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【保存版】出産後の12の手続きリスト!赤ちゃんが生まれたらやること
赤ちゃんが生まれたらやるべきことはたくさん。出産後の手続きも多岐に渡ります。出生届や乳幼児医療費助成、児童手当、出産育児一時金の申請など、出産後にやることを一覧にしました。安心して赤ちゃんを迎えられるように、出産後の手続きを確認しておきましょう。
出生後に必要な12の手続きリスト
出産後、どのような手続きが必要なのでしょうか。提出期間や、提出先、対象者、必要書類などをまとめました。
出生届
出生届とは、乳児が産まれたことを知らせる戸籍上の届けのことです。出生届の提出により、赤ちゃんの戸籍登録や住民登録がされ、法的に認められることになります。
出生届書の右側は出生証明書となっており、出産に立ち会った医師、または助産師が記入・押印します。提出すると、提出先の市町村の役所から母子手帳に出生届出済証明が記載されるようです。
<提出期間>
産まれた日を含む生後14日以内(日本国外で産まれた場合は3カ月以内)
<提出先>
子どもの出生地、本籍地または届出人の所在地の市役所、区役所または町村役場
<対象者>
全員
<必要書類>
- 出生届書(届出人の印鑑を押印)
- 母子健康手帳
- 届出人の本人確認書類
出生連絡票
出生連絡票とは、母子健康手帳交付時に渡されるはがきのことです。赤ちゃんが生まれたら、必要事項を記入して、管轄の保健センター、もしくは郵送で提出しましょう。
出生連絡票の到着を受け、助産師や保健師から電話で連絡があることが多いようです。自治体によってはすべての家庭で助産師や保健師が訪問し、赤ちゃんの健康状態の確認や、子育て支援に関する情報提供が行われています。
<提出期間>
出生後、なるべく早く
<提出先>
市区町村の保健センター
<対象者>
全員
乳幼児医療費助成
乳幼児医療費助成とは、健康保健に加入している15歳(中学3年生)までの子どもが、医療機関等で診療を受けたときに医療費の自己負担分が助成される制度のことです。
<提出期間>
子どもの健康保険証が届いたら、なるべく早く
<提出先>
役所
<対象者>
全員
<必要書類>
- 乳幼児・子ども医療証交付申請書
- 子どもの健康保険証の写し
- 本人確認書類
出典:子ども医療費助成/港区
児童手当
児童手当とは、子どもの健やかな成長の手助けや、子育て世帯の生活が安定する力になることを目的とした制度のことです。
子どもひとりあたりが受け取れる月額は、以下のとおりです。
3歳未満・・・一律15,000円
3歳以上・・・小学校修了前 10,000円(第3子以降は15,000円)
中学生・・・一律10,000円
保護者の所得が所得制限限度額を上回る場合は、特例給付月額一律5,000円が支給されます。
原則として、申請した月の翌月分からの支給となり、毎年6月、10月、2月に、それぞれの前月分までの手当が支給されます。申請が遅れると、原則、遅れた月分の手当を受けられなくなるため、注意が必要です。
<提出期間>
出生から15日以内
<提出先>
役所
<対象者>
中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の児童を養育する人
<必要書類>
- 認定請求書
- 現況届
- 受給者および配偶者のマイナンバー確認書類
- 本人確認書類
- 受給者本人の健康保険証の写し
- 受給者名義の金融機関の口座番号がわかるもの
健康保険証
赤ちゃんを両親いずれかの健康保険の扶養に入れるための手続きです。
国民健康保健に加入している場合は、役所で手続きができますが、勤務先の健康保険に加入している場合は勤務先での手続きが必要です。必要書類も勤務先の加入する健康保健に応じて異なるため、確認しましょう。
<提出期間>
産まれた日を含む生後14日以内(日本国外で産まれた場合は3カ月以内)
<提出先>
健康保険:勤務先
国民健康保険:役所
<対象者>
全員
<必要書類>
- 国民健康保険被保険者証
- 母子健康手帳
- 本人確認書類
- 現況届 など
出典:子どもが生まれたらどのような手続きが必要ですか?/こしがや子育てネット
出産育児一時金
出産育児一時金とは、健康保険法等に基づく保険給付として、健康保険や国民健康保険などの被保険者、またはその被扶養者が出産したとき、出産に必要な費用の負担を軽減するための制度です。
支給額は42万円ですが、産科医療補償制度加算対象出産ではない場合は、40万4000円になります。多胎児を出産した場合は、胎児数分だけ支給されます。
<提出期間>
出産翌日から2年以内
<提出先>
直接支払制度:医療機関等(病院・診療所・助産所)
受取代理制度:産科医療補償制度加算対象外の診療所・助産所
<対象者>
妊娠4か月以上で出産をした被保険者または家族(被扶養者)
早産、死産、流産、人工妊娠中絶(経済的理由によるものも含む)も支給対象として含まれる。
また、退職した場合でも、退職日までに継続して1年以上被保険者期間があり、資格喪失後(退職日の翌日)から6ヵ月以内の出産であれば支給対象となる。
<必要書類>
- 健康保険出産育児一時金内払金支払依頼書・差額申請書
- 健康保険出産育児一時金支給申請書
高額療養費助成
