スタンフォード大学の研究者による、免疫の不思議を伝える絵本が発売
子どもたちが新型コロナや免疫について知り、考えるための教材として、国立国際医療研究センターの忽那賢志先生も推薦。クラウドファンディングでの支援金は、児童相談所(一時保護所)や、寄贈を希望する幼稚園・保育所・小児科などへの寄贈にも活用
「文屋」、「サンクチュアリ出版」から、体の免疫の不思議を子どもたちに伝える絵本「おやすみルーシー ~ウイルスがやってきた!」が4月25日(日)に発売。
著者は、スタンフォード大学で免疫学を研究する研究者 新妻耕太氏とルーシー氏夫妻が務め、絵は美術家でありアートを通じた表現教育を行う、こまちだ たまお氏が担当した。
新型コロナウイルスの感染拡大による大きな生活の変化で、多くの人々が不安な気持ちを抱える今、ルーシー氏を中心としたチームは、子どもたちが自分の体を愛おしく思えるようなやさしい免疫の絵本を制作。 子どもたちに「自分の体ってすごいんだ!」という気持ちを、免疫を学ぶことで育んでほしいという願いが込められている。
「おやすみルーシー ~ウイルスがやってきた!」は、好奇心旺盛な主人公ルーシーが夢の中でウイルスたちに出会い、駆けつけた免疫細胞たちと協力して体の平和を守るストーリー。
ひとりでも多くの子どもたちに免疫の面白さを伝えたいという思いから、英語訳も併記され、国立国際医療研究センター 忽那賢志先生も推薦する絵本となっている。
免疫は私たちの体を守る防衛システム。「兆」の単位の数の免疫細胞がそれぞれの役割を担い、日々体に侵入してくる微生物から私たちの体を守っており、一つひとつの免疫細胞はまるで精密機械だ。
その仕組みに魅了され、研究を続けてきた新妻夫婦による工夫が絵本に込められており、次の3つ疑問に答えることが特徴となっている。
1. ウイルスってどんなもの?
2. 免疫細胞は、どのようにしてウイルスから体を守ってくれるんだろう?
3. 免疫細胞が上手に活躍するために、私たちはどんな暮らしをつづければいいの?
後半部の絵本に関わる科学知識を解説するルポ編コーナーでは、北海道大学の高岡晃教教授のコラム「子どもたちが免疫の世界に触れること」を掲載。巻末には「免疫の不思議な世界へようこそ!」と題して、子どもたちに絵本を読み語りする方などに向けた絵本制作に込めた想いと、学習効果を高める背景知識がやさしく解説されている。
また、新妻夫妻は、活動の原点となる、新型コロナウイルス感染症に関わる基礎知識を専門用語なしに解説する動画教材を、2020年5月から「YouTube」で公開。動画は小学生から高齢の方まで多くの方々に閲覧され、総再生回数は65万回を突破した。
その中で、視聴者からの「幼稚園に通う子どもが動画に興味を示すけれど、内容を理解できるように説明することができない」というコメントから、今回の絵本制作を決めたと言う。
さらに、今回の絵本を子どもたちに届けるためにクラウドファンディングのプロジェクトを
開始したところ、開始から8時間で目標金額の150万円を達成。現在は、次の目標を500万円に定め、4月30日(金)の最終日に向けて募集を行っており、支援金は、児童相談所(一時保護所)や、寄贈を希望する幼稚園・保育所・小児科などへの寄贈に活用される。
自分の体を知って興味をもつことは、自分の体を大切にする行動につながるということを伝え、子どもたちが新型コロナや免疫について考えるために大切な教材となる絵本を、この機会にぜひ親子でチェックしてみては。
おやすみルーシー ~ウイルスがやってきた!
著/ルーシー・新妻耕太
絵/こまちだたまお
発行:文屋、発売:サンクチュアリ出版刊 本体1,650円(税込)+送料
問い合わせ先/文屋
tel.090-4706₋9255
bunya@e-denen.net (木下)
https://readyfor.jp/projects/OyasumiLucy