こちらの記事も読まれています
土地の名義変更の方法は?親子でやりとりするときの贈与税など
名義変更の手続き方法や必要な書類
親子間で土地の贈与があったときなどに名義変更や贈与税について気になることもあるかもしれません。今回の記事では土地の名義変更をするのはどのようなときかや名義変更の方法、親から土地の生前贈与を受けた場合の贈与税や相続した場合の相続税などについて、法務局や国税庁の資料と体験談を交えてご紹介します。
親子間で土地の名義変更をするとき
親名義の土地を譲り受けて家を新築する場合などに、土地の名義変更を行なうのか気になることもあるかもしれません。親子間での土地のやりとりを行った経験のあるママやパパに、どのようなときに名義変更をしたのか聞いてみました。
「父から土地を生前贈与されたときに名義変更をしました。住宅を新築することを話したところ所有している土地を使うようにと贈与されたので、私の名義に変更しました」(30代ママ)
「祖父の土地を相続したときに名義変更をしました。親族で話しあって私が祖父の土地を相続することになったので、相続の手続きをするときに名義変更もしました」(40代パパ)
親子間で土地の贈与を受けるときや親族の土地を相続するときに、土地の名義変更をしたママやパパがいました。他に、両親の所有している土地を住宅用地として購入することになり、購入の手続きをする際に名義変更をしたという声もありました。
土地の名義変更の手続き
土地の名義変更はどのような理由から行う必要があるのでしょう。また、どのように手続きをするとよいのでしょう。
名義変更は必要?
名義変更とは土地の所有権の移転登記を指し、「自分が土地の所有者になったということを誰にでも主張できるようにするために必要な登記」と法務局の資料に記されています。大切な財産である土地の所在や面積の他、所有者の住所や氏名などについて法務局の職員が登記簿に記録し公示することで、所有権が守られているようです。
名義変更のための必要書類
親子間で土地の名義変更をするときに必要な書類は、贈与された場合や購入した場合、相続した場合などによって違いがあるようです。
生前贈与の場合は「所有権移転登記申請書(贈与)」の他に「住民票」「贈与契約書または贈与証書」、親子それぞれの「運転免許証のコピー」などの本人確認資料が必要になるようです。また、贈与する側の「登記済権利証」「印鑑証明書」も添付することになるそうです。
親子間で土地の売買を行なった場合は、「所有権移転(売買)登記申請書」の他に「売買契約書」などの「登記原因証明情報」なども必要になるようです。相続の場合は申請書の様式が違い戸籍謄本なども必要になるので、管轄の法務局に問い合わせてみるとよいでしょう。
名義変更の手続きの仕方
「土地の名義変更は自分自身でオンラインでもできると聞きましたが、大切な手続きなので司法書士に依頼しました。住民票などは自分で用意しましたが、申請書の作成や法務局への届け出などは全て司法書士にお願いしました」(30代パパ)
土地の名義変更は大切な財産の移転登記なので、司法書士に依頼するママやパパもいるようです。法務局のホームページには依頼できる司法書士の一覧表もあるので、迷う場合は参考にしてもよいかもしれません。
親子間での土地のやりとりにかかる税金
親子間で土地のやりとりを行って名義変更をした場合、贈与税などの税金がかかることもあるようです。どのような税金がかかるのかを、ママやパパの体験談と国税庁の資料からご紹介します。
土地を贈与されたとき
「父から土地の生前贈与を受けたので、土地の評価額から算出された額に贈与税がかかりました。贈与税は基礎控除額の110万円を引いた金額にかかるということで、翌年に贈与税を支払えるように準備しました」(40代パパ)
国税庁の資料によると、親子などの直系の親族から生前贈与を受けた場合の贈与税は「一般贈与財産用」の税率より低い「特例贈与財産用」の「特例税率」で計算されるようです。贈与税の支払いが難しい場合は「相続時精算課税制度」の利用も検討するとよいかもしれません。
土地を相続したとき
「母の遺産として相続した土地に相続税がかかりました。名義変更などの手続きと同時にさまざまな相続の手続きを行う必要があったので、税理士の方に相続税の支払い方などについて教えてもらいました」(30代ママ)
父母などの遺産として土地を相続する際には、土地の評価額から基礎控除額を差し引いた額に相続税が発生するようです。基礎控除額は遺産相続人の人数によって変わってくるようなので、相続税の計算をする際には税理士などに相談するとよさそうです。
親から土地を購入したとき
「住宅を新築するために父の所有する土地を購入しました。購入価格は親子で相談し土地の評価額にあわせて決め、父は売却による所得税を、私は不動産取得税や登録免許税などを支払うことになりました」(40代パパ)
他人からだけでなく親子間で土地の売買をした場合にも「不動産取得税」を支払うことになるようです。国税庁の資料によると、土地を購入した場合には「印紙税」や「登録免許税」などもかかるようなので、詳しくは管轄する税務署などに問い合わせてみると確実です。
土地の名義変更をするときのポイント
土地の名義変更をするときには、どのようなことに気をつけるとよいのでしょう。名義変更をしたママやパパにポイントを聞いてみました。
しっかり準備をする
「私たちは父から土地を購入して名義変更をすることになりましたが、売買契約書の他に支払いをしたときの領収書なども準備しておきました。司法書士の方に依頼してありましたが、父の印鑑証明書の期日などは私たちもいっしょに確認しました」(30代ママ)
土地の名義変更をする際に、領収書なども準備をして不足のないように意識したママがいました。親子間で土地を売買する場合に贈与でないことを証明するためにも、金銭のやり取りを証明できるものなどをしっかり準備しておくとよいですね。
忘れずに申告をする
「父から土地を相続して名義変更をしたので、相続税の申告について調べました。相続してから10カ月以内に申告することになっているようだったので、半年以内には手続きをすませるように早めに準備し申告しました」(40代パパ)
土地を贈与されたり相続したりして名義変更をした場合、決められた期間内に申告をすることが必要になるようです。贈与税は贈与された翌年の2月から3月に所定の用紙を使って申告することとされているので、忘れないようにしましょう。
準備を整えて土地の名義変更をしよう
土地の名義変更をするときには土地を取得した状況によって準備する書類などに違いがあるようです。親から生前贈与を受けた場合や財産として相続した場合には、贈与税や相続税などがかかることもあるようなので、税額を確認しておくとよいでしょう。家を建てる際などの参考にしてみてください。
※記事内で使用している参照内容は、2019年4月10日時点で作成した記事になります。