子どもがマイコプラズマ肺炎と診断されたら、通院や薬で治るのか、入院しないと完治できないのか心配に思うママは多いでしょう。マイコプラズマ肺炎の治療法や治るまでの治療期間、安静にするなどのホームケアを解説します。感染者の看護から大人も感染することもある、マイコプラズマ肺炎の看護のポイントもご紹介します。
子どものマイコプラズマ肺炎の症状として、発熱や頭痛、倦怠感に加えて、長引く咳が特徴です。治療法についてくわしく見ていきましょう。
肺炎と呼ばれているからには入院しなければいけないのでは、と心配するママもいるかもしれませんが、マイコプラズマ肺炎は、ほとんどの場合が、通院とマイコプラズマに効く抗生物質などの抗菌薬による治療で治る病気です。また、症状によっては、自然に治るケースもあります。
マイコプラズマ肺炎は、細菌が原因の肺炎です。処方薬で症状がおさまってきたからと自己判断で薬を飲むのをやめずに、医師の指示に従って回数、期間を守って服用することが大切です。
マイコプラズマ肺炎から合併症が起こる確率は低いですが、まれに高熱のためにけいれんを起こしたり、中耳炎や脳炎、肝炎、心筋炎、関節炎などの合併症を引き起こす場合があります。また、肺に後遺症が残ると、さまざまな感染症にかかりやすくなるので注意が必要です。
マイコプラズマ肺炎は、悪化すると重症肺炎となり、入院になる可能性もあるため、咳が長引いたり、発熱や全身の倦怠感などマイコプラズマ肺炎かもしれないと思われる症状が続く場合には、早めに病院を受診するようにしましょう。
マイコプラズマ肺炎の主な治療法は薬の服用です。処方は7~10日間くらいが一般的なようです。しかし、症状が長引くと治療期間も長期化します。
マイコプラズマ肺炎にかかると、完治するまでに時間がかかるというイメージがあるママやパパも多いかもしれません。完治まで長期化しやすい一方で、マイコプラズマ肺炎は正しい治療で完治する病気です。完治の目安は咳がおさまることです。
発熱や頭痛、全身の倦怠感などの初期症状があらわれてから咳がおさまるまで大体3~4週間程度かかると言われています。処方薬を飲むことで、3日程度で咳が落ち着く子もいれば、咳が長引いて、完治するまで1ヶ月程度かかる子などそれぞれの免疫力で違ってくるようです。
マイコプラズマ肺炎の完治には、処方された薬を医師の指示を守って飲み切ることが重要です。一方で、マイコプラズマの原因菌は日常空間に存在するため、1度完治しても、また感染することもあります。
マイコプラズマ肺炎に感染したら、家庭での看護ではどのようなことがポイントでしょうか。
マイコプラズマ肺炎は、咳が続くため全身の体力を使います。咳を落ち着かせるために、なるべく安静にすることが大切です。しっかり睡眠をとって体力を回復させましょう。
咳がひどい時は、背中にクッションを挟んだり、大きめの枕を使ったりして上半身が下半身より高い位置になるようにしましょう。ただし、顔色が悪い時、呼吸が苦しそうな時は、救急病院を受診しましょう。
発熱や長期続く咳は脱水症状になる危険性があります。普段よりこまめな水分補給を心がけましょう。
マイコプラズマ肺炎にかかった子どもを看護するときは、感染者の咳から飛沫感染するため、ママやパパは家庭内でもマスクを着用し、手洗い、うがいなどの対策が大切です。
専門家の意見でも、
とあり、大人も十分な予防対策が必要です。
また周囲にうつる病気なので登園許可についても確認しておきましょう。
マイコプラズマ肺炎に感染したら、保育園や幼稚園へは、いつから登園できるのでしょうか。
マイコプラズマ肺炎は学校保健法で明確な出席停止期間が定められていません。マイコプラズマ肺炎にかかったときは、医師が感染の恐れがなく、登園してもよいという診断をくだしてから登園すると安心です。保育園や幼稚園によっては、登園許可証の提出が求められる園もあります。マイコプラズマ肺炎にかかったら、通っている園に登園許可証の有無を事前に確認しておくようにしましょう。
マイコプラズマ肺炎と診断されると、入院を心配するママやパパが多いかもしれません。しかし、マイコプラズマ肺炎は必ずしも入院が必要になる病気ではありません。マイコプラズマ肺炎に感染した人のほとんどが通院や薬などの治療法で完治しています。
一方、マイコプラズマ肺炎が悪化し、治療期間が長引いたり、入院や合併症につながるケールは珍しくありません。マイコプラズマ肺炎を疑う症状がみられたら早めに病院へ受診し、早期治療、さらに完治するまでは、なるべく安静にすることが大切です。
マイコプラズマ肺炎にかかった子どもの看護をして大人に感染する可能性もあるので、手洗いうがいや、マスクの着用など家庭内での対策も意識しましょう。
眞々田容子(クローバーこどもクリニック)
台東区蔵前の小児科クローバーこどもクリニック院長。信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。