高額療養費制度とは、長期の治療や入院で医療費の自己負担額が高額となった場合に、家計の負担を軽減するため、自己負担限度額と呼ばれる一定の金額を超えた部分が払い戻しされる制度のことです。
切迫早産や妊娠悪阻による入院、帝王切開などで入院になった場合は、対象になるかもしれません。
健康保険が適用されるケースが対象になるため、自然分娩は対象外となります。
<提出期間>
診療を受けた月の翌月の初日から2年
<提出先>
加入している健康保健
<対象者>
出産に関わる医療費が規定額を超えた場合
ただし、自然分娩費用、入院中の食費、差額ベッド代、先進医療の費用などは対象外
<必要書類>
- 高額療養費支給申請書
- 助成を受けた診療についての、医療機関からの領収書のコピ
- 本人確認書類
出典:健康保険高額療養費支給申請書/全国健康保健教会ホームページ
未熟児養育医療給付金
低体重や早産により、未熟児として生まれたために入院養育が必要な赤ちゃんに対し、医療費の補助を受けられる制度です。
出生時体重が2000グラム以下、または身体の未熟性に起因する症状があることなどが未熟児に該当するようです。
ただし、市区町村の指定する指定養育医療機関でなければ、この制度は受けられないこともあるため確認が必要です。
<対象期間>
指定養育医療機関に入院して未熟児養育を開始した日から退院するまで
(最長で1歳の誕生日の前々日まで)
<提出先>
役所
<対象者>
指定された未熟児の条件に該当し、指定養育医療機関に入院して養育を受ける必要がある0歳児
<必要書類>
- 養育医療給付申請書
- 養育医療意見書(入院する指定養育医療機関の医師が記入したもの)
- 世帯調書
- 市町村民税課税証明書
- 子どもの健康保険証の写し
- 子どもと保護者のマイナンバー確認書類
出産手当金(産休手当)
出産手当金とは、出産のために会社を休むことで給与の支給がない場合に、社会保険から支給される給付金のことです。
出産手当金は、出産日(出産が予定日より後になった場合は、出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産日の翌日以降56日までの間で、給与の支払いがなかった期間を対象として支払われます。
支給される金額の計算式は、
【支給開始日の以前12ヶ月間の各標準報酬月額を平均した額】÷30日×(2/3)=1日当たりの支給金額
となります。
<提出期間>
産休開始の翌日から2年以内
<提出先>
加入している健康保健
<対象者>
出産する本人が勤務先の健康保険に加入している被保険者
被扶養者の場合は配偶者が加入する健康保険から支給
退職している場合は以下の要件を満たしていれば支給される
- 退職日までに1年以上継続して被保険者であること
- 出産日以前42日目が加入期間であること
- 退職日に出勤していないこと
転職などにより現在の会社の勤続年数や保険の加入期間が1年未満の場合、以下ふたつの項目のうち少ない額を使用して支給額が計算される
- 支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額
- 28万円
<必要書類>
- 健康保険出産手当金支給申請書 など
育児休業給付金
育児休業給付金とは、育児のために仕事を休む期間に対して、雇用保険から給付金を受け取れる制度として設けられています。
支給される金額の計算式は、
休業開始時賃金日額×支給日数×67%(ただし、育児休業の開始から6か月経過後は50%)
となります。
計算式に当てはめると、目安の金額は以下のとおりです。
平均して月額15万円程度の場合、月額約10万円(6カ月経過後は月額約7,5万円)
平均して月額20万円程度の場合、月額約13,4万円(6カ月経過後は月額約10万円)
平均して月額30万円程度の場合、月額約20,1万円(6カ月経過後は月額約15万円)
<提出期間>
育休の開始日から4カ月後の月末まで
<提出先>
勤務先
勤務先から事業所の所在地を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)に提出
<対象者>
育休が始まった日より前の2年間のうちに雇用保険の加入期間が12カ月以上ある人
育休終了後、職場復帰をすることを前提とする。
また、男性も育児休業給付の対象となり、配偶者の出産日当日から支給対象となる。
<必要書類>
初回申請時:
- 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
- 育児休業給付受給資格確認票
- (初回)育児休業給付金支給申請書(マイナンバー要記載)
- 賃金台帳、労働者名簿、出勤簿またはタイムカード
- 母子手帳 など
2回目以降申請時:
- 育児休業給付支給申請書 (受給資格確認や前回の支給申請手続後にハローワークから交付)
- 賃金台帳、出勤簿またはタイムカード など
医療費控除
医療費控除とは、1月1日から12月31日までの1年間に自費で支払った生計を同一にする家族の医療費が一定額を超える場合、その金額に応じて所得控除を受けられる制度です。
出産に伴う一般的な費用が医療費控除の対象となるかの判断は以下のとおりです。
- 妊娠してからの定期検診や検査費用
- 病院に対して支払う入院中の食事代
