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【子どものミライ】Mr.都市伝説・関暁夫 ~人はなぜ生まれてきたのか!!③
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子どもたちのミライを考える、KIDSNA編集部の連載企画『子どものミライ』。今回はスピンオフ企画特別連載として、Mr.都市伝説・関暁夫氏にインタビュー。第一弾「人はなぜ生まれてきたのか!!」エピソード1では、デバイスの存在意義やAIによる判別時代について、エピソード2では、家庭で示す愛情のあるべき姿、伝えるべき教育について語った。エピソード3では、子どもたちのミライの可能性、そこで生きるために親がすべきこと、示すことについて語る。
第一弾「人はなぜ生まれてきたのか!!」エピソード1では、デバイスの存在意義やAIによる判別時代について、エピソード2では、家庭で示す愛情のあるべき姿、伝えるべき教育について語った。エピソード3では、子どもたちのミライの可能性、そこで生きるために親がすべきこと、示すことについて語る。
生きていくうえで根底となる精神面を家庭で身に着けたら、次に必要となるのは進化する時代に対する対応性だろう。私たち大人は、便利になったことに喜びながら、少なからず脅威も感じている。この矛盾する想いを子どもたちに抱かせないためにできることとは。
ミライにあるのは、開かれた無限の可能性
宇宙時代で生きていく人材に育てろ
子どものミライを考えるとき、日本だけでなく世界のミライへも目を向ける必要があることは容易に想像できる。しかし時代は、世界レベルではとどまらないようだ。
「日本という国を考えながら、世界自体のミライも考える。常に世界ビジョンを標準で持つのは当たり前。ただ、今の子どもたちのミライを考えるなら、世界で留まっていたら狭すぎる。新しい次元へと拡張していかないと。
今の3歳児、4歳児には、宇宙時代のミライが確実に来る。
これからは、宇宙が開いた状態で存在して、地球環境も社会環境も、人間関係から”個”まで、すべて宇宙から見る時代。宇宙から地球を見て、社会、都市というものを考えていかなきゃ。その都市で生きていくために何が必要なのかを、各家庭で考え教えていかないと。
宇宙に適用される人材か、というのが今後の一つのテーマになる。近い将来ではなく、今現在既にそう。その実感を持っていないなら、あなたが取り残されているだけです。理解している人たちは、既に宇宙環境まで考えたうえで行動をしている。そこが、子どもたちが新たに活動していく場所になっていくんです」
進化を恐れず、動き出せ
次元は既に地球を飛び出している。考えてみればGPSのように、生活の中でも宇宙技術は既に活用されているのだ。冒頭での「デバイスによる管理社会」の話を想うと、宇宙から監視されているかのようだ。そこに恐ろしさを感じるのも無理はないが、受け取り方次第でその後の”個”の成長が大きく変わる。
「人工知能が自我を持つところまでテクノロジーは動き出しているから、そこに対して危機感を持つことは大事。だけどそれを”管理”として取るのではなく、”進化”として取ることはもっと大事。
はるか昔、四足歩行だった猿が二足歩行の猿人へと進化したとき、二足歩行をバカにしたグループもいたはずだよね。でも私たちは、ぐっと二本足で立ち上がったグループなわけでしょ。洋服を着始めたのもそう。『俺は絶対に着ない』と言っていたグループは進化できなかった。
次のテクノロジーへと時代が進んでいることも、進化と取るから対応していくための考えが生まれるわけ。
その考えから出てきたのが、マイクロチップだよね。デバイスがこれだけ浸透したことで、ログイン情報など紛失したら困る情報も増えたわけでしょ。電子マネー化も進んでる。だから、大切なものは体内で管理する。当たり前だよね。
そういう進化を恐れないこと。宇宙が既に開いているのに、いつまで”今までの常識”に張り付いているのか。そのくせ、世界的なネットワークで物事を見てるでしょ。だけど怖がって行動しない。だから成長がないんですよ」
情報の両極限を見て感じて見極める目を持て
「ただね、デジタル化が進む一方、アナログとされるものも大切なんですよ。アナログな現場では、生きる熱さを感じることができる。これはYouTubeをどんなに観ても感じることはできない。
デジタル社会ではデジタルの極限を見る機会はあるでしょう。それなら、アナログの極限もちゃんと見ないと。両極を見たうえで自分が何を感じたのかを見極める目を持ちなさい。
これができている人、周りにいますか?いないのが現状じゃない?
