売上の一部が寄付される、小学生が創作した絵本シリーズ第2弾が発売中
フィリピンのストリートチルドレンの自立支援へとつながる、ユニークな11作品を収録した絵本
「RINDA PUBLISHING(リンダパブリッシング)」から、オリジナル絵本「リンちゃんとダーリンの大冒険シリーズ」の新作「11人のこどもたちの物語」が発売中。
この作品は、9才の女の子が描いた第1弾「魔法のコインをさがしに」の出版に続く、第2弾。11人の小学生が創作に携わっており、本の売り上げの一部は、フィリピンの路上で暮らす若者の自立支援に役立てられる。
2020年5月、コロナ禍による「一斉休校」の中、ひとりのお母さんの声がけで、東京都の小学校に通う小学生の11人が集合。Zoomを使った「オンライン こども絵本リレープログラム」が実施された。
このプログラムは、子どもたちが自分自身と世界に目を向けながら、絵本「リンちゃんとダーリンの大冒険」の物語の続きを自由に創作するワークショップ。
プログラムの冒頭では、主人公が地球を助ける旅に出る物語に因んで、「主人公のリンちゃんとダーリンは、現在フィリピンに来ていてね、コロナによってみんなも大変な思いをしているけれど、同じ地球には食料が手に入らずに、食べられない子どもたちがいるんだよ」という呼びかけを実施。
それとともに、フィリピンのストリートチルドレンに、1週間分の食事が配給されている現地のNGO団体「チャイルドホープ」の事例も紹介された。
全5回のワークショップを終えたとき、子どもたちから「自分たちが創作した物語を書籍にして出版し、販売したお金を地球上の誰かを笑顔にすることに繋げたい」という要望が。
どのようにして子どもたちの想いを実現できるか、子どもたちとワークショップ実施をサポートした保護者は話し合いを重ね、子どもたちの願いをかなえる方法を模索。このような経緯から生まれたのが「11人のこどもたちの物語」だ。
フィリピンの首都、マニラだけでも数万人にのぼるとされる「ストリートチルドレン」。その背景には極度な貧困があり、路上で生きる子どもたちの多くは、成人してもまともな仕事に就けず、家族のもとに戻れず、ドラッグにはまったり犯罪に巻き込まれたりすることもある。
性的虐待を受け、路上生活を送るお母さんの子どももまた、ストリートチルドレンの道を歩むこととなり、貧困の連鎖が続いている。
この連鎖を断ち切るため、スキルや倫理観を身に付け、安定した生活を送れるようにするのが「認定NPO法人アジア・コミュニティ・センター21(ACC21)」が実施している「路上で暮らす若者の自立支援プロジェクト」。本の売り上げはこのプロジェクトへ寄付され、以下のような形で活用される。
・1人の路上の若者が自立するための半年間の研修費用(6万円)
・路上の若者に小さなビジネス(お店など)を始めるための資金貸与(1万円)
本1冊の購入につき、700円がストリートチルドレンの自立支援の活動に寄付されるため、15冊売れると、ひとりの若者にビジネスを始めるための資金を貸すことが可能。85冊売れた際は、ひとりの若者が自立するための研修費にすることができ、ストリートチルドレンをゼロにするという目標に1歩近づける。
子どもたちが創作した物語の書籍販売を通して、地球上の誰かを笑顔にできる絵本を、この機会にぜひチェックしてみては。
リンちゃんとダーリンの大冒険シリーズ~11人のこどもたちの物語~
文/石丸慧、石丸諒、恩曽ゆうごう 片山こうた、片山なおき、佐々木いり 佐々木るい、久野愛梨、矢野たつき 矢野なるき、山本りひと
絵/11人の子どもたち、上垣厚子
RINDA PUBLISHING刊 3,850円(税込)
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