- 通院費用(公共交通機関を利用した場合のみ)
- 出産で入院する際、電車などの通常の交通手段を選ぶことが困難なためタクシーを利用したときのタクシー代
産後の一カ月健診に関しても自費で支払った金額については医療費控除の対象です。
病院の窓口で自費で支払うもの以外に、電車やバスなどで通院したときの通院費も医療費控除の対象です。領収書がない場合、家計簿などに記録し金額を明確にしておくとよいかもしれません。
ただし、実家で出産するために帰省する交通費は、医療費控除の対象外のようです。
<提出期間>
2020年分の医療費控除は、2021年2月16日から4月15日まで
毎年、確定申告期間は2月16日から3月15日までだが、2021年は延長されることが発表された
<提出先>
納税地を所轄する税務署
<対象者>
医療費が年間10万円を超える人
(生計を一にする配偶者その他の親族含む)
<必要書類>
- 医療費控除の明細書
- 医療費通知(原本)
経過措置により明細書を添付せずに医療費の領収書の添付又は提示によることもできる。
マイナンバー
赤ちゃんのマイナンバーは、出生届提出後、住民登録手続き完了後に「個人番号通知書」が郵送されるようです。
2020年5月25日より、「通知カードの発行」は廃止となり、個人番号通知書はマイナンバーの証明や、身分証明書として利用できなくなりました。
マイナンバーカードを持っていると、
- マイナンバー確認と本人確認が一枚で可能
- コンビニなどで行政上の各種証明書を取得
- 各種行政手続きのオンライン申請
- 各種民間のオンライン手続き、口座開設 など
ができるようです。
マイナンバーカードは赤ちゃんも発行することができますが、布団などに柄のない白いシーツなどを敷き、正面を向いた写真が必要です。
「顔写真のチェックポイント」の基準を満たす写真の撮影が難しい場合は、申請する前に個人番号カードコールセンターまで連絡すると、別途案内してもらうこともできるようです。
出産後にプラスアルファでしたい手続き
必要な手続きが終わったら、そのほかプラスアルファでやっておきたい手続きや制度の確認をしておきましょう。
父親の育休申請
産休は出産した女性のみが取得できますが、育休は性別に関わらず取得することができます。
厚生労働省による2019年の育児休業取得率は、女性83%、男性は7.48%です。男性の育休制度を活用すれば、充実した親子の時間を過ごせるかもしれません。
男性が育休を取得した場合も、給付率は女性と同じで
休業開始時賃金日額×支給日数×67%(ただし、育児休業の開始から6か月経過後は50%)
となります。
男性の育休取得の期間は、5日未満が36.3%、5日~2週間未満が35.1%と、1カ月未満の取得が約8割を占めますが、1年間(条件つきで最長2年まで)取得することが可能です。
両親が協力して育児休業を取得できるように、パパ休暇や、パパ・ママ育休プラスといった制度もあります。
パパ休暇:
母親の出産後8週間以内に、父親が育休を取得した場合には、特別な事情がなくても、再度、父親が育児休業を取得することができる
パパ・ママ育休プラス:
両親が育休を取得する場合に、要件を満たせば1歳2カ月まで育休が延長される
<申請期間>
休業開始日の1カ月前までに申出
ただし、出産予定日前に子どもが生まれた場合は、休業開始日の1週間前までに申出を行えば、希望通りの日から休業できる
<申請先>
勤務先
<対象者>
原則として1歳に満たない子を養育する男性
パパ休暇、パパ・ママ育休プラスを利用すれば条件付きで延長することもできる
<必要書類>
初回申請時:
- 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
- 育児休業給付受給資格確認票
- (初回)育児休業給付金支給申請書(マイナンバー要記載)
- 賃金台帳、労働者名簿、出勤簿またはタイムカード
- 母子手帳 など
2回目以降申請時:
- 育児休業給付支給申請書 (受給資格確認や前回の支給申請手続後にハローワークから交付)
- 賃金台帳、出勤簿またはタイムカード など
学資保険
赤ちゃんが生まれたら、「子どもの将来のために備えておきたい」と考える保護者は多いかもしれません。学資保険とは、子どもの教育資金を準備するための貯蓄型の保険のことです。
保険会社によって保険の内容などは異なりますが、医療保障や死亡保障など、病気やけがをしたときの保障内容を重視した学資保険のことを指すようです。
毎月確実に口座から引き落としがあり、解約しない限り満期まで引き出せないため、貯蓄性に優れており、税金の控除対象になるといったメリットがあるようです。
学資保険以外にもさまざまな貯蓄の方法があるため、いくつか検討してみるとよいかもしれません。
出産後の手続きをリストアップして赤ちゃんを迎えよう
赤ちゃんの誕生は喜ばしいものの、出産後の手続きが気になる保護者は多いかもしれません。
出産後の手続きは、出生届の提出に始まり、児童手当や出産手当、育児休業給付金の申請など多岐に渡ります。漏れがないようにひとつずつ期限や必要書類などを確認しましょう。出産前に準備できるものは、事前に済ませておくと安心かもしれません。
出産後にやっておくべき手続きを整理して、夫婦で協力したり、周囲の人に手を借りながら手続きを終えられるとよいですね。