例えば動画。今までテレビ局が担っていたストレスが、今は個人が担う時代になったでしょ。自分がネットワーク。テレビ局になってYouTubeに動画を配信するわけでしょ。
それなら社会に対して倫理を持たなきゃいけないわけだけど、そこがわからない奴らは好き勝手にやっている。社会に繋がるツールだってことに気が付いていない。これ、今は動画だけど、今後は写真から文字にくるから、気をつけないと。そこを意識したうえで自分の発言や写真をあげていきなさい。
デジタル的なもの、アナログ的な現場、この双方から絶対に目を背けてはいけない。いろいろな物事を無料で見れる時代になったけど、自分の心に確かに響くものならば、現場、いわゆるライブに来る。インスピレーションを重ねた人たちが集まり、向き合い作業が行われる。ライブが今盛り上がっているのも、この原理からだよね」
子どもたちのミライには、今よりももっと広大で壮大な世界が開けている。そこに脅威を感じるのではなく、見極める目を持ち、無限の可能性に子どもと共にワクワクできれば、進化は刺激となり日々を楽しく彩ってくれることだろう。
親の使命は、見極め・決断・投資にある
子どもたちが社会人として働く年齢になった頃、社会の形態やルールも大きく変わっていることだろう。そこで活躍し生き抜くために必要な意識について聞いた。
子どもに夢を語らせるなら、真剣に道筋を示せ
子どもたちは幼少期から、「将来何になりたいの?」という問いかけに憧れや夢を輝かしい目で話してくれる。その答えに対し私たちが返すべき対応について話してくれた。
「例えば小学校の保護者参観などで、生徒たちに将来何をやりたいのか主張させるよね。『僕は警察官になりたい』『僕は消防士』『私は看護婦』。次々に夢を語る子どもたちに対して、先生は拍手をする。親たちは『すごいわね』と感動している。それで終わり。
それでいいのか?ダメでしょう。子どもの無邪気な主張を聞いておいて、無視しているでしょ?これは自分たちの欲を満たすためだけの行為。ズルいよね。
子どもの主張を聞き出したなら、その夢をかなえるためにどうすればよいのか、道のりを示さないと。警察官になるためにはこういう勉強が必要、だから今はこの勉強をする、ということをちゃんと教えないと。子どもたちをサポートするために、ミライへ繋がるスキルを考えて、まずは大人が行動しなきゃ。それが大人の役目でしょ。
今後AIとロボットに管理されて、職場がどんどんなくなっていく時代がくるというのに、危機感すらない。平和ボケしているわけよ。親だけでなく教育現場でさえもね。
親は学校と同じ目線で子どもに対応してちゃいけないよね。学校がフォローしていない部分は、親が家庭でしっかりフォローしなさい」
120%の力で活躍できる人材に育てろ
夢に心ときめかせ社会に出ても、すぐには認められない状況に心折れてしまう若者は多い。我が子が心を強く持ち、仕事の現場で活躍するためにはどのような教えが必要なのか。
「学生の時は、80点、90点取っていれば優等生とされますよね。で、社会に出るでしょ。社会では100点取るのが当たり前。120点取って初めて、人は振り向いてくれるんです。
だけど優等生たちは、100点取っているのに認めてもらえない社会に『なんでだよ』と負の感情を抱き、会社を辞めていく。120点取らないとダメなんだと気づければいいけど、ほとんどの人が気が付く前にドロップアウトするでしょ。
プラス20点が必要なんだよ。じゃあそれはどうしたら取れるのか。仕事の後、何をするか、でしょ。プライベートの過ごし方、お金のかけ方が大事。何をするべきかを見極め、行動しなければミライはないよ。そこをちゃんと教育しておかないといけない。
具体的に言うなら、ミライの自分への先行投資として蒔けるか、ということ。ミライのためにお金を回す考え方も、子どもの頃から伝えていかないと。学校教育では、お金のことや近代史、教えてくれませんからね」
幼い子どもが立派な職業を夢として語ると、親としては嬉しいものだ。ただ大切なのは喜ぶことよりも「では、どうすればよいか」を教え導くこと。そのために親が知識をつける必要がある場合、そこにお金をかけることも”子どものミライのための投資”となるのだろう。子どものミライは、親がその見極めと決断、行動ができるかどうかにかかっているのかもしれない。
本質は、胸を打ち響くもの
ここまで話を聞いたうえで言えることは、子どもが育つ過程において、学校教育で習う勉学以外のすべては家庭教育にかかっていると、ということ。精神教育から愛情、夢への導き、、、当たり前だが、親は子どものミライに責任重大だ。
だからと言って、重く受け止める必要はない。伝えるべき本質は、人が本来持っている”生きる力”にあるのだ。
熱く生きる様を子どもに示せ
親が伝えるべき本質、それが今回の章の本質でもある。根本にある伝えるべきものとは何なのか。
「”熱く生きる”ということを、子どもにどうやって伝えるか。それが本質。
生きるって、熱いから。熱くなることを否定して、冷ややかなクールな目線で、引いて生きることがトレンドになっていた。熱い現場からみんな逃げる。そんな時代が20年以上続いた結果、今、社会が、家庭が、個人が崩壊しているわけ。
生命体はすべて、本能的に暖かいところに集まるでしょ。だから、自身が熱く生きなきゃダメなのよ。
親が熱くなければ、子どもはいつまでたっても熱くなれない。火が付かない。子どもはいつでもオンの状態だって言ったでしょ?熱を持って向かってきた子どもに対し、親は冷ややかになって逃げる。その結果、子どもは死んでいるんだって」
他人に自分が熱く生きる姿を見せるのは、なんだか恥ずかしい。そんな風に思うのは私だけではないはずだ。
「僕がLINEライブをやると、46万人くらいの人たちが、真面目な話を毎回聞きにくるよ。テレビとは違う語りを、ネットの中までわざわざ聞きにきてくれる。なぜか?真面目な話をガンガンするから。そうするとみんなも熱くなる。
みんな、熱くなりたいんだよ、本当は。それが本質だからね。ライブに来るのも同じでしょ。仲間が増えれば恥ずかしくても本質に立ち返れる。仲間が増えたら早いから。あっという間だよ。
そうやって、意識を切り替えた人たちが、次の時代をリードするわけ。それが影響力になる。みんな影響力欲しいでしょ?だから一生懸命、インスタでラーメン写真UPしたりしているんでしょ。そうやって社会と繋がって、自分の存在を示したいわけじゃん。
だったらその想いに対して、ちゃんと向き合いなさい。本質さえ理解できれば、あとはそこに向けてどう動くかだけだから」
可能性のある発言でミライを創造しろ
「ライブって、生きるってこと。僕たちがやっているライブも、生きる現場なわけ。人はそこに”生”を体感しに来る。
ということは、生きる現場が家庭の中にあれば、”生きた愛”を伝えられる。それができれば、子どもがいつか巣立っても親を想い帰ってきて、年老いた親をサポートしてくれるから。
家庭に”生きる愛”がないのは、感情に支配されているから。精神性が明確にあれば心をコントロールできる。そしたら感情も言葉もコントロールできる。言葉は意識をつくり、人格へと繋がる。でもそれができないから、子どもの可能性を最初に消しちゃうの。
どうやって消してるか。子どもに対して、可能性を消す発言はしていませんか?
