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2018年01月22日

【小児科医監修】子どものおたふく風邪の潜伏期間や症状、発熱の有無について

【小児科医監修】子どものおたふく風邪の潜伏期間や症状、発熱の有無について

「おたふく風邪ってどのくらい顔がはれるの?熱は何度くらい出る?」と不安に思っているママもいるのではないでしょうか。今回はそんなママに向けて潜伏期間や、初期症状、予防方法、合併症、ホームケアについて紹介致します。

眞々田容子(クローバーこどもクリニック)

おたふく風邪とはどんな病気?

ムンプスウイルスというウイルスの飛沫感染や接触感染により感染します。「流行性耳下腺炎」とも呼ばれ、主に4歳〜6歳の子どもに多いと言われています。

潜伏期間はどのくらい?

おたふく風邪の原因であるムンプスウイルスの潜伏期間は長く、12日〜25日とも言われています。

感染してから発症するまでに長い時間があるため、いつどこで感染したかわからないことが多いようです。

初期症状はどんな症状が出るの?

熱が出てる子ども
©  naka – Fotolia

おたふく風邪は耳下腺が腫れ、発熱することが多いようです。まれに耳下腺に腫れがみられる前に全身のだるさや頭痛、食欲不振などの症状がみられることも。

発熱は3~4日続き、腫れは2~3日目くらいにピークを迎えます。

おたふく風邪の特徴的な症状の「腫れ」ですが、片方だけ腫れる、もしくは両方腫れるなど、さまざまな腫れ方があります。時には、最初片方だけ腫れ、後からもう片方が腫れる場合も。

部位も耳下腺だけでなく、顎下腺というあごの下が腫れることもあります。また、顎下腺だけ腫れる子どももたまにいます。

不顕性感染だと症状が出ない?

ムンプスウイルスに感染しても症状が出ない、症状が出たとしても軽く済み気づかないということもあるようです。

具体的にどんなケースが不顕性感染といわれるものなのでしょうか。

熱が出ない

おたふく風邪と言えば高熱と考えるママも少ないのではないでしょうか。

しかし、発熱せず「耳が痛い」と子どもが訴える場合もあるようです。この場合熱がないとおたふく風邪とは思わないママもいるかもしれませんが、子どもが耳やあごに痛みの症状を訴えた時はかかりつけの病院で受診するのがよいかもしれません。

耳下腺の腫れが少ない

おたふく風邪の症状で特徴的な耳下腺の腫れが軽く済むこともあるようです。

また、耳下腺ではなく顎下腺や舌下腺が腫れることもあり、子どもだと自分ではなかなか気づかず、症状を見逃してしまうことで幼稚園や保育園など集団で過ごす施設で流行することもあるようです。

不顕性感染の場合、症状がわかりづらいために気づかないうちに周りにウイルスを撒いてしまい、それが「集団感染」などの原因につながってしまうケースも。「いつもの発熱と様子が違う」「熱はないが耳のあたりばかり触っている」などの様子が見られたら、注意深く子どもの状態を確認しておきましょう。

かかってしまったときのホームケア方法

おたふく風邪に特効薬はないので、基本的に対処療法になります。「おたふく風邪」と診断された場合の家でのケアポイントをまとめてみました。

こまめな水分補給

小さい子どもだと喉や耳の痛みを嫌がりなかなか飲まないということもあるかと思いますが、スプーンなどを使い少量をこまめに上げるとよいでしょう。

のど越しのよいもの

ごはんを食べる子ども
MIA Studio/Shutterstock.com

水分を取るのがなかなか難しい子どももいるのではないでしょうか。そんなときはゼリーやアイスなど子どもが好きそうでのど越しのよいもの選ぶとよいかもしれません。

おたふく風邪になってしまったら無理をせずゆっくりと過ごしこまめな水分補給を心がけることが大切です。

熱がある時はお風呂はNG

入浴は体力を消耗するもの。発熱しているときはお風呂はやめましょう。さっぱりさせてあげたいときは、蒸しタオルなどで体を拭いてあげてください。

おたふく風邪の合併症で気を付けたいこと

おたふく風邪は、怖い病気ではありませんが、たまに合併症を引き起こしてしまうこともあります。どんな症状が出やすいのでしょうか。

難聴

ムンプスウイルスの内耳感染によって引き起こされることもあるムンプス難聴。片側に症状が出る一側性が多く言われているようですが、両方に症状が出る両側性が稀ということでもないようです。しかしムンプス難聴は重症化し一度聴力を失うと回復が難しいといわれているようです。

髄膜炎

おたふく風邪の合併症のなかで多く聞かれるものに髄膜炎があります。髄膜にウイルスが侵入し、高熱や頭痛、吐き気を引き起こします。治療としては対処療法になり、基本は水分摂取と安静になるようですが、重症化すると入院して点滴になることもあるようです。髄膜炎に関しては合併症としては少なくないようです。

膵炎

おたふく風邪からの合併症として稀に膵炎にかかることもあるようです。上腹部痛、吐き気、嘔吐、下痢などの症状を引き起こすことも。

これらの合併症はムンプスウイルスが全身に散布されるために起こりうる合併症です。

かからないための予防法

予防接種

おたふく風邪の予防接種は1歳過ぎると接種可能です。確実に免疫をつけるため数年開けて2回の接種が推奨されています。

おたふく風邪には特効薬がなく、薬で症状を和らげるしかありません。予防接種をしても、おたふくかぜにかかる場合もありますが、心配な場合は任意接種で受けることも検討してください。

うがい手洗い

手洗い
3445128471/Shutterstock.com

おたふく風邪はウイルスなので外出したらうがい、手洗いを習慣づけて行うことも有効です。水による手洗いで手指を清潔に保ちましょう。

おたふく風邪から子どもを守るには免疫力を落とさないように!

よく眠った子ども
iStock.com/GOLFX

おたふく風邪は、ムンプスウイルスが体内に入ることで感染する病気で、ウイルスの潜伏期間が長いのも特徴の1つです。また、おたふく風邪には特効薬はなく対処療法になるので、数日は辛い思いをすることもあるようです。主な初期症状に耳下腺の腫れや痛み、発熱があります。

子どもがかかると、耳下腺や喉の痛みのせいで食べない、飲めない状態になることもあり、見ているママもつくらくなってしまうことも…。また、ごくまれに熱がない、腫れが少ないなど、おたふく風邪の特徴的な症状が軽くしか出ない不顕性感染もあります。

おたふく風邪は決して怖い病気ではありませんが、ごくまれに髄膜炎などの重症化する合併症を引き起こす可能性もあります。疲れを溜めないで、免疫力を落とさないようにしていくことが、いちばん大切といえます。

監修:眞々田 容子(クローバーこどもクリニック)

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監修者の眞々田 容子(クローバーこどもクリニック)

信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。

症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。

お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。

クローバー こどもクリニック
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