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「勉強しなさい」と言う親ほど本を読まない?親たちは何を考える
【再掲】あなたは勉強していますか?
読書の習慣が子どもの発達や学力に影響があることは、なんとなく聞いたことがある人も多いだろう。やる気スイッチグループが実施した子どもや親の読書習慣などの調査では、子どもに「勉強しなさい」と日常的に言う親ほど読書をしていないという結果が出た。この内容を受け、KIDSNA読者の親たちに率直な意見を聞いた。
本をよく読む子どもは頭がよくなるなど、読書と学力に関する話題は一度は耳にしたことがあるだろう。実際に未就学児~高校生の子どもたちは、どのくらいの頻度で読書をする習慣があるのだろうか。
今回はやる気スイッチグループが行った読書に関する親子アンケート調査をもとに、KIDSNA読者である未就学児~中学生の子をもつ親たちの声を聞いた。
年齢別にばらつきのある読書習慣
やる気スイッチグループの調査によると、未就学児から高校3年生までの2人に1人(49.0%)は週に1回以上の読書習慣があることが分かった。全体の23.1%は毎日読書をしていることや、反対に本を1冊も読まない人は20.7%いることも明らかになった。
年齢別に見ると、毎日読書している割合は未就学児(58.5%)と小学1年生(51.9%)が最も高く、親による読み聞かせなどで読書に親しむ習慣があると推測できる。その後は学年によって読書率にはばらつきがあり、生活環境などによって本を読む時期、読まない時期に差が出ることが読み取れる。
子どもに「勉強しなさい」と言う親ほど本を読まない
親の読書習慣に対する質問では、週1回以上読書をしている親は31.5%で、子ども全体の平均である49.0%より17.5%低いことが明らかになった。
また、子どもに対して「勉強しなさいと常に言う」と回答した親のうち、36.2%は読書習慣がないことが分かった。「勉強しなさいと言わない」と回答した親のうち読書習慣がない人は16.9%であり、両者の間には大きな差がひらいた。
親たちの声は……
上記の調査結果をうけ親たちはなにを感じるのか、率直な意見を聞いた。
30代/11歳・7歳・5歳児のママ
30代/9歳・6歳のパパ
よい中学・高校・大学に進学してほしいので、塾にも通わせていますし、勉強するように頻繁に伝えています。この調査の結果を見ると、子どもと接するときに、自分のことを棚にあげている人が多いんだなという印象を受けました。
親からの声のなかには、読書に限らず親が学ぶことを楽しむ姿勢を見せることが大事なのでは、という意見も多かった。
30代/5歳児のパパ
読書と勉強がイコールなのかは分からないが、子どもは親をよく見ていることの表れだと思った。子どもの前で本を読むことはあまりないが、子どものいいお手本になれるように行動したいと思う。
30代/6歳・3歳・2歳児のママ
なんとなく納得感はあるので耳が痛い話だとは思いつつ、子どもがまだ小さい我が家では親が読書をしている余裕はない。ただ、一方的に「勉強しなさい」「本を読みなさい」というよりは、楽しく勉強できる工夫を一緒にしたり、図書館で本を一緒に楽しむという姿勢を見せていくとよいのかなと感じました。
30代/5歳児のママ
もしかすると読書をしていない親の方が学力や学歴にコンプレックスがあり、子どもに勉強を強いてしまうのかな、と思いました。我が家はまだ未就学児ですが、「勉強しなさい」と言う前に、親子で読書習慣をつけたいと思いました。
40代/7歳児のママ
私は読書が好きなので本はかなり読んでいますが、ゆっくり本を読めるのは子どもが寝てからの時間で、子どもの前で本を読むことはあまりありません。この調査を見て、私が本を読んでいるのを見たら、もしかしたら子どもも本を読むことを自然と行うようになるのかなと感じました。
読書のきっかけは家族からの影響が大きい?
2016年に文部科学省が子どもを対象に行った調査では、読書をするきっかけを聞くと、小学生では「家族が一緒に本を読んだり図書館や本屋に連れて行ってくれる」が51.1%と最多、「家の中で手にとりやすいところに本が置かれていること」が43.6%で2番目に多い理由となっている。小さい頃ほど、親からの情報やコミュニケーションの影響が大きいことが見てとれる。
実際に親からは、読書や勉強をさせるために、下記のような工夫をしているというアイディアもあった。
30代/5歳児のパパ
我が家の子どもは言わなくても自分から本を読んだり勉強をしたりしますが、それでも子どもが取り組み始めたら付き添って見ているようにしています。
30代/6歳児のママ
勉強に付き合うのは時間がかかるし大変ではあるけれど、未就学児の今は毎日一緒に取り組むようにしています。解けたときにスッキリするようなワークを用意して、子どもが分かった時はハイタッチをして一緒に喜んでいます。
大人自身が読書や学びを楽しむ姿勢を見せたい
親が読書をしている姿勢を子どもに見せるのは、子どもの年齢や環境によっては難しい場合もあるだろう。しかし、小さいうちから子どもと一緒に図書館や本屋に行ったり、そこで本を楽しむ姿勢を見せることはできるかもしれない。
「本を読みなさい」「勉強しなさい」と言うのもいいが、親自身が本に親しみを持っていること、学ぶことを楽しむような姿勢を見せていくことが、なによりも大切なことなのかもしれない。
【調査概要】
調査主体:株式会社やる気スイッチグループ
調査対象:未就学児から高校3年生までの生徒とその親(回答数:355)
調査方法:インターネット調査
調査期間:2021 年 8 月28(土)~29日(日)
<執筆>KIDSNA編集部
子どもに対して「勉強しなさい」と言いたくなる気持ちはわかりますが、自分が子どもの時にやりたくなかったことは押し付けたくはないと思っているので、言わないように意識しています。そもそも学校で何時間も勉強してきているので、家での時間は好きなことをしてほしいです……。
周りの家庭を見ていても、「やりなさい」と言わない家庭のほうが子どもの自主性が育つのか、自主性があるから「やりなさい」と言われないのかは、分からないなと感じます。