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子どもの「食育」のメリットとは。ママたちの体験談など
幼児期の子どもへの「食育」について気になるママやパパもいるのではないでしょうか。食育の基礎知識やメリット、大人にも役立つ食育に関する資格などについて、ママたちが実際に家庭で実践した食育の方法と合わせてお伝えします。
食育は生きる上での基本
よく聞く「食育」という言葉ですが、農林水産省は以下のように定義しています。
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食育は、生きる上での基本であって、知育・徳育・体育の基礎となるものであり 、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実現することができる人間を育てることです。
出典: 農林水産省Webサイト
核家族化など生活環境の変化により、家庭内で食育の機会が減少した背景もあり、2005年に「食育基本法」が制定されました。この法制定の目的は、以下のように説明されています。
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子どもたちが豊かな人間性をはぐくみ、生きる力を身に付けていくためには、何よりも「食」が重要である。今、改めて、食育を、生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付けるとともに、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる食育を推進することが求められている。
出典: 食育基本法(農林水産省)平成27年9月11日最終改正
以上のように、特に子どもにとって「食育」が必要だといわれています。
食育のメリットとは
子どもへの食育を行うことで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
食べることに興味を持つ
野菜や肉がどのように育てられているのかを知ることで、食べることに関心を持つきっかけになることがあります。幼稚園や保育園の遠足でサツマイモを掘ったなど、自分で収穫を体験したものはなおさらです。
また、食べることに興味を持つことで、好き嫌いをなくすきっかけにもなるかもしれません。
生活リズムの向上
食育によって子どもが食について知り、興味を持つことで、毎食おいしく食べるようになると、生活リズムが整います。朝ごはんをしっかり食べて日中に活動的に動くことで、夜の睡眠の質向上につながるかもしれません。
家族のコミュニケーションが増える
食育の一環として家庭で食についての話をすることで、家族のコミュニケーションが増えるのではないでしょうか。
「この野菜、おいしいね」「この料理はこうやって作ったよ」など、食育が家族の会話のきっかけづくりになることがあります。子どもと一緒に収穫体験に出かけたり、キッチンで料理を作ることもよいコミュニケーションになるでしょう。
食から興味関心が広がる
食をきっかけに子どもの興味が広がることもあります。例えば、野菜を育てるために栽培方法を調べたことがきっかけで植物に関心を持つ、果物狩りに行くことで各地の特産品などに興味が広がるなど、食育をきっかけとして子どもの世界が広がることもあるでしょう。
食育を行わない場合に想定されるデメリット
それでは、子どもへの食育を実践しない場合にはどのようなデメリットがあると考えられるでしょうか。
味覚の偏り
子どもの味覚は幼児期に完成されるといわれています。そのため、子どものときに偏った食事をしていると、大人になってもその習慣が抜けず、味覚が偏ったままになってしまうことがあるようです。
食育でバランスよく食べ、さまざまな味覚を感じることの大切さを伝えてあげましょう。
健康的な生活の土台ができない
幼児期の偏った食事による肥満など、子どもが大きくなってからも影響してしまうことがあります。また、高脂肪の食事も将来の生活習慣病の原因になります。
バランスの良い食事や規則正しい生活を習慣づけるためにも、幼児期に食育を通して食の大切さを伝えましょう。
家庭での食育による大人へのメリット
家庭で子どもへの食育を実践することは、大人にとってもメリットがあります。
例えば、子どもにバランスのよい食事について伝えるための知識を身につけることで、日々忙しくて食事がおろそかになりがちなママやパパが自分の食を考えるきっかけにもなるのではないでしょうか。
必要な栄養を知ることで、病気などのリスク回避につながることもあるかもしれません。
食育に関するおすすめの資格
子どもへの食育や大人自身の健康のために、食について知識をより深めるために役立つ学びや資格も多数あります。その中のいくつかをご紹介します。
幼児食インストラクター
幼児食インストラクターは、幼児期の発育や発達に合わせた献立や栄養素の基礎知識、食物アレルギーなどの知識などが身につく資格。「日本能力開発推進協会(JADP)」が運営しています。通信講座で学ぶことも可能です。
食育アドバイザー
食育アドバイザーは「日本能力開発推進協会(JADP)」が運営する資格で、食育についての基礎知識が身につきます。食育活動が行えることを証明できるので教育、医療、福祉関係のお仕事にも役立ちそうです。
食育インストラクター
「NPO日本食育インストラクター協会」が運営する食育インストラクターは、食育を基礎から学ぶことができ、食育の指導者のための資格です。食育の基礎知識、食材の知識、食習慣とマナーなどが身につきます。5段階にわかれていて、栄養士や調理師が取得できる内容もあります。
食育栄養アドバイザー
食育栄養アドバイザーは、食事から得られる身体面への影響や、栄養素、食べ物アレルギーに関する知識を要する資格で、日本技能開発協会(JSADA)が運営しています。健康と栄養学、食育基本法、食育推進基本計画など食育の基礎から学ぶことができます。
野菜ソムリエ
食育に特化している資格ではないですが、野菜ソムリエの資格取得には野菜や果物の選び方や栄養、素材に合わせた調理法などの知識が問われます。これらの知識を身につけることができたら、子どもへの食育にも役立つのではないでしょうか。
【ママの体験談】家庭での食育実践方法
最後に、実際にママたちが家庭で行っている食育の方法について体験談を聞きました。
ママA
ママB
日々の料理のお手伝いはあまりさせてあげられませんが、クリスマスの日はチキンの丸焼きを一緒に作るようにしています。
ママC
両親が行っている家庭菜園で作った野菜を一緒に収穫して、野菜についての知識を少し伝えました。みそやしょうゆの社会見学などにも連れていくこともあります。
ママD
特に食育と意識はしていませんが、料理の時にできるだけお手伝いをさせています。
そして「自分で自分の好きなおいしいごはんを作れることは一番簡単に自分を幸せにする方法だよ」と伝えています。
食育にはたくさんのメリットがある
幼児期の子どもにとって大切な食育には、健康や情操教育の面でたくさんのメリットがあります。日々の生活の中で一緒に料理を作ること、おいしく食べることも家庭での食育につながります。
大人にとってもメリットがある食育を、ぜひ子どもにたくさん実践してあげてくださいね。
食事中に子どもが苦手そうな食べ物があるとき「半分くらいは食べてみようよ」と声かけをしています。
本当に嫌いなら食べなくてもいいと思うのですが、大体は食わず嫌いだったりします。嫌いな食べ物少ない方が人生楽しいよ!と伝えています。