そんな発言を繰り返していたら、子どもは可能性を消す人間になっちゃうよ。周りにもそうみられるようになる。何を話しても『でも』『だって』ばかり。そんな子、一緒に遊びたくないでしょ。そうやって孤独になっていくんです、人は。
可能性のある発言には、ミライがある。それを聞いて育つ子どもたちには、ミライはあるよ。親が可能性を消さない。これを念頭に置いて、日常の会話を今一度、見直してみてください」
想定外を生み出し楽しむ人間に育てろ
「ここまで読んでくれた方々、関暁夫がこんなに熱く話し続けると思っていなかったんじゃないですか。これが、KIDSNAさんが関に仕掛けてきて起こった化学反応なわけ。想定外の出来事。
想定外の出来事が起こるってことは、取材の現場が生きている証拠。これこそがリアルなんだよ。現実社会ってものは、想定外のことしか待っていないから」
想定外のことが起こる。だから面白いのだと関暁夫氏は続ける。
「Mr.都市伝説の関暁夫が想定内のことばかり話していたら、面白くないでしょ?その感覚なんだよ。感覚を鍛えて、インスピレーションを高めていくの。
インスピレーションが高まれば、クリエイティブな発想になる。その発想こそが、ミライの仕事の現場で役立つわけでしょ。言われたことをやるのは人工知能ができる。言われたことにプラスのアイデアを乗せなければいけない時代だからね。
親がクリエイティブな存在になれたら、子どももクリエイティブな存在になれるよ。そのためには、親は子どもの考えを予測して動かなきゃいけない。今まで、親が想定できる範囲のことしかやっていないでしょ。
想定外に目を向けるの。その現象に対して、どう楽しむかを考える。生きた子育てを親が楽しむ。大事なことだよね」
思えばスポーツマンなどは、常に熱く真摯に生きている。そして本番はいつだって想定外が起こるもの。だからこそ胸を打たれる。そうやって生きることが、本来の人間の姿なのだろう。
テレビに映る他人ではなく隣にいる親がそうした生き様を見せることができれば、子どもの「生き様」も、人の心を打つものになるに違いないはずだ。
人はなぜ生まれてきたのか?
「人はなぜ生まれてきたのか。これは、大人から子どもまで、みんな同じ。
ミライをつくるため。
これが生きるための本質。すごく簡単なことだよね。先祖代々から、ミライをつくるために生まれてきているだけなの。人類を滅ぼさないためにどう生きるか、どう活躍するか。ミライをつくるために生まれてきた命に対し、逃げずに熱く生きよう、ということでしょ。
だけど『死ぬな、殺すな』が、今、子どもたちに伝える根本だって、話したよね?これを伝えなきゃいけないくらい、世の中が狂っていることはニュースを観れば誰でもわかる。だけど僕らの時代は『殺すな』と言われるだけだった。
『死ぬな』が絶対的に必要なメッセージになった。それくらい『生きる』ということに対して、真剣に対峙していないんだよ。
ミライをつくる、それが根本。だったら、明るいこと、前向きなことだけを考えるべきじゃないか?過去のしがらみは捨てなよ。
ここまで、どこか冷めた目線で、ひねくれた解釈していませんか?それならもう一度、冷静に頭から読み直してみませんか。これを読んでいるあなたも、ミライをつくるために生まれてきたのだから」
ここまで約1時間半、関暁夫氏はノンストップで語ってくれた。彼の熱い話が、自分の心と向き合うきっかけとなった方も多いのではないだろうか。
関暁夫氏スピンオフ企画第二弾のテーマは「子どもの悩みを聞けているか?」。さらに深く語られた熱い想いをお楽しみに!