなく、酒をかける方法もあります。調理前に酒をかけると臭味が和らぐようです。


骨を取る

大人は気にならない魚の小骨も、1歳ごろの子どもは食べづらいと感じることがあるかもしれません。場合によっては、魚の骨が喉に引っかかってしまうこともあるかもしれないため、骨はしっかりと取りましょう。

魚を切るときに、背骨や腹骨など大きな骨に沿うように切り落とすとよさそうです。落としきれなかった小骨は魚用のピンセットで丁寧に取りましょう。煮付けやホイル焼きにすると身がやわらかくなり、骨が取りやすくなります。


献立を工夫する

魚のハンバーグや竜田揚げ、炊き込みご飯などなるべく魚の形がわからないように調理をすると、魚が苦手な子どもも食べやすいかもしれません。

チーズやトマトソース、カレー風味など子どもの好きな味付けに工夫してみるのもよいでしょう。

和食メニューにしたい場合は、味噌を使うと魚の身が柔らかくなり食べやすくなるというママの声もありました。


下処理した魚を保存しておく

魚の骨抜きは手間がかかるため、なるべく一度で済ませたいですよね。骨抜きをした魚を調理するときは、作り置き用に多めに作っておくとよさそうです。

骨抜きをした魚を小分けに冷凍保存して、いろいろな魚を使ったレシピを楽しんでもよいかもしれません。

幼児食に魚を使ったレシピを作ろう

食事をしている親子
iStock.com/electravk

今回の記事では、1歳の幼児食に魚を取り入れるときの調理のポイントや、1歳ごろの子どもが食べられる簡単な魚料理をご紹介しました。

1歳ごろの子どもが食べられる魚を使った幼児食のレシピはさまざまあるようです。魚の骨や、独特の臭味が苦手でも、下処理やメニューを工夫することで子どもが食べやすくなるかもしれません。

栄養のある魚を1歳ごろの幼児食に取り入れたいですよね。いろいろな魚のアレンジレシピを作って、上手に幼児食に魚を取り入れましょう。

※今回の記事でご紹介したものは、離乳食の一例です。新しい食材をとり入れる場合は、お子様の消化機能の発達に合わせた適切な食材・調理法を選びましょう。

2019.11.03

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