お正月に食べるおせちとは?料理の由来や込められた意味、食べ方をご紹介

お正月に食べるおせちとは?料理の由来や込められた意味、食べ方をご紹介

栗きんとんや数の子、伊達巻きや田作りなど

2019.12.28

お正月に味わうおせち料理の由来や意味について子どもに質問されたとき、どのように答えたらよいのか迷うこともあるかもしれません。おせちとはどのようなものなのでしょうか。おせち料理をお正月に食べるようになった由来や、栗きんとんなどの料理の意味、食べ方についてご紹介します。

お正月を彩るおせち料理

おせちとはどのようなものなのか、由来や意味について気になることあるのではないでしょうか。

子どもに「おせち料理にはどんな意味があるの?」と聞かれたことがあるママやパパもいるかもしれません。

おせち料理に込められた意味について知ると、お正月をより楽しめるのではないでしょうか。

今回はおせち料理の由来や、料理に込められた意味、食べ方についてご紹介します。

お正月に食べるおせちとは

おせちとは、季節の変わり目に祝う「節日(しちび)」に邪気を払って料理を楽しむ、「節会(しちえ)」という平安時代の宮中行事が由来と考えられているようです。

その節会で出される料理を「お節供(おちせく)」と呼んでいたようです。おせち料理が一般の人々に浸透したのは江戸時代からと言われています。

5月に行う端午の節句や、7月に行う七夕の節句などの五節句と合わせておせち料理が浸透し、おめでたいお正月に食べる料理として定着したようです。

おせち料理には、お正月に火を使うことを避けるという物忌みの意味もあると考えられています。

お正月に出る火は、「歳徳神(としとくじん)」というお正月にまるわる神の神聖なものとされているようです。

お正月に火を使うと神に怒られるという言い伝えから、お正月の間は火を使って料理をしないように、作り置きできるおせち料理を重箱につめるようになったと言われています。

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おせち料理の意味

おせち料理に込められている意味についてご紹介します。


栗きんとん

きんとんは漢字で「金団」と書きます。金団には財宝という意味があり、豊かな生活を送れるようにという願いが込められているようです。

山の幸の代表格である栗は「勝ち栗」と呼ばれ、縁起がよいものと考えらています。


数の子

数の子
Reika/Shutterstock.com

にしんのことをカドと言い、その腹子のことをカドの子と呼ぶことから数の子と言われるようになったようです。

にしんの腹子である数の子は、卵の数が多いことから子宝に恵まれて代々栄えるようにという子孫繁栄の意味があり、縁起物として食べられることが多いようです。


黒豆

豆には「まめまめしい」という意味があります。黒い色は邪気を払う力があると考えられていたことから、邪気を払い、まめに働けるようにという願いを込めてお正月に食べるようになったようです。


昆布巻き

昆布巻きは、昆布の「こぶ」と「よろこぶ」という語呂合わせから縁起がよい料理とされています。

このことから「養老昆布」と書き、昆布巻きには不老長寿の願いが込められていると言われています。

昆布に「子生(こぶ)」という当て字をすることから子孫繁栄の意味もあるようです。


紅白なます

紅白なますは、生魚と大根、にんじんと酢で作られていたことから、生魚の生と酢を取ってなますと言われるようになったようです。

大根とにんじんの色合いが紅白であることから、おめでたいおせち料理として食べれらるようになったとされています。

大地に根をはる大根は、家の土台がしっかりして栄えるという意味が込められているようです。


伊達巻き

伊達巻きの巻かれている形状が巻物に似ていることから、学業成就の願いが込められているようです。

また、伊達巻きの「伊達」という言葉には華やかさ、おしゃれなどの意味があります。

豪華な雰囲気があるきれいな黄色の伊達巻きは、お正月に合うと考えれられています。


田作り

田作り
kurousagi - stock.adobe.com

カタクチイワシの幼魚を干し、醤油や砂糖などで煮詰めたものを田作りと言います。昔はイワシを畑の肥料として使っていたようです。

イワシを肥料として使った田んぼが豊作となったことから、イワシを煮詰めたものを田作りと呼ぶようになったと言われています。

田作りは五穀豊穣を願って食べられるようになり、おめでたいおせち料理として浸透したとされています。

おせち料理の食べ方

おせち料理の食べ方には、昔から伝わる決まりがあるようです。

黒豆や数の子、田作りなどが入った「祝い肴」と言われている一の重から食べるとよいとされています。目上の人から順番におせち料理に箸をつけていきます。

おせち料理を食べるときに使う祝箸は、両方の先端が細くなっており、一方は神様用、もう一方を人間が使うため、神人共食の意味があると考えられているようです。

箸を逆さにして取り箸として使わないようにしましょう。

重箱の端から食べ始めて四隅が空いてしまうと、家の隅々まで食べ物がいきわたらずに縁起が悪いと考えられているため、お重の中央から食べ始めるとよいとされています。

子どもにおせち料理の意味を伝えながらお正月を楽しもう

おせちを食べる女の子
hanapon1002/Shutterstock.com

おせちとはどのようなものか、由来や意味について気になるママやパパもいるかもしれません。

おせち料理について子どもに聞かれたときは、「昔の人たちは、今年もよろしくお願いしますと神様にお願いしながら料理を用意したんだよ、それが今のおせち料理なんだって」などわかりやすい言葉を使って、子どもに伝えてみてはいかがでしょうか。

栗きんとんや数の子などのおせち料理にはいろいろな願いが込められています。おせち料理の意味について家族で話しながら、お正月を楽しめるとよいですね。

2019.12.28

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