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【小児科医監修】子どもがインフルエンザのときのお風呂はいつから?
控える?シャワーにするかなどの判断基準
Profile
クローバーこどもクリニック院長/日本小児科学会専門医/日本アレルギー学会専門医
クローバーこどもクリニック院長/日本小児科学会専門医/日本アレルギー学会専門医
台東区蔵前の小児科クローバーこどもクリニック院長。信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。
子どもがインフルエンザにかかったときにはお風呂に入るのは控えた方がよいのか、シャワーであれば浴びてもよいのか迷うママやパパは多いかもしれません。インフルエンザのときにお風呂に入れる判断基準とお風呂に入る際の注意点、お風呂からあがったあとのケアについて解説します。
インフルエンザにかかったら
インフルエンザの症状には個人差もありますが、高熱がでることも多いですよね。熱があるときはお風呂に入ると症状が悪化するからお風呂は控えた方がよいと思うママもいるでしょう。
インフルエンザにかかったら完治するまでお風呂は控えた方がよいのでしょうか。
インフルエンザのときのお風呂はいつから入れる?
高熱の場合は、お風呂に入ることで熱がもっと上がってしまい、体力も消耗するのでお風呂に入るのは控えましょう。基本的に熱が下がったらお風呂に入ってもよいですが、微熱でも熱があるときには子どもの体力を消耗するので身体拭きのみにしましょう。
お風呂に入るときの注意点
熱が下がればインフルエンザのときでもお風呂に入ってもよいですが、その場合は普段よりも注意が必要です。どのようなことを気をつけるかポイントをご紹介します。
長湯はしない
インフルエンザのときのお風呂はなるべく短時間で済ませるようにしましょう。長湯は大人が思っているよりも子どもの体力を消耗するため素早く身体を洗い、短時間でお風呂からあがり、湯冷めをしないように意識しましょう。
シャワーですませる
お風呂に入って体温が上がるのが心配なときには、湯船につからず、シャワーで済ませてもよいでしょう。湯船につかるよりもシャワーの方が短時間で体力の消耗も少ないです。
お風呂の温度と時間
お風呂の温度は、熱すぎず40度前後の少しぬるめを目安にしましょう。温度が高く、熱すぎるとお風呂に入ったときにめまいや立ちくらみが起こす可能性があります。お風呂に入る時間も5分程度あったまったらさっと上がるくらいで十分です。
身体を温める環境を整える
インフルエンザで熱があると、寒気を感じやすいです。お風呂の脱衣所や部屋は子どもが寒く感じないように暖かい室温に設定することが大切です。
ドアノブや電気のスイッチの消毒
インフルエンザに感染した人がウイルスのついた手でドアノブや電気のスイッチを触り、インフルエンザに感染していない人がそのドアノブやスイッチを触るとそこからインフルエンザが感染することが考えられます。
インフルエンザにかかった人がお風呂に入ったあとは、ドアノブや電気のスイッチを消毒したり、しっかり拭いておくようにしましょう。
水分補給
インフルエンザのときは熱や汗などで水分が不足しやすくなります。お風呂で身体があたたまるとより体内の水分が奪われるので脱水症状には注意が必要です。
お風呂に入る前と出たあとは意識して水分補給をしましょう。身体を冷やさないためにも冷たい飲み物よりも温かい飲み物の方がおすすめです。
お風呂からあがったあとの注意点
お風呂からあがったあとにインフルエンザの症状が悪化しないように対策が必要です。
身体を冷やさない
お風呂からあがったら、身体をしっかりと拭き、なるべく早く着替えて暖かくしましょう。髪の毛が濡れていると身体が冷えて体調を崩しやすいため、お風呂からあがったらすぐに髪の毛をしっかりと乾かすことが重要です。
子どもの体調の変化を観察する
お風呂に入ったあとは少し熱が上がることがありますが、そのあと熱が下がれば心配ありません。お風呂からあがったあとに元気がなくなったり、いきなり熱が上がってなかなか下がらないなど子どもの体調に変化がないかをしっかり観察しておくことが必要です。
インフルエンザの子どもがお風呂に入ったあとの注意点
インフルエンザにかかった子どものお風呂のあとに家族がお風呂に入ったら、インフルエンザがうつるのではないかと心配になるかもしれませんが、インフルエンザウイルスは気温20℃以上、湿度50%以上になると感染力が落ちます。インフルエンザの子どもが入ったお風呂のお湯が原因でインフルエンザが感染することはほとんどないでしょう。
インフルエンザに感染している子どもが触れたドアノブなどを介して感染する可能性があるので、お風呂に入る順番は最後にするなど配慮をするとよいかもしれません。
インフルエンザはくしゃみや咳などの飛沫感染でうつりますので、インフルエンザ感染者のマスクの着用はもちろん、インフルエンザ患者の看護をする人やインフルエンザにかかっている人に近づくときはマスクを必ず着用するなど、お風呂以外の部分でも気をつけて生活をするとよいでしょう。
お風呂は子どもの状態を見極めることが大切
インフルエンザのときにお風呂に入ると症状が悪化してしまうのを心配してお風呂に入れることを迷うママも多いかもしれません。
子どもがインフルエンザのときにお風呂に入る場合は、熱が下がっているかがポイントになります。いつから入れてもよいのか迷うときにはかかりつけの医師に確認しておくとよいでしょう。
お風呂に入るときは長湯をせず、なるべく短時間で済ませ、お風呂からあがったらすぐに身体を拭いて髪の毛を乾かしたり、水分補給をするなど身体を冷やさないことと脱水状態にならないように配慮することが大切です。インフルエンザにかかったときのお風呂は、正しいケア方法と対策で、身体をきれいに保ちましょう。
監修:眞々田 容子(クローバーこどもクリニック)
Profile
眞々田容子
台東区蔵前の小児科クローバーこどもクリニック院長。信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。