症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。
お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。
「子どもが頭を打った」「外食して2時間後にじんましんが出た」など、子どもの病気や気になる症状について医師に相談できるのが、日本最大級の医師Q&Aサイト「アスクドクターズ」です。
最短5分で複数の医師から回答がもらえるだけでなく、200万件以上の相談事例を症状や病名から検索することもできます。
かかりつけ医とともに、子育て中のママやパパの頼もしい味方になってくれそうですね
2018年08月09日
新型コロナウイルス対策として、入念な手洗いやアルコール消毒が日常となった昨今。例年に比べ、子どもの手荒れが気になる方も多いのではないでしょうか。加えて、これから本格的な冬を迎えるため、乾燥によってさらに悪化の懸念も。今回は、子どもの手荒れについて、原因や症状、家庭で行うケアについて解説します。
小西真絢(巣鴨千石皮ふ科)
命に関わる重大な事故につながることもある子どもの誤飲。大人が目を離したすきに事故が起こることも多いため、目が行き届きにくくなる場面では注意が必要です。今回は、乳幼児期の誤飲について、起きてしまう原因、実際に誤飲してしまったときの症状や応急処置、家庭での対策について解説します。
眞々田容子(クローバーこどもクリニック)
病院を受診するべきか、救急にかかるべきか、正しい選択が迫られる子どもの急な発熱やケガなどの症状。コロナ禍の今、どのような対応が適切か悩む保護者の方も多いのではないでしょうか。今回は、子どもの発熱やそれ以外の容態の変化などの際の救急を受診する目安と注意点、また保護者がとるべき対応について解説します。
保科しほ(医療法人社団 敦保会 恵比寿こどもクリニック)
子どもの歯並びに影響が出ないか気になるおしゃぶり。定番の育児グッズですが、いつからいつまで使用してよいのか迷うこともあるでしょう。今回は、おしゃぶりが歯並びに与える影響や効果、使う際の注意点、卒業の仕方について詳しく解説します。
坂部潤(医療法人社団スマイルベア 小児歯科専門医 キッズデンタル)
新しい生活様式で当たり前になった体温測定。体温測定は体温を測るところだけに目が行きがちですが、実は他にも意外な効果があるのです。教えてくれたのは、現役保育士のてぃ先生。親子で楽しく体温測定するポイントをお伝えします。
株式会社ケイジェイシー
PR
新しい生活様式が呼びかけられ、マスク着用が習慣化している現在。幼い頃からマスク生活を強いられる現代の子どもにとってどのような影響があるのでしょうか。口呼吸がもたらす子どもの成長への弊害と口呼吸の危険サインについて分かった中編。後編では、口呼吸から鼻呼吸へ改善する実践法についてみらいクリニック院長の今井一彰先生に解説してもらいます。
今井一彰(みらいクリニック)
新しい生活様式が呼びかけられ、マスク着用が習慣化している現在。幼い頃からマスク生活を強いられる現代の子どもにとってどのような影響があるのでしょうか。マスク着用から引き起こされる健康トラブル”マスクシンドローム”の危険性と呼吸の重要性が分かった前編。中編では、口呼吸がもたらす弊害についてみらいクリニック院長の今井一彰先生に解説してもらいます。
今井一彰(みらいクリニック)
新型コロナウイルスの流行に伴い、マスク着用が当たり前となった現在。このような「新しい生活様式」が子どもに重大な弊害を及ぼすというみらいクリニック院長の今井一彰先生。前編では、マスク着用の習慣がもたらす健康被害と口呼吸についての危険性について聞きました。
今井一彰(みらいクリニック)
日常的によくみられる子どもの鼻水・鼻づまり。なるべく早く解消してあげたいですよね。今回KIDSNAでは、現役保育士のママに「子どもの鼻水・鼻づまり」に関するアンケートを実施。保育園でのあるあるシーンや、保育士目線での対応方法をご紹介します。
大正製薬株式会社
PR
抱っこや授乳、オムツ替えなど、子育て中は無理な姿勢が続くことが多く、肩こりや腰痛に悩むママが多いようです。今回KIDSNAでは、「ママの肩こり・腰痛」に関するアンケートを実施。肩や腰に負担を感じるのはどんなとき?子育て中の肩こり・腰痛あるあるや、おすすめのケアアイテムをご紹介します。
花王株式会社
PR
新しい習慣として定着しつつある毎朝の体温測定。体温は、子どもの体調を把握するうえでの大切な手がかりになります。今回は、子どもの体温の特徴や正しい測り方、時間やタイミングについて、小児科医で2児のママでもある工藤先生に聞きました。
株式会社ケイジェイシー
PR
「お風呂場に行きたがらない」「髪や顔・体を洗うのを嫌がる」など、子どもとのお風呂は毎日バタバタ。スムーズなお風呂タイムにするにはどうすればよいのでしょうか。今回は「子どものお風呂あるある(=困りごとやお悩み)」について、現役保育士のてぃ先生に解説してもらいました。
丹平製薬株式会社
PR