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シーン別お歳暮の挨拶文。会社などのビジネスシーンや親戚や先生への書き方とは
お歳暮の送り状、挨拶文の基本的な書き方が知りたいというママやパパもいるのではないでしょうか。今回の記事では、会社や上司、取引先など、ビジネスシーンでの挨拶文の書き方や親しい知人、先生への挨拶文の書き方などシーン別に説明します。
お歳暮の挨拶文について
お歳暮は1年の締めくくりに12月上旬から25日頃、日頃からお世話になっている方々に対してお礼の気持ちとして贈るものです。働くママやパパはお歳暮の選定などで慌ただしくもなる時期でしょう。
いきなりお歳暮の品を贈るのではなく、添え状や送り状を品物より先に届け、品を贈るのが一般的なマナーのようです。
また、添え状や送り状の挨拶文にも意味があります。受け取った相手が幸せに年を越すことができ、来年もよい関係を築けるような気持ちになるよう挨拶文を書くことも大事です。
お歳暮の挨拶文の構成
送り状の挨拶文は基本的に文頭から文末にかけて以下のような構成になっていることが多いようです。
頭語や時候の挨拶
頭語とは、手紙の書き出しの文言のことを言い、「拝啓」「拝呈」「啓上」「謹啓」「恭啓」「謹白」「謹呈」「粛啓」などが使われています。
頭語にはそれぞれ使う場面や意味が込められていますのでシーンに合った頭語を使いましょう。また、頭語と、後に説明する「結語」は言葉ごとにセットで使うことが好ましいので覚えておくとよいですね。
日本のように四季がはっきりしている国特有の時候の挨拶は、古くからある手紙を書く上での作法のようなものです。「初冬の候」「寒冷の候」「いよいよ年の瀬も迫り」など季節の挨拶が使われています。
今回はお歳暮の時期なので「寒冷の候」や「年の瀬」などで冬の季節の挨拶として一言添えるとよいでしょう。
安否の挨拶
頭語と時候の挨拶の後には、相手方の安否を尋ねる挨拶文を書きます。相手のことを日々考えているということを伝える文でもあります。安否の挨拶では、以下のような文が使われます。
「ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。」
「ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。」
「皆様ますますご健勝のことと存じます。」
安否の挨拶はある程度、定型文として幅広く使えるものもあるので文の流れにあったものを選ぶとよいでしょう。
日頃の感謝
お歳暮には日頃お世話になっている方へ贈るものでもあるので、以下のような感謝の言葉も添えるとよいようです。
「平素は格別のお引立てにあずかり、厚く御礼申し上げます。」
「常々、過分のご高配を賜り、感謝いたしております。」
特に、ビジネスシーンでは取引先や顧客への感謝の言葉は必須とも言えます。
本文
本文に入る前に「さて」や「つきましては」などの起辞を忘れずに書くと綺麗な文章になります。お歳暮の挨拶文で主要となる本文は、以下のように書くことが多いようです。
「さて、歳末慣例のご挨拶ではありますが日頃の感謝の気持ちを込め、〇〇よりお歳暮の品をお送りいたしましたので、ご笑納いただければ幸いに存じます。」
など、お歳暮の品についてのことや、送った理由を書きます。その他には自身の現状などを書くのもよいでしょう。
末文と結語
末文は文章の締めにあたる部分です。お歳暮の挨拶文では以下のような文章がよく使われるようです。
「来年もどうぞ、変わらぬご厚情を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。」
「末筆ながら、どうぞ幸多き新年を迎えられますようお祈りいたします。」
など、相手の健康や繁栄を祈ったり、引き続きの交流をお願いするような文を書くとよいでしょう。結語は、「敬具」「拝具」「敬白」「謹具」など手紙の結びの文言です。頭語との組み合わせがポイントです。例えば、頭語が「拝啓」であるならば結語は「敬具」というような組み合わせがあります。
ビジネスでの挨拶文
働くママの中には、会社の取引先や上司にお歳暮を贈ることもあるでしょう。ビジネスシーンでのお歳暮の送り状、挨拶文のマナーはどのような点に気をつければよいのか説明します。
