妊娠40週は、予定日です。いつ前駆陣痛やおしるしなどの出産の兆候がきて出産になってもおかしくない時期です。妊娠40週の妊婦さんの体調の変化や、ママの過ごし方、赤ちゃんの様子を医学博士で産婦人科医の、田園調布オリーブレディースクリニック院長の杉山太朗先生監修のもと解説します。
臨月である妊娠40週目の妊婦さんについて詳しく見ていきましょう。
出産後はおっぱいが張り、きちんとケアをしないと乳輪も硬くなるため、赤ちゃんがおっぱいをなかなか上手く吸えない場合があります。
妊娠40週のこの時期に母乳マッサージをして乳頭や乳輪を柔らかくしておくと、産後の母乳育児がスムーズに進むかもしれません。力を入れずに、優しくマッサージすることがポイントです。
母乳マッサージは、乳頭を刺激して、子宮の収縮が促されるため、お腹の張りを感じる場合があるので、お腹の張りを感じたら母乳マッサージを中断しましょう。
妊娠40週は、いよいよ出産予定日です。
予定日通りに生まれる人はほとんどいないようですが、いつ入院、出産になってもよいように入院する持ち物を揃えておきましょう。
おしるしや陣痛がきたときに、いつでも病院にいけるように入院、出産に必要な持ち物をカバンにつめて準備しておくことが大事です。
妊娠40週の予定日は、いつおしるしや陣痛、破水などがきてもおかしくない時期です。
出産の兆候が見られたら、すぐに病院に向かうことになります。家族が近くにいるときは病院まで同行してもらえるかもしれませんが、日中に1人でいるときにおしるしや破水した場合は、自分で病院に向かうことになります。
1人のときに出産の兆候が見られると焦ってしまうので、タクシーの電話番号や病院の住所をメモしておくと安心です。
地域によっては、24時間365日対応していて、破水に備えて防水シートを完備している陣痛タクシーも利用できます。
陣痛が起こったときに病院に向かう交通手段や対策をいくつか決めておくといざというときに役立ちます。
妊娠40週になると子宮がだいぶ下がり、心臓や肺の圧迫が減るので、食欲が増加します。今まで臓器が圧迫されて食べられなかった食事がおいしく食べられるようになると食べすぎてしまう人が多いようです。
妊娠中の急激な体重増加は、妊娠高血圧症候群や難産などお腹の子どもや出産にも影響がでる可能性があるため、妊婦さんは意識して体重を管理することが重要です。
和食中心の食事にしたり、1度に食べる量を減らして食事の回数を増やすなど食事の摂り方や食事内容を工夫しましょう。
妊娠40週は予定日なので、前駆陣痛やおしるし、破水などの出産の兆候を知っておく必要があります。
前駆陣痛は生理痛のような鈍痛で痛みに強弱があり、痛みの間隔が不規則です。横になったり、楽な姿勢で休むと落ち着いてくるのが特徴です。腰痛や下腹部痛などの症状が出る人もいますが、前駆陣痛はすぐに出産になるわけではないので慌てなくて大丈夫です。
不規則だった痛みが規則正しく、痛みの間隔が一定になってきたら本陣痛になります。痛みと痛みの間隔が10分を切ったら病院に連絡をしましょう。
おしるしが来たら出産間近のサインです。生理のような鮮血や赤茶色、ピンクなど色や量は人それぞれ違いがあり、量も下着に少しつく程度の人もいれば、生理ぐらいの量が出る人など個人差があります。
おしるしは、一般的に前駆陣痛のあとにくる場合が多いようです。
破水は、自分の意志で止められずに一気に大量の透明や白く濁った色の水が出たり、生臭いにおいがするのが特徴です。
このような出産の兆候が見られたら出産までもうすぐというサインです。
妊娠40週は、突然破水して出産になるケースも考えられます。
いつ破水や陣痛、おしるしがきて出産になっても対応できるようにバスタオルや大きめの生理用ナプキンを準備しておきましょう。
外出先からそのまま病院に行くことになっても大丈夫なように母子手帳は必ず携帯することが大切です。
予定日と言われている妊娠40週は、いつ出産の兆候がきて出産になるか分かりません。
妊婦さんの産道は柔らかくなって開き、お腹のなかの赤ちゃんもほぼすべての機能が完成して自分で呼吸ができるようになり、体外でも生活できるまでに成長しています。
しかし、妊娠40週の予定日をすぎてもなかなか前駆陣痛やおしるし、破水などの症状が見られず不安になる人もいるかもしれません。
出産の兆候には個人差があり、予定日ちょうどに生まれてくるケースは少ないようです。
予定日をすぎても陣痛がこないことを心配しすぎず、母乳マッサージや出産時の移動手段を決めたり、入院準備を進めて、出産の兆候を待ちましょう。
前駆陣痛と本陣痛の違いやおしるし、破水の特徴をきちんと知り、出産に備えることが大事です。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
信州大学卒医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。
患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。
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