取引先(会社)への挨拶文
取引先の会社に贈るお歳暮の送り状の挨拶文は、丁寧に敬うことを意識して書くとよいでしょう。今後も会社単位で付き合いが発生するかもしれないということを考慮し、失礼のないように日々の感謝の意を中心とした文で構成するとよいかもしれませんね。
ビジネスの報告では、「おかげさまで事業も軌道に乗り、ひとえに貴社のご支援の賜物と感謝致しております」などのように書くとよいでしょう。仕事内容や取引に関係することなどを詳しく書かないように注意が必要です。
具体的な文章のポイントとして、頭語は拝啓よりも敬意が上のときに使われる「謹啓」を使い、結語は「敬具」または「謹言」を使うのがよいかもしれません。
また末文は、「来年もどうぞ、変わらぬご厚情を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」のような相手方の会社との今後の交流にもつながるような文章を選ぶのがよいでしょう。
上司や目上の人への挨拶文
勤務先の上司や目上の人などにお歳暮を贈るとき、送り状の挨拶文は丁寧かつ畏まり過ぎずに書くことを意識するとよいようです。実際にお世話になった人に対して送る場合、本文の箇所で具体的にどのようなときにお世話になったのかを書くと、より相手にとって印象がよいかもしれません。
頭語と結語は「拝啓」と「敬具」で丁寧に、末文では、今後もよい関係を築いていきたいという意味の文でもよいですが、相手方の健康や幸福を祈る文を書くのもよいようです。
その他シーン別の挨拶文
ビジネスシーンでのお歳暮の送り状挨拶文を紹介してきましたが、もっと親しく身近な人に贈る場合はどのような挨拶文が適切なのでしょうか。
お世話になった先生への挨拶文
学生時代にお世話になった先生や師匠などへお歳暮を贈るときは、丁寧さも大事ですが、尊敬の気持ちが伝わるようにするのもよいでしょう。
お世話になったエピソードを経て、自身が今どのような現状なのか、どのように成長しているのかなどを本文で書くことができると、先生や師匠の立場である相手は嬉しい気持ちになるかもしれません。
先生や師匠といっても目上の人にあたる存在でもあるので、丁寧さは忘れずに、頭語は「拝啓」、結語は「敬具」を使うとしっかりとした印象を与えるでしょう。
親しい知人への挨拶文
親しい知人などへお歳暮を贈るとき、送り状の挨拶文は丁寧さよりも親しみのある文章を書くと、受け取った相手も心地がよいかもしれません。
そのため、かしこまった頭語や結語は文章に入れないことが多いようです。その場合は「〇〇様」「〇〇より」というように書くとよいでしょう。
また、相手に家族がいる場合などは、相手とその家族の安否や現状に触れた挨拶文を入れるのもよいかもしれません。末文では、「ご自愛ください」や「良いお年をお迎えください」などで締めるとよいでしょう。
両親などの家族への挨拶文
故郷にいる両親や祖父母などにお歳暮を贈る人もいるかもしれません。この場合も親しみのある文章を心がけるとよいでしょう。また、「年末年始に帰ります」など先の予定を手紙にて伝えるのもよいでしょう。
また、子どもがいる親族へお歳暮を贈る場合などは、〇〇ちゃんへなどの一文と子どもが喜ぶようなお歳暮の品もいっしょに贈ると相手方の家族は嬉しいかもしれませんね。
お歳暮と挨拶文でよい関係を
年の暮れになると、お歳暮を贈るときに、挨拶文の書き方などでいろいろと悩んだりすることもあるかもしれません。働くママやパパがかかわりのあるビジネスシーンでは、取引先の会社や上司に贈る場合もあり、特に気を遣うことでしょう。
お歳暮を贈るときは相手を敬い、思いやる気持ちが何より大事なことで、その気持ちを表現できる文章のコツさえ押さえてしまえば、お歳暮の挨拶文を書くことも難しくはないかもしれません。
取引先の会社へ贈る場合はより丁寧に、先生や上司など目上の人にお歳暮を贈るときは、挨拶文は丁寧な言葉でかしこまり過ぎずに書いたり、親しい知人などに贈るときは頭語や結語などを外すなどを意識して書いてみるとよいでしょう。シーンに合ったお歳暮の送り状、挨拶文を書いて、よりよい関係を築くことができるとよいですね。